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━ CIAJ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

   「QMSを経営に活かしたいあなたに贈る」 QMS委員会

    創刊50号です。今後も情報発信を続けます!

                      2012年 7月26日発行 第50号

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ CIAJ ━
≪ 第50号 目次 ≫

 ・はじめに
 ・2012年度QMS委員会体制のご紹介
 ・総会特別講演報告
 ・「QMSサロン」報告と予告
 ・10年目を迎える吉川先生によるBSC構築セミナーのご案内(予告)
 ・ISO 9000の改訂動向「ISO規格類の妥当性確認情報と今後の動きについて」
 ・TL 9000コーナー「TL 9000測定法ハンドブック R5.0改版について」
 ・知識活用型企業への道「QMSにおける知的資産運用への取り組み」
 ・編集後記

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●はじめに
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2012年度 QMS委員会委員長の小田明です。
ISO 9001,TL 9000,NQAS制度の導入当初からQMSに関与
してきました。
どうぞよろしくお願いいたします。

今週,日本女子ソフトボールが世界選手権で優勝したという明るいニュースが
ありました。これに続いて,オリンピックでの日本選手の活躍に期待したいと
ころです。さらに,グローバルなICT業界でも,日本の立場・地位を更に高
めていきたいものです。

QMS委員会では,6月に開催した総会で皆様から2012年度の委員会体制と
事業計画をご承認いただきまして活動を開始いたしました。

どうか,各分科会,WGの活動に会員の皆様のご参加とご協力をお願いいたし
ます。

今号は,創刊50号ということで,盛りだくさんの内容となりましたが,お楽し
みいただければと思います。


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● 2012年度QMS委員会体制のご紹介
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6月6日のQMS委員会総会でご承認頂きました体制をご紹介致します。

委員長  日立製作所   小田 明

副委員長 富士通     橋本 辰憲

運営委員 アンリツ    多田 聡
  〃  沖電気工業   青柳 礼子(研究分科会主査)
  〃  サンコーシヤ  音居 文雄
  〃  東芝      沢田 健志 (新任)
  〃  日本電気    斉藤 仁 (普及分科会主査)
  〃  日本電気    飯田 政良
  〃  富士通     馬渡 登 (TL 9000WG チェア)
  〃  三菱電機    渡辺 晴彦
  〃  (元)ソニー   山本 正 (フェローシップ)

会計監事 日本電気    飯田 政良


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● 総会特別講演報告
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≪第一部≫

 講演タイトル:「品質マネジメントシステムの有効性を向上させる」
 講師    : 山本 正様
         元ソニー,QMS委員会フェロー,MBA,Ph.D.

 講演内容 :

「品質マネジメントシステムの有効性を向上させる」

 1.国内QMS 認証の状況
   国内企業の多くは,6年以上の認証経験を経て成熟期に入っている。

 2.認証取得の目的
   多くの企業は質とパフォーマンスの向上が中心である。

 3.認証取得の効果
   効果が期待通りの企業は1割程度であり,多くを占めるある程度の
   期待通りの成果を得た状態から期待通りにどのようして改善してい
   くか?

 4.QMS の側面
   企業,審査認証,社会に係る側面がある。

 5.QMS の信頼性に係る議論
   認証の範囲拡大等認証の規律,審査の記録等の認定・認証に係る情
   報公開,国際整合性等ISOの関係者による議論があり特に有効性審査
   の徹底の議論が大きい。

 6.QMS の有効性とは
   有効性審査の実施とマネジメントシステムの有効性である。

 7.有効性評価構成図
   QMSの有効性の議論では,社会からの要求(社会の視点)と企業のQMS
   における能力(企業の視点)と第三者による保証(審査の視点)がある。

「QMS によるパフォーマンス向上要素」

 8.QMS の有効性を支える資源
   顧客からの要望及び期待を受け製品を製造するためのQMSの有効性
   を支える資源として,組織的資源,人的資源,関係的資源があり
   QMSはこれらからパフォーマンス向上に寄与する過去の出来事から
   の産出物(手順・ノウハウ等)をフィードバックしている。

