一般社団法人 情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)とは
CIAJは、情報通信技術(ICT)利活用の一層の促進により、利活用分野を含めた情報通信ネットワークに関わる全ての産業の健全な発展を図るとともに、情報通信ネットワークに関する各種知見を活用し様々な産業をつなぎ、社会課題の解決に寄与すること、情報利用の拡大・高度化に寄与することで、豊かな国民生活および持続可能な国際社会の実現に貢献することを目的としています。
1948年に通信機器の製造事業者が主体となり、任意団体として設立され、2009年10月、一般社団法人として新たにスタートいたしました。
通信ネットワーク・端末機器等の供給事業者、通信事業者、サービス・プロバイダー、ユーザ企業等をはじめ、さまざまな企業が正会員として加盟しています。
情報通信産業界の代表団体として、ICT産業のいっそうの発展を目指し、活性化につながる政策提言・意見発信の強化、ICT利活用の推進による新たなビジネスの創出へ向けた環境整備、グローバルビジネスの推進、さらには環境問題といった業界共通の諸課題の解決に取り組んでいます。
政策提言
ICT産業の健全な発展に向けた「政策要望や意見発信」
ICT産業活性化に向けた政府への政策要望、意見発信等を会員の意見をとりまとめ、業界の健全な発展につながる活動に取り組んでいます。
- ICT産業活性化を目的に会員各社の意見をCIAJ政策要望書として取りまとめ、関係省庁の大臣に対し政策要望書を提出しています。
2019年度は、以下の4つの視点から14の政策要望を提出しました。- 1)ローカル5G/5Gを基盤とした世界最先端のICTインフラの整備
- 2)デジタル社会実現におけるデータ利活用
- 3)次期科学技術計画を見据えた研究開発
- 4)SDGs達成、国際社会貢献に向けた社会実装プロジェクトの実行
- 関係省庁の会議体の構成員及び関連団体の役員や構成員として参画し、業界団体の立場から具体的な意見発信を行っています。
- 関係省庁から発せられる政策に関するパブリックコメントに対し、ICT産業の活性化に資する政策提言、新規ビジネスの環境整備、業界共通の諸課題など意見発信を行っています。
- 関連省庁の幹部と会員企業との間で直接意見交換を実施する活動も行っています。
市場動向調査
通信機器の統計データの公表、中期需要予測の発行
- 国内通信機器市場に関して、CIAJ独自の受注・出荷統計や、関連省庁の生産・輸出入統計を分析し、市場動向を把握しています。会員に提供するとともに、政策提言などの基礎データとして活用しています。
- 国内統計データにCIAJ独自の分析を加えた国内市場予測と、調査会社のグローバル市場予測から、5年先までを予測した中期需要予測を取り纏め、毎年発刊しています。
モバイル通信端末の「利用実態調査」
移動通信委員会ではモバイル通信端末(携帯電話、スマートフォン、タブレット等)の利用実態を把握するため、1998年より毎年4月に定点調査を実施しています。男女・年代別に均等割りした1200人を対象に、携帯端末の用途や買い替え時の重視点、5Gサービスへの期待等、約150項目のアンケートを実施し、その結果を基に利用動向や課題等を浮き彫りにしています。
新ビジネス創出
Society 5.0の実現に向けた取り組み
Society5.0の実現(SDGsの達成)に向けて、多くの企業が5Gや高度なオンラインネットワーク等の利用によるデジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みを推進しています。新しい価値創造のためのビジネスモデルの構築や普及促進における技術や政策上の課題に対して、国内における各種取り組みへの積極的参加、各ステークホルダーとの関係構築、関係省庁に対する意見発信等を行いながら、デジタル社会における会員会社の事業支援につながる活動を行っていきます。
グローバルマーケット調査研究の強化
CIAJはグローバルな活動の強化を目指しています。会員各社のグローバルビジネスの推進に役立てていただくために、インターネットでは得られないユニークな市場情報「谷田レポート」を発信しています。ジャーナリスト小池良次氏や著名な研究員を講師に迎え、有志による研究会も開催しています。
「CEATEC」の主催
「つながる社会、共創する未来」をテーマに、「CEATEC 2020 ONLINE」を、10月20日(火)~23日(金)、Web上で開催します。「ニューノーマル社会と共に歩むCEATEC」を推進スローガンに、フィジカル空間での展示やコンファレンスをサイバー空間で実施します。
