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お知らせ

令和2年度 携帯電話におけるリサイクルの取り組み状況について ~回収台数、回収率ともに減少~

2021年9月15日

一般社団法人電気通信事業者協会(TCA)と一般社団法人情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)は、「モバイル・リサイクル・ネットワーク(MRN)」として携帯電話・PHSにおける資源の有効利用について取り組んでいます。

TCAでは携帯電話事業者等の協力を得て、平成13年4月からMRNを立ち上げ、サービス提供事業者、製造メーカーに関係なく、使用済みの携帯電話の本体、電池、充電器を全国約9,000店舗ある専売店を中心に、自主的に回収する活動を推進しており、令和2年度までに累計で約1億4,400万台の端末を回収しています。

また、リデュース(抑制)、リユース(再使用)、リサイクル(再資源化)については、CIAJが製造メーカーにおける指針として「携帯電話・PHSの製品環境アセスメントガイドライン」を平成13年3月に制定し、製品アセスメントを実施する等の3R活動を推進しています。

今般、令和2年度のリサイクル実績に関する取りまとめが完了しましたのでお知らせ致します。

1.令和2年度リサイクル実績と再資源化状況について

(1)リサイクル実績について

令和2年度 令和元年度 平成30年度 平成29年度
回収台数(千台) 回収重量(t) 回収台数(千台) 回収重量(t) 回収台数(千台) 回収重量(t) 回収台数(千台) 回収重量(t)
本体 3,900 440 4,951 533 5,305 531 6,021 581
電池 3,594 84 4,721 110 5,403 115 5,915 195
充電器 1,456 100 1,761 119 1,800 133 1,895 135

(*注)充電器とはACアダプタ・卓上ホルダ等を示す。

令和2年度の本体の回収台数は、前年度実績から減少となりました(約105万台、21%の減少)。スマートフォンの普及等で、通信機器として使わなくなった端末を長期保管したり、リユース向けの売却等の手段が一般化してきたことに加え、新型コロナウィルス感染症の影響で回収拠点である携帯電話専売店の営業時間の短縮が行われたこと、来店数も減少したこと等が響いているものと考えています。

(参考)年度別回収実績の推移(過去10年、単位:千台)

(2)再資源化状況について

端末に含まれる金属は、鉄、アルミニウム、マグネシウム、金、銀、銅などですが、金、銀、銅、パラジウムなどの金属は素材に戻し、再利用をしています。精錬の過程で発生するスラグは路盤材、湾岸施設(テトラポット中込材)などに利用されています。

また、金属以外の素材(プラスチック、ガラスなど)についてもリサイクル処理を実施しています。プラスチックは低温溶解により樹脂材となり、ハンガー等の日用品、プラスチック収納容器、玩具の筐体等に利用されています。

(3)自主的な数値目標に係る実績について

事業者によるリサイクル活動を推進するため、平成21年度から、自主的な数値目標を設定致しましたが、各数値目標に係る昨年度の実績は、以下の通りとなりました。

指 標 目 標 実 績 前年度(参考)
① リサイクル活動の認知度 70%(*1) 45.2% 53.0%
② マテリアルリサイクル率 70%(*2) 62.6% 72.6%
③ 回収率 20%(*3)(*4) 15.8% 17.0%

(*1) 「利用者の意識・行動に関するアンケート調査」により評価
(*2) MRNとしての端末本体のマテリアルリサイクル率(回収した端末から採取できる金属等の リサイクル率:熱回収分は除いて)
(*3) 事業者全体の回収率 =「事業者全体の専売店等でのリサイクル目的の回収台数」÷(「専売店等での機種変更」+「任意解約数」)
(*4) 回収率目標については、リユース目的の下取りの増加を考慮し、平成29年度から見直した。

今回、回収率は15.8%で、昨年から1.2ポイントの減少となりました。高度で多様な端末機能を有し、契約解除後も無線LANによる利用が可能であるという特性に起因する二次利用が多く、店頭におけるリユースのための事業者による下取りが一定の割合で存在するスマートフォンが普及しつつある中で、回収率の増加は難しい局面を迎えていると認識していましたが、加えて新型コロナウィルス感染症拡大による来店抑制の影響が大きく響いたようです。

リサイクル活動の認知度も昨年から7.8ポイント減少の45.2%に留まる結果となりました。これも上記同様、来店抑制の影響が一因として考えられますが、認知度の維持・向上のための周知活動の更なる強化が課題と考えています。