 9.パフォーマンスを支える現場知
   現場知の認識は,文書化される形式知と個人の行動,経験等の暗黙
   知で構成される。

 10.有効性を評価する内部監査視点
   内部監査は,4つの視点「顧客の視点」(顧客はだれ?),「プロセス
   の視点」(目的に対し効果的か?),「財務の視点」(財務的効果は?),
   「教育・訓練の視点」(有効か?) で見る。

 11.QMS の有効性評価の例
   知識循環(知識の共有)を評価軸に入れた例
   QMS は実行されているが知識は,未共有(メジャーコメントの部分)
   が一番よくない。

 12.IWY 分析の例
   内部監査の意味考えるため
   私(I)”にとって(監査プログラム管理者)
  “我々(We)”にとって(企業全体)
  “あなた(You)”にとって(各組織またはプロセス)
   で内部監査の計画をIWY分析してみる。

 13. QMS に対する多様な価値観
   「QMS規格の求めるもの」と「QMSが実際に生み出している価値観」
   にはギャップがあり,文書化,記録化は,その結果が生かされて価値
   が出る。

 14.QMS と現場のギャップの背景
   個性とは,文書化しプロセス化することができない部分に出る。
   手順化できない部分に目を向け,内部監査によりQMSが生み出す価値
   を評価しなければならない。

 15.価値を見出すQMS 目的展開
   行為目的を展開し“問題・困難を明確化”し,“新たな仮説・着想の
   発見”を推進する。
   ①「行為目的」;;“いったい何のためにQMSを行うのか?”
   ②「本質」;  “QMSとはいったい何であるのか?”
   ③「構造」;  “QMSはいったいどうなっているのか?”
   ④「構想」;  “仮にQMSが〜であれば,将来はどうなっているのか?”

 16.有効性を左右する因果連鎖

   QMS成立の仮説は?
   QMSは,「業務連鎖には"因果律"がある」前提として成り立つ?

 17.過去からの"出来事因果”
   将来は過去にどの程度似るのか?QMSでは,一貫性が担保され,因果
   の同一性が確保されることが重要。行為者による因果はQMSでは扱え
   ない。

 18.QMS の同一性と不確実性
   行為者因果の影響が強い知識活用型業務は,同一性が低く不確定性
   が高い。
   出来事因果が中心の手続き型業務は,同一性が高くても不確定性が
   低い。

「まとめ」

 19.QMS の有効性に係る”まとめ”
   ・内部から見て,有効性とは,期待される効果を出すこと。
   ・効果を出すには,適切な資源が必要。
   ・また,それを評価する仕組み(測定の工夫)が必要。
   ・QMS と現場のギャップを認識し,QMS の目的展開を行う。
    (何のためQMSをやるのか)
   ・また,QMS の因果連鎖を把握し,活動の同一性を確認する。
    (同一性の活動の積み重ねはダメ)
   ・結果としてQMS の不確実性を最小化する。

 質疑

 質問  QMSの有効性向上のためISO 9001は全体をマネジメントできる。
     有効性のトレンドを見て改善していくのか?

 回答  有効かどうかは受け手の問題。やって見るかどうかが重要。
     審査は気付きであり,受け手の受け取り方が問題。


≪第二部≫

 講演タイトル: 「品質マネジメントシステムの有効性を審査する」
 講師:     亀山 嘉和 様
         元 公益財団法人 日本適合性認定協会 認定センター
         審査役,ISO 19011作成WG 日本代表エキスパート

 講演内容:

 1.QMS の有効性とは?
   「QMS が有効に機能する」とは,意図した結果「目的」を QMSの仕組
    みと能力を活用し,効果的に達成できる。
   「有効性審査」とは,QMS が意図した結果を効果的に達成できる能力
    を持っているかどうかを評価する審査。

 2.QMS 認証
   認証の意義は,組織が一貫して顧客要求に適合した製品を提供できる
   という能力証明。

 3.QMS 認証の価値の低下
   証書さえあれば良い,安く早くという組織の期待,認証機関の競争激
   化によるコスト,期間のプレッシャーから,顧客/社会の期待に応え
   られない審査となってしまう傾向がある。

 4.認証の信頼性向上
   認証の信頼性向上のため規格から変えていこうという動きが出てきた。

   ISO 17021(審査機関への要求事項)に,認証周期(例えば3年)全体
   を見渡した審査プログラムの策定。等を追加。

 5.有効性審査(能力実証型審査)(JAB研究会)

