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━ CIAJ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

   「QMSを経営に活かしたいあなたに贈る」 QMS委員会

     充実のQMSサロン,企業の生み出す価値に迫ります!


                      2013年 11月29日発行 第58号

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ CIAJ ━
≪ 第58号 目次 ≫

 ・はじめに
 ・異業種見学会『JAXA 筑波宇宙センター』報告
 ・QMSサロン 報告
  ・ISO 9000の改訂動向「ISO規格類の妥当性確認情報と今後の動きについて」
 ・TL 9000コーナー「要求事項ハンドブック R5.5」
 ・知識活用型企業への道「QMSにおける知的資産運用への取り組み」
 ・編集後記

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●はじめに
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今年も残すところひと月ですね。年初に立てた個人や職場の目標の達成具合が
気になる時期でもあります。皆さんのところはいかがでしょうか。筆者の部門
では13年度の売上目標の達成へ向けて, これからが踏ん張り所です。

さて,QMS委員会では今年もバランススコアカードのセミナーを12月18
日, 19日に提供します。定員まで若干名の参加が可能ですので、是非ご参加
を検討戴ければと存じます。

バランススコアカードは、業績評価システムであり,会社のもつ有形資産、無
形資産, 未来への投資などを含めた今を総合的に評価するものです。戦略・ビ
ジョンを4つの視点(財務の視点・顧客の視点・業務プロセスの視点・学習と
成長の視点)でバランスよく分類し, 指標を設定します。例えば、短期の売上
・利益面に偏重しがちのところを, 忘れずに,仕事の中に“人・組織の活性化”
を入れて活動する効果があると思います。

それでは,メルマガ58号をお届けいたします。

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● 異業種見学会『JAXA 筑波宇宙センター』報告
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台風27号到来の雨模様の10月25日,JAXA 筑波宇宙センターを訪問し,見学会
を実施しました。

当日は,「国際宇宙ステーション安全設計時の危険要因分析と対策」と題し,
JAXAの概要を含めた講演を頂いたあと,H2ロケットをはじめ,人工衛星の展示
館を巡りました。

展示館では実物大の模型,日本実験棟「きぼう」に搭乗することも出来,宇宙
を体感できました。最後に,実際に24時間体制で「きぼう」日本実験棟の運用
管制室を間近で見学することが出来,意義深いツアーでした。

約150分のツアーでしたが,非常に内容の濃く,今も宇宙に衛星が飛んでいて,
通信,放送,気象,地球観測に活躍していることが実感できた,あっという間
のツアーとなりました。

講演では,国際宇宙ステーションでの危険環境(ハザード)と危険可能性(リ
スク)の考え方について説明を頂き,参加された皆様も大変興味を抱いていま
した。また,ヒューマンエラーの低減活動の中では,文書類の解釈の相違によ
る原因が半数以上を占めており,誰が見ても理解できるものにしないとエラー
が起こってしまうのだと,改めて実感させられました。

展示館での説明では,実物大の宇宙ステーションの中に入り,想像以上に閉鎖
的で狭い空間であることをリアルに感じさせられました。
また,衛星の保温・保冷の方策として,銀紙のような薄い膜をマジックテープ
で付いていることなど驚きもありました。(宇宙空間では,無風状態なので剥
がれることはないそうです)

今年 9月にイプシロンロケットの打ち上げが成功し,タイミングの良いツアー
となり,また,11月には2013年度の「グッドデザイン賞金賞」を受賞され,何
か身近に感じ嬉しく思いました。

参加者のアンケートからも,多数の好評なコメントを頂き,今後も異業種見学
の企画を検討していきたいと思います。


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●「QMSサロン」報告
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第11回「QMSサロン」は 11月13日(水)に開催いたしました。

QMS委員会の山本フェロー(MBA,Ph.D)をファシリテーターに迎え,
「企業におけるQMSが生み出す価値とは何か」をテーマに意見交換が行われ
ました。

まずは,なぜQMSの活動が形骸化していると感じるのか意見を出し合い,
QMSの使用価値(利用価値)が分からないと,そこから生まれる価値が分から
ないので,形骸化していると短絡的に考えてしまうことがあるのではないか
意見交換をしました。

