第4回定時社員総会終結後における 下村前会長退任挨拶
本日開催いたしました定時社員総会で、2012年度事業報告、2013年度事業計画を承認いただきました。また、先ほどの理事会において、新会長の選任も終わり、CIAJは新しい体制のもとで、活動が始まることになります。
この1年間、会長としてCIAJを無事運営できましたことは、ひとえに会員の皆様のご支援、ご協力の賜物と深く感謝申し上げます。
CIAJ会長を引き継ぎました1年前は、東日本大震災からの復興が捗らぬ上に、円の高止まりや欧州経済危機など先行きの見通せない不透明な環境の中にありました。
12月に政権が交代し、その後、打ち出された経済政策の成果や円安による輸出環境の改善などで、日本経済にも明るい兆しが見え始めてきました。官と民が連携し、こうした変化を確かなものとしていくことが求められていると考えております。
先ほどの事業報告の中でも説明しましたように、この1年間CIAJでは「事業環境変化を踏まえた政策提言の強化」、「情報通信業界を取り巻く諸課題への取組み」、「団体活動基盤強化への取組み」の3つを重点事業分野に掲げて、活動してまいりました。
「政策提言の強化」では、新藤総務大臣にお会いし、新しい街づくりを実現するためにも、ICT産業をさらに活性化いただくように要望いたしました。他に も、関係省庁の委員会や意見交換の場において、プレゼンテーションの発表やパブリックコメントを提出し、ICT業界の国際競争力強化や活性化に向けた取り 組みを積極的に進めることができました。
「諸課題への取り組み」では、CIAJも一員である「ICT分野におけるエコロジーガイドライン協議会」で策定したGE-PON装置の評価指標と測定法 が昨年11月に、ITU-T勧告として承認されました。他にも、リチウムイオン2次電池の法規制や電気用品安全法改正に向けた調査、モバイル機器の利用者 保護など、事業環境整備に向けて、総務省、経済産業省をはじめ、関係省庁との連携強化を図りました。
これらの活動成果は、ひとえに会員各社ならびにそれぞれの社の代表として活動いただきました委員の皆様方のご協力、ご努力の賜物であり、厚く御礼申し上げます。こうした活動の積み重ねが今後のCIAJをさらに発展させていくものと確信しております。
ICT業界は、クラウドコンピューティングやスマートフォン、タブレット端末の普及により、世界全体で急激に市場の活性化が進んでおります。こういった 状況下で、我が国のICT産業を活性化させることが、国民生活の利便性を向上させ、ひいては我が国の経済の発展につながるものと信じております。
IT戦略本部で、近く策定されます「IT新戦略」では、世界最高水準のIT社会の実現に向けて、様々な戦略が推し進められるなど、ICT産業の新たな局面が展開するところで、新会長にバトンタッチとなりました。
奥田新会長におかれましては、我が国のICT産業の発展と国際競争力強化に向けて、CIAJをお導きいただきますよう、お願いいたします。
本日をもって退任される理事の方々には、これまでのご尽力に心から御礼申し上げます。また、最後になりますが、この1年間、会員の皆様方、事務局の皆様方に大きなご支援、ご協力をいただきました。心より厚く御礼申し上げます。
以上をもちまして、退任の挨拶とさせていただきます。有り難うございました。
第4回定時社員総会終結後における 奥田新会長就任挨拶
先ほど開催されました第28回理事会におきまして、一般社団法人 情報通信ネットワーク産業協会の会長に選任されましたシャープの奥田でございま す。下村前会長の後を受け、微力ではございますが、CIAJ会長としての責務を果たして参りますので、皆様のご支援とご協力を賜りますよう、よろしくお願 い申し上げます。
また、前任の下村様を始め各理事の方におかれましては、大変ご多忙の中、この1年間、業界の抱える諸課題の解決に対し、多大なご尽力を賜り、誠に有り難うございました。
CIAJ会員を代表し、深く感謝申し上げます。
CIAJ会長就任にあたり、一言ご挨拶させていただきます。
先ほど下村様が触れられましたように、新政権が打ち出した経済政策の効果により、日本経済に明るい兆しが見えて参りました。その経済政策の「三本の矢」 の一つである成長戦略においては、ICT利活用による新たな成長モデルの創出が柱の一つとなっております。新政権にもICT政策の立て直し、ICT利活用 に向けた規制・制度改革に取り組むことを表明いただいており、ICT産業に課せられた役割、責任、期待は、従来以上に大きなものになっていると感じており ます。
また、近年は、通信技術の進展に加え、SNS、クラウドコンピューティング、スマートフォンやタブレット端末の普及など、新たなサービスや製品によるビ ジネスモデルの変化も速く、かつ、非連続で起こってきております。こうした技術・サービスの進展には、新たな産業が萌芽しつつあることを強く感じていると ころであります。
私どもが身を置きますICT産業は、CIAJ中期需要予測によれば、2013年度以降、国内市場は1%内外のマイナス成長となっておりますが、グローバル市場では、モバイル機器を中心に、引き続き拡大基調で堅調に推移すると予測されています。
このような認識のなか、先ほどの総会で、「事業環境変化に対する政策提言の強化」、「業界を取り巻く諸課題への取り組み」、加えて「団体活動基盤の改善への取り組み」の3つの重点事業に引き続き取り組むことが承認されました。
とりわけ、「ICT」は新産業の創出や生産活動の効率化に寄与するものであり、各産業分野に横串を通す社会の重要なプラットフォームと位置づけられております。
こうしたICT産業の将来性と政府成長戦略を繋ぎ、新たなビジネス機会を創出することによる産業競争力強化に貢献していくことが、CIAJに、今、求められている大きな役割と認識しているところであります。
3つの重点事業に着実に取り組み、政府や関係団体との連携を進め、ICT産業の発展、国際競争力の強化、そして、我が国の経済・社会の発展に貢献するべく、会員の皆様のご支援・ご協力のもと、一丸となって努力して参る所存です。
これからの1年、会長と致しまして精一杯業界発展のために務めて参りますので、皆様方の一層のご指導・ご鞭撻を心よりお願い申し上げます。
以上、簡単ではございますが、CIAJ会長就任にあたっての挨拶とさせていただきます。今後ともよろしくお願い申しあげます。有り難うございました。