   認証=能力証明。実証型審査とは,あるべきQMS能力像;ISO 9001の
   意図に適合するQMS像であることを実証する審査。

 6.有効性審査(適合性を証明する審査)(日本品質管理学会研究部会)

   適合を証明する審査を検討中。
   品質管理学会の研究もJAB研究会と殆ど同一の方向。
   試行審査を実施中。今年7月にシンポジウム開催。

 7.内部監査における有効性を考える

   内部監査は組織のためのもの。
   目的を「認証維持のため」とするのはもったいない
   経営管理の道具になりうる。是正(解決)にはトップの判断が必要。

 質疑

 質問  有効性審査の実現には時間がかかりそうだが5年くらいか?
 回答  2015年には,もう少し拡がっていると良いと思う。

 質問  こういう有効性審査をできる審査員は減ってしまうのでは?
 回答  従来から取り組んでいる審査員もいるが認証機関全体ではないのが
     現状。審査所見に「適合」が要約されていなければ,組織側から指
     摘するだけでも,様相が相当に変わってくると思う。

 所感
 ISO 9001の認証取得数が日本のみならず世界的にも頭打ちになっている状況
 で,認証機関及び認定機関が危機感を有しており,その打開策としてQMS の
 有効性を高めることが喫緊の課題になっています。この課題に,取り組んで
 いる様子を丁寧に解説いただきました。
  特に,「欠点がなければ適合」から,「適合を証明できれば適合」へと審
 査の視点が180 度変わるので,審査側も組織側も対応方法が大きく変わりま
 す。この考えは,従来からISO 19011 にガイドラインとして含まれていたが,
 これを実現しようという試みです。審査所見に「適合の根拠」の記載がもし
 もなければ,受審側の組織からも指摘して欲しいと特に力を込めて解説され
 ていたところに講師の亀山氏の有効性審査への想いと熱意を感じました。

総会特別講演の参加者アンケートの結果は,以下の会員専用サイトからご覧戴
けます。

  <会員専用サイト(ID,PWが必要です)>
   http://www.ciaj.or.jp/qms_m/pdf/120606a.pdf


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●「QMSサロン」報告と予告
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第5回「QMSサロン」を6月13日(水)に開催いたしました。
QMS委員会の山本フェロー(MBA,Ph.D)をファシリテーターに迎え,
「QMSを機能させる要素を考える」をテーマに意見交換が行われました。

今回は,やや少ない10名のご参加でしたが,
ナレッジ・マネジメントに見るイネーブリングの応用について,新たな試みの
事例研究ワークショップを取り入れるなど,ワイガヤで盛り上がりました。

まず以前学んだ,出来事因果と行為者因果についての問題提起がされました。
・作業手順を文書化しても,行為者因果で意図しないことが起きてしまう事が
 沢山あるので,行為者因果と出来事因果と識別しないといけない。
・背景条件を考えないと,同じことが起こるとは限らない。
・事後の気付きは,人によって違う,価値観,深さなどによって違う。
・QMSのリスクは,因果関係だけで考えると背景条件により変わってしまう。

そして,QMSを機能させるためのイネーブルは何かについて考え,単にQMSを
構築しただけでは効果が出ないとなってしまう点に焦点をあてました。

QMSを機能させるイネーブルは何か?では,参加者意見として,
 トップマネジメントの理解,価値観の共有,周知徹底,内部監査,
 マネジメントレビュー,コミュニケーション,人々の参画,管理責任者,
 全員のモティベーション,意識付け
などがありました。

これらを踏まえ,事例研究を2問行い,仕組みを機能させるには,目的と効果
だけではなく,機能させるイネーブルがあることを学びました。

そして,事例で提示された「ある情報システムを運用すること」で,直接的な
効果(システムを運用してアウトプットとして情報を得る)だけではなく,

イネーブルという観点で,以下のような効果について触れました。
・社員が他の仕事に関心を持つようになった(コミュニケーションなど)
・社員情報感度があがった(全員のモティベーション,意識付けなど)
・情報システムを軸に人と人の直接的なふれあいを促進することができた
 (コミュニケーション,人々の参画など)
・若手技術者とベテラン技術者のジョイントになった(価値観の共有など)