そして,QMS構築も,目的に沿って価値が決まってくるのであり,
例えば,体系化ができていない企業などは,ISO 9001に従い体系化するだけで
非常に役に立ち,透明性が高まるというお話がありました。

価値観は,そこに明確な目的が存在するから感じるのであり,ISO 9001の認証
取得の目的を曖昧にしていると,形骸化しているように感じてしまうのだと
思いました。

また,QMS事務局の役割について触れました。

QMSの課題を考える時,QMS事務局は何をノイズとして,何を信号としている
のだろうか。また,どこに情報のアンテナを向けていくかが大事であることを
理解しました。

アンテナの向きでQMSの価値が変わってきてしまうだろうということ。
情報をシャープに切っていくためには,無指向性アンテナより,パラボラ
アンテナの方がいいということ。
どこに焦点を当てるかは事務局の能力であり,感度と向きは大事だということ。
そして,自社の良し悪しを経営者にお知らせする役割があるということでした。

まさに,QMS事務局の役割の肝を突いている感じがしました。

そして,QMSの価値について触れ,以下の二つが存在することを教わりました。

「QMSが企業にあることにより生じる価値」
「QMSを運用することにより生み出される価値」

しかし,QMSの価値を語るとき,この二つの価値が混在して話されているため,
整理して理解する必要があるとのことで,まさにその通りだと痛感しました。

工業化社会と知識社会の違いについて触れ,
「脱工業化QMSが考慮しなければならないもの」として,

「ものづくり」から「ことづくり」へ変化することについてお話があり,
顧客に製品やサービスを提供することだけでなく,そこから顧客に何らかの
「こと」が起き価値をおこさせることが顧客満足につながるとのことで,
QMSを単なるコンテンツ(内容物)ではなく,コンテクスト(文脈)として,
QMSのコンテンツに,一定の意味や価値を与えるコンテクストという考えが
必要であることを学びました。

まとめとして,「QMSコンテンツからコンテクストへ」が述べられ,

 シナリオ(コンテクスト)が出来ないまま,コンテンツだけの議論になって
 いると「なんのために」が欠落し,結果的に価値が分からず形骸化する。
 QMSが作っている「こと」の流れを,事務局は見ないといけない。
 QMSの価値は自然に生じるものではなく,作るものである。

と結論付けられました。

今回のサロンは,事務局の仕事について考えさせられることが多くあり,
QMSをただの規定の塊と捕らえるのではなく,「こと」を起こすために作られ
ているという,コンテクストを感じ取る必要があると思いました。
このように考えると,自分たちの手順も,まだ見直すところがありそうです。


次回,第12回は,2014年2月に開催予定です。

「QMSサロン」は,会員間コミュニケーションを取ったり,リレーションを
築くにも最適な場です。新たな参加者を大歓迎します。

皆様のご参加をお待ちしております。


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●ISO 9000の改訂動向「ISO規格類の妥当性確認情報と今後の動きについて」
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最近のISO 9000sの審議状況は, 以下の通りです。

1)定期見直し投票が行われましたISO 10019( QMSコンサルタントの選定及び
   そのサービスの利用のための指針)は,確認17,改正6,廃止6の結果となり,
  「確認」の扱いとなったものと思われます。

2)SC1事務局からCD9000(用語)の投票結果の連絡がありました。
   最終的な投票結果については明記されていませんが,賛成33,反対15,棄権4
   で「2/3以上の賛成」というCDの可決条件は満たしたようです。

3)ISO9001;CDの付随投票1(適用除外)の投票結果について, イタリア, 
  スウェーデンのポジションに誤りがあったとのことで, 投票結果が,
    賛成41,反対21,棄権2に修正されました。

4)ISO 10012(測定プロセス及び測定機器の要求事項)につき, 品質マネジ
   メントシステム規格国内委員会では「確認(コメントなし)」にて投票し
   ました。

