1月17日(金)、ヒルトン大阪「桜の間」において、一般社団法人 情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)西日本地区新春懇談会が開催されました。
約270名の来賓ならびに会員の方々にご出席いただき、奥田CIAJ会長の挨拶の後、NTT西日本 村尾社長よりご挨拶を賜り、大木 CIAJ専務理事による乾杯の発声後懇談に入りました。
奥田会長の挨拶を下記に掲載いたします。
[一般社団法人 情報通信ネットワーク産業協会 奥田会長挨拶]
皆様、新年あけましておめでとうございます。
CIAJ会長の奥田でございます。
日頃から、ICT産業発展のためにご支援、ご尽力をいただき、高い席からではございますが、心からお礼申し上げます。
さて、昨年は、政府の経済政策により、日本経済に明るい兆しが見えてきた良い年となりました。
特に、西日本エリアにおいては、京都や奈良に非常にゆかりの深い「和食」がユネスコの世界無形文化遺産に登録されたことをはじめ、ここ大阪では、梅田や天王寺駅前の再開発が進み、街が大きく生まれ変わりつつあるなど、なにかと明るい話題が沢山ございました。
そのような中で、昨年暮れにCIAJより発表いたしました中期需要予測によりますと、2013年度の国内の通信機器市場は、1年前に予測したとき はマイナス1.3%でしたが、インフラ関連が後押しをしながら一転してプラスの見込みとなっており、市場はやや上向きの状況にあると思っております。
こうした状況の中で、昨年暮れに、業界要望を纏めまして、新藤総務大臣に直接CIAJからご説明すると同時に、手渡しを行いました。
要望のポイントは3つございます。1つ目はICTを利活用しながら「新産業の創出推進」を図ろう、2つ目は「社会課題の解決」、特に高齢化などを含めてい ろいろな課題を持っておりますが、そういったことに関連してICTを利活用して社会課題の解決をしていこう、3つめは「ICT産業の国際競争力強化」とい うものです。
新藤大臣からも「目指す方向は一致している。政府としても最大限取り組んでいく。具体的予算化もしたので是非活用して欲しい。」とのコメントを頂戴しております。
今や情報通信関連産業全体の規模は、ハードウェア市場に加え通信ネットワーク・サービス・放送なども含めますと、名目生産額で80兆円を超える日本最大の産業規模に成長しています。
しかしながら、自分の会社で本当にICTの利活用ができているかと胸に手を当てて考えてみると全然できていない、と私は自分の会社を見ております。
ICTの利活用がきちんとできて、新産業の創出に向けた努力をしているかというと、やはりまだまだできていませんし、グローバル展開に向けて何かやって いるかというと、まだまだ国内に止まっている、というふうなところがございまして、やはり、自分たち民間企業自身がもっと挑戦していかねばならないと感じ ています。
加えまして、私どもCIAJも変革を進めながら、我が国のICT産業の成長と国民の生活向上に取り組んでいかなければならないと心を新たにしております。
さて、話は変わりますが、私はCIAJ会長であると同時に、シャープ会長でもあります。
広島に、いわゆる通信の拠点がございますが、本社は大阪にございまして、関西が拠点でございます。
私は、和食と同様に、日本のものづくりの工場というものは西日本に多いと思いますし、西日本から、ものづくりの文化というものは発展してきた歴史があると理解しています。
その意味で、日本の更なる発展のためには、日本の製造業が持つ「高い技術力」と、そして「擦り合せ技術力」、異なる分野を融合しながら新たな需要を創出する「業際ビジネス」というものに、次世代に向けた日本の活路があると確信しております。
こうした得意とするところを活かしながら、西日本経済、更には日本経済全体を盛り上げていくよう、CIAJとしても、ICT産業を代表する業界団体として、その役割をしっかりと担い、皆様とともに今年1年頑張ってまいりたいと思います。
最後になりますが、本年が、ここにお集まりの皆様にとりまして、干支の馬のごとく大きな飛躍の年となり明るく実り多いものでありますよう心から祈念申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。
どうもありがとうございました。