以上より,QMSを機能させるには,出来事因果と行為者因果を識別し,
イネーブラーをQMSに取り込むことが必要ではないかという結論が導かれました。

参加者からは,
組織をみる視点を学んだ。イネーブラーを使って機能させたい。
構造を持たないものを改善するのは難しい,イネーブラーで改善していきたい。
という声があり,QMS活用のヒントを持ち帰ったのではないでしょうか。


<次回のお知らせ>

第6回「QMSサロン」は8月22日(水)に開催予定です。

 テーマ:力量と組織的学習
 日時 :2012年8月22日(水) 14:00 〜 17:00
 会場 :東京・JEI浜松町ビル3階 CIAJ会議室


「QMSサロン」は,会員間コミュニケーションを取ったり,リレーション
を築くにも最適な場です。新たな参加者を大歓迎します。

皆様のご参加をお待ちしております。


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●10年目を迎える吉川先生によるBSC構築セミナーのご案内(予告)
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これから夏本番ではありますが,ひと足お先に秋のイベントのご案内をさせて
戴きます。

QMS委員会ではお馴染みの横浜国立大学名誉教授である吉川先生による直接
指導によるバランススコアカード(BSC)は,2003年に開講し今年で10
年目を迎え,11月5日(月)〜6日(火)の日程で例年通り少人数定員制の2日
間コースとして開講致します。

10年前を振り返れば,BSCそのものがブレイクし始めた時期でありました。
当時は,BSCの考え方を広める必要もあり,講演形式のセミナーと演習を分
けて実施しておりました。
一方,現在では日常の業務においてもプロジェクトでも予定通り確実に進める
ことが当たり前の状況下にあり,マネジメントの必要性が格段に高まっており
ます。BSCに目を転じてみれば,一時のブームは過ぎ去ったものの本質的な
経営改善のツールとしている企業も少なくありません。

QMS委員会では,2007年からは少人数定員制2日間コースとして,全体
の約7割をグループ演習に費やすカリキュラムでBSCの検討から構築までの
基礎を体得して戴く内容としております。
受講者からは,吉川先生の分かりやすい講義と,企業の教育ではない同業他社
の方々とのコミュニケーションをとりながら演習できる内容に毎回高い評価を
戴いております。

募集については,9月初旬に展開をする予定です。QMS委員会会員企業の
皆様には会員特典として無料で受講することができます。

  講座名:QMS戦略セミナー「バランススコアカードの基礎から構築まで」
  日時:【1日目】2012年11月5日(月) 10:00〜16:00 [予定]
     【2日目】2012年11月6日(火)  9:00〜18:00 [予定]
  会場:東京・JEI浜松町ビル3階 CIAJ会議室

予め受講者の人選いただき,ご案内の折には皆様のご参加をお待ちしておりま
す。


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●ISO 9000の改訂動向「ISO規格類の妥当性確認情報と今後の動きについて」
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次の事柄が現在審議・確認されております。

1) 教育機関へのISO 9001の適合についてのNWIP(新提案)の審議

2) ISO/FDIS 10018: Quality management :
  Guidelines on people involvement and competence
 (人々の参画と力量へのガイドライン)の最終確認

3) ISO/DIS 10008: Quality Management :
  Customer satisfaction
  Guidelines for business-to-consumer electronic commerce transactions
 (顧客満足—消費者への電子商取り引きへのガイドライン)の審議

4) Draft ISO 37500 Guidelines on Outsourcing
 (アウトソーシングへのガイドライン)の審議

5) ISO/FDIS 10004 Quality management :
  Customer satisfaction
  Guidelines for monitoring and measuring
 (顧客満足—モニタリングと測定のガイドライン)の最終確認


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●TL 9000コーナー「TL 9000測定法ハンドブック R5.0改版について」
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TL 9000測定法ハンドブック が改版(R4.5からR5.0)されました。
発効は今年12月31日,来年1月から使用可,7月以降適用必須となります。
追加測定項目は以下の通りで,サービスプロバイダなどに関する項目がありま
す。

1) On Time Delivery to Promise Date (OTIP)

2) Basic Return Rate (BRR)

3) Mean Time to Restore Service (MTRS)

4) Global Service Impact (GSI)

5) End-Customer Complaint Report Rate (CCRR)