2.利用者の意識・行動に関するアンケート調査結果について

リサイクルに関する実態を調べるため、携帯電話利用者約2,000人に対するアンケート調査を実施しました。調査結果の概要は以下の通りです。

  1. 過去1年間に買換・解約等により端末を処分したことがある人の割合は17%であり、前年度との比較では、1ポイントの減少となりました。
    ※処分したことのある人の中には、店舗で引き取ってもらったり、売却したり、他人にあげた人等が含まれます。
  2. また、処分方法としては、「専売ショップでリサイクル目的で引き取ってもらった」と「専売ショップで下取りをしてもらった」の合計が、67%でした。
  3. 通信機器として利用中のもの以外に端末を保有している人の保有理由(複数回答)を見ると、「特に理由は無いが手放し難い」が23%、「コレクション、思い出として保存(端末に愛着がある)」が20%、「保存しておきたいデータ(写真、メール、コンテンツ等)があるが移行できなかったため」が18%と続きました。昨年度と比較すると、「保存しておきたいデータ(写真、メール、コンテンツ等)があるが移行できなかったため」と「コレクション、思い出として保存(端末に愛着がある)」とが逆転しましたが、これら2つを3~5ポイントほど引き離して「特に理由は無いが手放し難い」が継続してトップを占めました。
    これらに続くものとして、「Wi-Fi環境があればスマートフォンでインターネットやメールなどを利用できるから」と「時計(アラーム等)として活用」が、それぞれ昨年度と比較して、4ポイントと2ポイントの上昇で、共に14%となりました。これらの伸びは、スマートフォン利用が一般化する中で、今後益々このような2次的利用が増加することを予感させ、回収量の維持・増加にとってはマイナスに作用することが懸念されます。
  4. 通信機器として利用中のもの以外の保有端末を今後「処分してもよい」「まあ処分してもよい」と回答した人は、その保有端末がスマートフォンの場合は48%で、従来型の端末の場合の60%を12ポイントも下回っており、また「処分したくない」「あまり処分したくない」と回答した人は、逆に対象の端末が従来型の場合は23%なのに比べ、スマートフォンの場合は30%と上回っています。このことは、利用者の端末処分に当たっての意向が、処分端末がスマートフォンの場合、従来型端末と比較して、処分方向には抑制的で、保有方向には積極的に働くことを示しています。近年、この傾向が継続しており、スマートフォンの一層の普及と相まって、回収率の伸び悩みにつながるものと懸念されます。
  5. 不要端末の処分方法についての自治体からのお知らせを見たことのある人は20%であり、昨年度からの変化はありませんでした。周知に関する自治体の一層の協力が期待されます。
    なお、「自治体からのお知らせを見たことがある」人の認知経路としては、「広報紙」が最も高く、その他「ゴミカレンダー」や「ゴミ分別マニュアル」が主な認知経路として機能しているようです。
  6. MRNによるリサイクルに関する認知度は、ロゴマークも含め減少状況であり、地道な周知活動の継続のみならず、その強化が必要と考えられます。
    MRNの認知度:昨年度調査53%→今年度調査45%
    ロゴの認知度 :昨年度調査18%→今年度調査17%

3.リサイクル向上に向けた今後の対応について

(1)認知度の向上等に向けた施策展開

MRNの内容等について、ホームページ・カタログ・取扱説明書などにおける周知、専売店等におけるリサイクル紹介ポスターやステッカー等の掲示,ならびに説明用ツールの配備、マスコミ等の取材などの機会を捉えた訴求、ゴミの収集を行う自治体への周知協力依頼等を行って参ります。回収を促進するため、専売店等の店頭における買換え・解約時の案内につきましても、引き続き強化して参ります。

(2)回収機会の拡大

家電量販店、情報通信機器メーカー、その他関係団体との連携を深める等、より多くの排出機会や利用者接点において、適正な個人情報管理を行いつつ回収機会の増大を図るとともに、周知活動を強化して参ります。

(3)回収可能性を高める対策

①端末内に保存・蓄積した情報やデータ(写真、メール等)に愛着を感じているという利用者の声に対する対策として、保存・蓄積したデータの新端末への移行やバックアップについての利用者への周知や店頭での支援を強化して参ります。

②端末内の個人情報漏えいを心配する利用者の声に対する対策として、回収時における確実なリセット等の実施、およびこれらの運用管理を徹底するとともに、MRN参加店舗においては安心して使用済み端末を預けていただけることの利用者への周知を強化して参ります。

(4)3Rに対する取組み

①CIAJメンバーの国内製造メーカー5社により、スマートフォンを含む携帯電話・PHS・データ通信端末を対象として「令和元年度 携帯電話・PHSにおける製品環境アセスメント評価」を2021年3月に実施致しました。各社とも、スマートフォンの普及が進む中、機能アップをすると共に薄型化,軽量化,低消費電力化を進め、「製品環境アセスメントガイドライン」を考慮した設計を行っており、3Rを積極的に推進している状況が確認できました。

②スマートフォンの伸長に伴って、高機能化・薄型化・デザイン性重視の傾向がますます強くなっていますが、3Rに対する関心も社会的なレベルで一層高くなってきています。「使用済み小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律」(小型家電リサイクル法)が施行されてから8年が経過し、地方自治体で携帯電話・PHSを含む小型家電を回収する仕組みが整備されてきていることから、各社は、顧客のニーズと3Rの双方の要求を満足させるべく、引き続き製品環境アセスメントの内容を考慮した製品設計への取り組みがさらに重要になっていると考えています。
各社の製品アセスメントに組み込まれている状況の推移を確認し、各社の携帯電話・PHSおよびデータ通信端末などの3Rの取り組みに向け、引き続き、より一層の活動を推進して参ります。

4.「モバイル・リサイクル・ネットワーク」への参加企業について(2021年6月30日現在

<通信事業者>
株式会社NTTドコモ
KDDI株式会社、沖縄セルラー電話株式会社
ソフトバンク株式会社
楽天モバイル株式会社
<販売会社>
株式会社エディオン
<製造メーカー>
京セラ株式会社
セイコーソリューションズ株式会社
日本電気株式会社
株式会社ネクス
株式会社日立国際電気

専用ロゴマーク

URL: http://www.mobile-recycle.net

本リリース内容に関する問い合わせ先

◆ 一般社団法人 電気通信事業者協会(TCA) 業務部
TEL:03-5577-5845 http://www.tca.or.jp
◆ 一般社団法人 情報通信ネットワーク産業協会 ICT 基盤部
TEL:03-5962-3452 https://www.ciaj.or.jp

広報に関する問い合わせ先

広報部
TEL:03-5962-3450 FAX:03-5962-3455