環境問題
業界としての「環境負荷低減への取り組み」
電機・電子4団体(CIAJ、JEITA、JEMA、JBMIA)の一員として、低炭素社会実行計画や産業廃棄物、揮発性有機化合物(VOC)をはじめとした化学物質の排出削減の推進、環境関連の国内外法規制・政策に関する情報収集や意見発信、会員への情報展開等の環境負荷低減活動を行っています。
使用済携帯電話・PHS・スマートフォンの「リサイクルの推進」
CIAJは、一般社団法人電気通信事業者協会(TCA)と共に2001年4月に「モバイル・リサイクル・ネットワーク(MRN)」を立ち上げました。MRNでは、使用済み携帯電話・PHS・スマートフォンの自主回収を行っています。2013年度には「使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律(小型家電リサイクル法)」も施行されており、関係省庁と連携して回収促進をさらに強化していきます。
ICT機器の「消費電力削減に向けた取り組み」
CIAJは、2009年6月に発足した「ICT分野におけるエコロジーガイドライン協議会」に中心メンバーとして参加し、電気通信事業者における省電力化が図られたICT機器の導入によるCO2排出削減のためのガイドライン策定、およびその取り組みを可視化するための仕組みの整備を行っています。IPネットワークシステム委員会では、ネットワーク機器の省エネ検討プロジェクトを立ち上げ、省エネ評価基準(評価指標・目標値、その測定方法・達成時期等)の策定に貢献しています。
アクセシビリティの確保
CIAJが事務局を務める情報通信アクセス協議会では、障害者・高齢者を含むすべての人々に電気通信設備が利用可能なものすることを目指した活動を行っており、CIAJの委員会は本活動に積極的に参加しています。例えば通信機器で配慮すべき事項を規定したJIS X 8341-4やウェブアクセシビリティの指針であるJIS X 8341-3の原案作成や普及啓発活動を推進しています。
安全安心・信頼性
通信ネットワーク機器のセキュリティへの取り組み
IoTの進展とともに、情報通信ネットワーク機器のセキュリティ対策の重要性が増しています。CIAJでは、各省庁・団体とも連携し、セキュリティ問題の解決に取り組んでいます。
情報通信機器等の「技術基準適合に関わる試験・認証の支援」
CIAJの適合性評価委員会は、情報通信認証連絡会(ICCJ)の構成メンバーとして、省庁とも連携し、複数の公的登録証明機関、登録認定機関と共に円滑な技術基準認証制度の運用を推進する活動を行っています。またグローバル化への対応として技術基準適合認証の相互承認協定(MRA)及び供給者の自己宣言制度(SDoC)の普及促進活動を実施しています。
情報通信機器等の相互接続性確保の推進
CIAJが事務局を務めるHATSフォーラムでは、情報通信機器のユーザが、複数のメーカーから機器を調達でき、相互に接続できることを理想として活動しています。CIAJでは、マルチメディア通信委員会、ユーザネットワークシステム委員会、画像情報ファクシミリ委員会がHATSフォーラムに積極的に参加して、ITU-T等の標準に準拠した製品を持ち寄って相互接続性を確認しています。
通信品質に関わるガイドラインの制定・運用
電話機等の通信品質確保のため、通信品質委員会ではアナログ・IP・広帯域IP電話機等についての設計ガイドラインを制定し、業界標準として運用しています。また最新の通話品質測定法の比較検討なども行っています。
会員サービス
ビジネス交流
関連省庁・通信事業者幹部など、キーパーソンとの交流の場を提供いたします。
えくすぱーと・のれっじ・セミナー
省庁・通信事業者や大学、シンクタンクなどから有識者を講師にタイムリーに招き、ビジネスに役立つ多彩なテーマでセミナーを開催。会員限定のセミナーも多数あり、年間40回程度開催。【一部有料セミナー有】
情報提供
- 委員会等の「活動内容・成果報告」
- 「通信機器の受注・出荷月次統計」(会員限定)
- 「通信機器の生産・輸出入月次統計データ」
- 「通信機器の生産・輸出入月次統計概況」(会員限定)
- 「通信機器中期需要予測」(会員割引販売有)
- 「グローバル市場動向調査報告」(会員限定)
- 「IoT市場規模調査報告」(会員限定)
- 会員向け広報媒体
「CIAJ公式サイト」および「CIAJ会員サイト(会員専用HP)」
「CIAJ NEWS(メルマガ)(会員限定)」等により、タイムリーな業界の有益情報やCIAJ活動情報(イベント等)を提供
CEATEC
- CEATECの出展にあたり、会員割引料金を適用(オンライン開催は適用外)
- CIAJによる企画展示等への参加