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●知識活用型企業への道「QMSにおける知的資産運用への取り組み」
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メルマガも50号をむかえ,8年を越えてしまったのかという観があります。
一方で,この8年間にリーマンショック(2008)など大きな変化が起き世界的ビ
ジネス環境も大きく変わってしまいました。その結果,国内経済も厳しい状況
にあります。そのような環境変化は,QMSにも影響を与えていますので,整理
して見たいと思います。

1. <システムのマイナス側面>

最近はギリシャの財政破たん問題を発端に,EUが世界経済に大きく影響を与え
ていることはご存じのとおりです。このギリシャは,面積で日本の1/3,人口
は1,132万人(2011)と東京都1,315万人と神奈川県 905万人との間に位置します。
また,ギリシャの失業率は18.4%(2011)であり,アメリカの約8%,日本の
4.4%に比し極端に大きな値になっております。
また,ギリシャのGDPは3054億ドル(2010,IMF) で,神奈川県の歳入2216億ドル
(1兆7730億円,1US$=80,2012)の約1.4倍程度の規模です。

このような小規模な国の財政状況が,EUというシステムを経由することにより
世界経済に深刻な影響を与えていることは驚きです。
これは,微細な部分であっても,システムをとおすと,全体に強く影響を与え
てしまう例と言えます。このようにシステムとは,ポジティブに全体として生
産性を上げることが可能ですが,一旦狂いだすと,マイナスも増幅される場合
があることを示唆しているように見えます。
本来は,システム自体は本質的に,そのような状況に至らないようにフィード
バックがかかるものですが,フィードバックがうまく機能しない場合,負の側
面をもシステムをとおし増幅されることが有り得ることを暗示しています。

2. <マネジメントの欠落と認識不足>

また,NHK の解説番組でEU域内で“最も勤勉な国はどこか”という調査の結果
が報じられていました(2012/06)。実際のところEU経済を支えているのはド
イツであるため,ドイツはもちろんフランスなど他のEU諸国は“ドイツ”が最
も勤勉な国であると回答したのに対し,財政破綻しているギリシャでは,
“ギリシャ”が最も勤勉な国民であると回答しておりました。

これを聞きビックリしたのは,私だけではないはずです。これは国家財政状況
とは関係なく,ギリシャ国民の多くは一生懸命に働いていると感じていること
を示していますが,失業率18%の状況でこの認識はおかしなものですね。
客観的に現実に対応しようとする気概が,政治家だけでなく国民にも欠けてい
るように見えてしますし,個々の国の財政をコントロールできないEUシステム
の欠陥が招いたものとも見えます。
現実のところ,ギリシャの若者は見切りをつけ海外に就職先を求め逃げ出して
おり,建て前と本音の違いが見えてきます。
このようなギリシャ国民の心象風景は,QMS の中でも起きているのではないで
しょうか。“要求事項を満たしているので問題はないはず”と根拠なき盲信や,
評価は外部の審査員にまかせておけば良いなどの,なにか建前的な活動に見え,
“成り行きまかせ”の姿勢がQMS の中に見え隠れするのは,私ひとりの取り越
し苦労であればいいなと思います。

3. <見えないものを見る努力>

さて暗い話が多いので話をかえますと,最後の素粒子と予想されていた「ヒッ
グス粒子」の発見が世紀の発見として報告されました(2012/07/04)。
誰もがみな“重さ”を感じているにもかかわらず,その源である「質量」の発
生理由が分からないため「重力」とは何かを直接解明する事ができませんでし
た。
しかし今回の発見で,ダークマターと呼ばれていた“見えないもの”が論理的
に追求できる可能性が開け,新しい宇宙の姿が見えてきそうで楽しみです。
漸くのこと,皆が感じているのに分からないことが分かり始めました。
ここまで来るには,アインシュタインが特殊相対性理論を発表し(1905),さら
にラザフォードの原子核の発見(1911)など,さまざまな発見の積み重ねでたど
り着いたのですが,その間約 100年の時が流れました。
“見えないもの”を見えるようにすることは,大変な時間がかかりますね。
最初は観測から導かれたニュートン力学の世界が中心で実用的でしたが,アイ
ンシュタインらが切り開いた量子力学という見えない世界が開けたおかげで,
半導体などの新しい分野が開かれ社会に恩恵をもたらしてくれています。