5)ISO 17582(選挙管理組織)のDIS2投票につき, 品質マネジメントシステム
   規格国内委員会では特段のご意見はなく,添付のコメントを付し「賛成」に
   て投票しました。
   その結果, 賛成39, 反対18で「Pメンバーの 2/3以上の賛成」はかろうじて
   満たしましたが「全メンバーの1/4以下の反対」は満たさず否決されました。



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●TL 9000コーナー「要求事項ハンドブック R5.5」
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1.TL 9000要求事項ハンドブックR5.5 英和対訳版
  TL 9000要求事項ハンドブックがR5.0からR5.5に改版となりました。
  日本語版への翻訳が完了し,11月に日本規格協会から発刊となりました。
  セキュリティに関する要求事項の追加が今回の改版のポイントです。

  翻訳委員会には,QMS委員会からTL 9000WGのメンバも加わり,11月に翻訳
  を完了し,英和対訳版が発刊されました。

2.「TL 9000説明会」
 11月25日に, TL 9000説明会を開催いたしました。
 前回の説明会に引き続き,受講対象をCIAJ会員と,共催のクエストフォーラ
  ム日本ハブ会員に拡大し,31名の方に参加いただきました。

 来年度以降も,1回目は,幅広く国内の電気通信業界関係各位に,TL 9000を
  ご理解頂く機会を提供し,2回目は,より深くTL9000の要求事項の説明や最新
  の改訂状況を説明する機会として開催する予定です。

 講師:クエストフォーラム認定研修機関(株)テクノファ
        TL 9000 審査員研修講師
    内田 勲 氏, 小林 真一 氏

 演題:1)TL 9000 の概要
    2)TL 9000 要求事項(R5.0 及び R5.5 更新概要)
    3)TL 9000 測定法 (R5.0)


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●知識活用型企業への道「QMSにおける知的資産運用への取り組み」
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前回は,東京オリンピック招致の成功とオリンピックムーブメントの話をきっ
かけに QMSにも何らかのムーブメントを期待したいとお話しました。
そこで今回は QMSの価値についてもう少し話を進めたいと思い,最近 QMSサロ
ンでお話した無形資産と有形資産,およびコンテンツ (内容) とコンテクスト
 (文脈) を使い,QMSの価値について考えてみます。

まず,私たちは日頃なんとなく「価値」という言葉を使っていますが,広辞苑
には「物事の役に立つ性質・程度」と示されています。そうすると価値を考え
るとき「何に」役立つのか。また,「いつ」「どの程度」役立つのかを見定め
話し合わないと,何の「価値」を話しているか分からなくなるといえます。

よく“意見が合わない”などの言葉を聞きますが,その背景には個々人のもつ
興味の範囲の違いや,視野・知識の違いだけでなく,価値観の違いもあると見
えます。価値観には極めて個人的な主観も含まれており必ずしも合理的なもの
ではなく,その個人の置かれている立場,心情,経験,知識などさまざまな個
人的要素から影響を受けるものなのでしょう。

そのため,例えば QMSの価値について話をする場合も,企業の経営方針や業界
での立ち位置,経済環境,組織構造などの違いに加え,マネジメントの皆さん
の個人的な価値観も,QMSの価値について影響を与えそうです。

さて,「価値」を示す言葉は様々ありますが経済学的には「使用価値」と「交
換価値」に分け考えることがあります。野球選手の例を出せば,試合中に見せ
てくれるパフォーマンスは「使用価値」であり,トレードで支払われる金額は
「交換価値」と見ることができます。

実際の話スポーツなどの勝負事では勝敗が明確でパフォーマンスを数値化しや
すく,選手の価値をその指標を使いある程度客観的に示すことができます。

また,企業活動でも製造や事務手続きなど定型的な業務では処理時間,コスト,
不具合数などを使い評価することが可能です。また,企業経営パフォーマンス
をみる場合,売上高,営業利益,経常利益,純利益など最終的には金銭的数値
で評価することができます。

このように「価値」を議論するときには客観的な指標を使うことが有益である
ことはご存じのとおりです。

次に配慮したい「価値」に,「現在価値」と「将来価値」があります。すなわ
ち現在までに生じた価値と,将来生み出される価値です。これまで示したパフ
ォーマンス指標例は過去から現在までに生じた現在価値であることに気付かれ
るでしょう。