直接は見えない世界が,実社会に大きな効用を与えてくれていることを教えて
くれると同時に,“見えないもの”の価値についても教えてくれます。
QMSの中にも,文書類では示すことができないものが少なくなく,この見えな
い要素(インタンジブルズ)が,結構大きな役割を果たす場合が少なくありま
せん。特に,人的資源が中心となる知的活動では,インタンジブルズの影響は
少なくありません。我々もこれを見ようと努力しなければなりませんね。

4. <マネジメントへのアプローチ>

このように1910年代に自然科学分野では画期的な進展がありましたが社会科学
分野でも同年代はやはり大きな変化があった時代でした。企業の組織活動の中
にも“見えない要因”があり,それを発見し測定しマネジメントしようと試み
が行われています。それは20世紀初頭の米国におけるフレデリック・ W・テイ
ラーが提唱した「科学的管理法」(FREDERIC WINSLOW TAYLOR,The Principal
of Scientific Management,1911)です。QMSを考えるときに,役立ちそうなの
でご紹介します。

この科学的管理法が社会的に認められ普及したキッカケは,面白いことに当時
鉄道会社の社員賃金値上げを理由にした貨物値段の値上げ騒動でした。その賃
上げの是非を問う公聴会が開かれ,「科学的管理法」を導入すれば,“支出を
切り下げる事ができだけでなく多くの鉄道会社は社員の賃金を上げることがで
き,さらに膨大な利益を生み出すことができる”とした実業経営者たちの証言
でした。それをきっかけに「科学的管理法」と称するマネジメントの有用性が
社会的な関心をひくようになりました。効果が有るとなれば使ってみようとす
る人が増えるのが当たり前です。QMSの普及過程と似ていますよね。

このテイラーが提唱したアプローチは,「能率」,「機能的管理法」及び
「テイラー・システム」とも呼ばれた「工場管理」(Shop Management) であり,
それがいかにも近代的な香りがする「科学的管理法」という名称を与えられ
(テイラー自身は,あまり好んでいなかったようですが)普及しました。

労働生産性(能率)を上げることがお金を生み出す魔法の小箱であることに経
営者も気づき狂喜し,「テイラー協会」や「能率協会」を設立したうえ,それ
を助長するような怪しげなビジネスまでも生まれたようです。

この熱狂ぶりを見てテイラー自身は“あまりにも度を越えている”と冷ややか
に見ていたと言われています。当時の状況は“モノ不足”の時代でしたから大
量に生産し安価にすることが社会的な課題であり,この時期から“能率”や
“生産性”がマネジメントの中心になり発展してきます。

この時代のマネジメントは“主体性とインセンティブ”(initiative and
incentive)という人々が自発的に参加し,成果を上げた人たちに昇進や褒賞を
与えることがマネジメントの原則だったようです。
しかし,テイラーは人々が自発的に参加し成果を上げることは稀であると考え,
それまでのマネジメントを,大雑把な方法(rule-of-thumb)とし,皆が理解で
きるものとするため,“科学的なマネジメント”(scientific management)を
提案しました。この試みは実際に成果を上げることで認められました。

5. <分業,標準化,測定,評価,そして褒賞>

このように熱狂的にむかえられた「科学的管理法」の重要な道具は,何と
“ストップウォッチ”でした。当時は技師長や職長などの管理職が自分の経験
から仕事を割り振り,あとは従業員にお任せの“成り行きマネジメント”の時
代でした。これを 熟練工の動作を観察,分析し,時間を測り,ムダを省き,
仕事を標準化する“測定に基づく管理法”をテイラーが提唱し実践したことは
画期的といえるでしょう。

また,能率を改善することは,単に経営者の利益になるだけでなく労働者の賃
金アップが同時に行われるように配慮し,従業員のやる気を出させ科学的な管
理は皆が納得できるものであり分かりやすいものでした。
このようにテイラーは,当時の“主体性とインセンティブを柱にしたマネジメ
ント”が最善であると信じられていた時代に,主体性の代わりに評価可能な作
業を明らかにし,それを使い賃金を決める方法に切り替えました。この見える
化と明確な評価は,生産性向上に大いに貢献したようです。