一般的に現在価値が高ければ将来価値も高いと期待することができますが,昨
今のように将来像が不透明になるに従い,過去から現在そして将来への方程式
が必ずしも成り立たなくなってきています。ゆえに,現在価値だけに注目する
のではなく将来価値についても注意深く見ていかなければならないでしょう。

このように,「価値」という言葉を使う時は「使用価値」と「交換価値」,
「現在価値」と「将来価値」など多様な側面から整理し,話し合う配慮が必要
なのでしょう。特に「将来価値」は過去の出来事のように客観的な指標を示すこ
とができない部分があり価値観のバラつきが大きくなるため,その部分への配
慮も必要です。


さて,本題の QMSの価値に話を戻しますが,まず QMSの「使用価値」とは何か
を考えてみましょう。 QMS規格(ISO 9001)では,その適用範囲に
1)顧客及び法的要求事項を満たす製品を一貫して提供できる能力証明,
2)継続的改善とシステムを効果的に適用し要求事項を満たすだけでなく顧客
    満足の向上を目指す,
という QMS構築の狙いが明らかにされていますが,昨今のように ISO規格によ
る能力証明も一般化するに従い認証取得の「使用価値」は次第に小さくなって
きたと理解できます。その結果 QMSの価値とは何かを話し合うとすれば,「顧
客満足の向上」が QMSの使用価値の重要な論点になるでしょう。

これまで工業社会では分業により専門分野が深化し専門プロセスのパフォーマ
ンスと品質を向上させてきました。そして個々の専門プロセスを統合しシステ
ムとしてマネジメントすることを目指し,部分最適とともに全体最適との調整
を行い全体パフォーマンスの向上を目指してきたと見えます。このような概念
の定着にQMS規格は随分と貢献した部分があったのではないでしょうか。

しかし,昨今の知識社会といわれるビジネス環境になると,顧客満足を向上さ
せるには新たな知識創造が重要な要素になってきていると言われています。
通話中心の携帯電話から情報端末としてのスマートフォンへの移行の例を見れ
ばうなずける話です。

このように知識創造が企業の競争力の軸になるに従い社内の範囲を超え,社外
の専門的な知識を使わざるを得なくなりますと,必然的に他の企業と共同作業
が求められるようになります。これは自社のマネジメント領域を超えるもので
あり,パートナーとの関係が品質と顧客満足に直接的に影響することになりま
す。

すなわち,垂直統合型業務からオープン・ネットワーク型業務に変化せざるを
得なくなっています。そのような状況において自社に特化したガラパゴス化し
た QMSでは対応できず,形骸化せざるを得なくなってきていると見えます。

このような状況でISO 9001を共通言語とし他社との QMSと連携する使用価値を
見出すこともできますが,これだけでは何となくさみしいものです。もう少し
 QMSの使用価値を高められないか,次に考えてみましょう。


さて,現在の日本のようにモノがあふれている社会では,モノを所有する喜び
は相対的に小さくなり,「もの」から「こと」に顧客の関心が変化してきてい
ると言われています。すなわち「ものづくり」から「ことづくり」へと顧客の
関心も変化しており顧客満足のあり方も変わってきたと言えます。ゆえに, 
「ものづくり」に専念してきた QMSも変化を求められているのではないでしょう
か。

これまでの「ものづくり」を基盤に置いた顧客満足の向上を QMSの「現在価値」
とすれば,「ことづくり」を加え顧客満足の向上を狙う QMSを「将来価値」と
考えることにしましょう。

すなわち,従来の「ものづくり QMS」からどのような「こと」を導き出せるか
がその企業の QMSの将来価値を決めると言えるでしょう。

例えば, QMSの中には技術とともに顧客満足に関わる文書化された知識が山積
みになっているでしょう。これをゴミの山とするか宝の山とするかは,その使
い方にかかっています。形式知化され文書化された情報や知識は設備と同じく
その企業の有形資産(資本)です。知的資本の著名な研究者であるリーフ・エド
ビンソン氏は,「人々が帰宅した後,その企業に残っているものが有形資本で
ある」と述べていますが,人々が帰宅した企業に何ができるか想像してみてく
ださい。多分何もできないでしょう。このことは,文書化された情報や知識を
含めた有形資産は人々が持つ無形資産により初めて意味付けされ,そして価値
が与えられるものであると理解できます。

このように見ますと有形資産である QMSにどのような価値を与えるかは,そこ
に参加する人々がもつ無形資産に依存するものだと言えます。それゆえ,例え
ば ISO 9001のような規格類に自ら構築したQMSの価値を求めるべきものでない
ことは自明です。

一方, QMSに参加している人々は部分としてその役割を果たしていますので,
システムとして QMSがどのような「こと」を導いているか知ることは困難です。
それゆえ,無関心になりがちです。そのようなことにならないためにも方針や
ビジョンを示すことが重視されますが,それだけでは十分ではなく「どのよう
なこと」を起こしたいのかを自覚し,またそれを達成するためのシナリオなど
コンテクストを具体的に示すことが必要になるでしょう。それがなければ,役
者がそろっているのにシナリオがない演劇みたいなものになってしまいますか
ら,なんだかさっぱり分からずに劇を見ることになります。

このように個々のプロセスを「コンテンツ」(内容)とした場合,それらをつな
ぎ合わせる「コンテクスト」(文脈)も同時に必要であり,このコンテクストが
優れていれば, QMSの価値も自ずと高まるものではないでしょうか。
(参考:寺本義也,原田保,無形資産価値経営 コンテクスト・イノベーション
  の原理と実践,生産性出版,2006)

これを,仮に,一枚の写真(コンテンツ)を見るとき例えれば,その写真に写っ
ているものだけに注目するのではなく,そこに映らなかったものにも注目した
いものです。コンテクストがあれば,そこに映っていないものを想像すること
も可能となり,また,その写真に切り取られた瞬間だけでなく,そこに至る過
程やそこから導かれる将来にも思いをはせることができるようになるでしょう。

このように QMSを使った価値転換へのムーブメントを考えるとき, QMSがもた
らしてくれた「もの」だけでなく,それが起こした「こと」が何かを見つめ,
将来への「ことづくり」へとコンテクストを考えることにより, QMSにある有
形資産と無形資産のあり方へと自然に目が向くようになり,結果として新たな
 QMSのあるべき姿が見えてくるのではないでしょうか。


最後に,今月行われたエドビンソン氏の講演(早稲田大学知的資本研究会主催)
で気になった部分がありましたのでご紹介し,終わりにしたいと思います。
“Towards New Ecology for Mind….”(ものの考え方の生態系に向けて)で
「ものの考え方への DNA」という発言が気になりました。また,要素として
“intelligence”,“memory”,“navigation”,“attention”,
“brain speed”,“people skills”をあげていました。これらの要素を含め
 QMSの将来に向け私自身も今後考えていきたいと思います。


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●編集後記
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今年も早いもので,残すところ一ヶ月程になりました。皆様におかれましては
どのような一年でしたでしょうか。私事ですが,今年の四月から仕事内容及び
職場が変わり,会社生活25年で初めての電車通勤(今までは徒歩通勤でした)
も経験した激動の一年でした。来年は,どのような新たな経験が待っているの
でしょうか。

本年もQMS委員会の活動を御支援頂き,誠にありがとうございました。これ
からの季節,日増しに寒さが厳しくなっていきますので,風邪などにご注意の
上,良い年末年始をお迎え下さい。

最後までお読み戴き,ありがとうございました。

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──「QMSを経営に活かしたいあなたに贈る」──

* 配信追加は下記にお知らせください。
 mailto:qmsmelg@ciaj.or.jp
* 発行:一般社団法人 情報通信ネットワーク産業協会
    QMS委員会メルマガ編集部
 http://www.ciaj.or.jp/top.html
 http://www.ciaj.or.jp/qms/(QMS委員会ホームページ)
* 発行責任者:QMS委員会メルマガ編集部事務局(菅野 清裕)
* 皆様のご意見・ご要望をどしどしお寄せください!
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