具体的には,労働者は「何がなされるべきかのみならず,どのようになされる
べきか,また,それをするために許される正確な時間」までを詳細に記述した
命令カードを作成し,毎日個々の従業員のノルマを明確にし,それを基準に日
給にフィードバックしたことです。

テイラーはこれを“課業”(task)と呼び,彼がマネジメントとして最も重要だ
と考えた内容です。その上で,課業を達成した従業員は実際30%〜100%も収入
が増えたようです。
合理的に定められた目標があり,給料が上がるとなれば人は頑張れるものです。
この生産性の向上は,大量生産に貢献し安価に製品を買うことができるように
なり,社会的成長にも貢献しました。
この間,“人間は機械ではない”とした労働強化への懸念や人間の主体性につ
いて社会的な議論が有ったことも忘れてはなりません。
(フレデリック W. テイラー,有賀裕子訳,新訳 科学的管理法,
 ダイヤモンド社,2009)

6. <怠業>

テイラーが忌み嫌ったことに,“怠業”が有ります。
約半数が公務員であるギリシャに見ると,やる気がある有能な人材は報われず,
うまく立ちまわった人が裕福になるような怠業的社会風土では,次第に社会の
活力は失われ衰退していくようですね。

ちなみにテイラーは“怠業”の背景を研究し,“主体性とインセンティブ”を
柱にした”成り行きマネジメント”と”従業員の怠業的性向”が結び付くと,
企業としては大変悲惨な状況になることを指摘しています。この指摘は現在で
も同じことが言えます。QMSによるマネジメントを考えるとき従業員だけでな
く管理層における“怠業的性向”は無視できないものです。

7. <新しくて古い話>

また,テイラーは科学的管理法の冒頭で,”森林,水力の労使,土壌の流失,
石炭と鉄資源の終焉を危惧したうえで,それ以上の国家的損失は間違った指揮
監督や非能率により生じる人的資源の浪費であると“セオドア・ルーズベルト
大統領向けに進言しています。

この話は当時でも自然資源と人的資源の活用は国家にとって重要であったこと
をうかがうことができます。当時も現在と変わらない社会的認識が有ったこと
が分かります。

ちょうどこの時期,ヨセミテ渓谷のダム建設に対し自然保護の議論が社会的な
関心を呼んでおり,「環境保護」と「環境保全」の間で大統領まで参加し議論
が行われ結果的にルーズベルト大統領は,自然保護と国民による自然景観の共
有が重要と判断し1910年にグレイシャー国立公園に指定し,1916年に国立公園
実施法を制定しました。このことはISO 14000 環境関係の担当者は当然ご存じ
だと思いますが,環境問題を国家的に対応した始まりであり,地球温暖化で騒
いでいる昨今,もとをたどれば新しくて古い話です。何だか少しも進歩してい
ないような気がしてきました。

8.<能率主義の愚行>

このように一見して素晴らしい成果を示した科学的管理法は,その後米国では
教育分野にも波及し,結果的に教育制度は能率が悪いと避難されました。その
ため教育家は「最小の費用で最高の生産」を追求しました。
その力点は不幸にして「最高の生産(教育)」ではなく「最小の費用」に置かれ
たため,“生徒1人当たりの費用”というデータが重要であり,評価が困難で
ある「優秀さ」を示すデータは注目されませんでした。
その結果,実に本末転倒した方向に流れてしまったようです。この出来事を
“教育におけるアメリカの悲劇がはじまった”と指摘する研究も有ります。
(レイモンド・キャラハン「教育と能率の崇拝」,教育開発研究所,1996)

この悲劇は教育のように能率だけで評価してはならない領域を,能率だけで評
価した愚行が招いたものと見えます。
このようなことは過去の笑い話ではなく,近年の事例では,成果主義という名
目でさまざまな弊害を社会に与えています。

例えば“金融工学”と称しリスクを軽減するのではなく,見えないように複雑
化しプロである金融機関もリスクを適切に評価できない状況のまま拡大し,最
終的にサブ・プライムローンの崩壊を期に,一挙に世界同時不況の引き金を引
いてしまったリーマンショックの例があります(2008)。

また,昨今の株式市場ではコンピュータ同士の取引が自動化され千分の一秒単
位で大量の取引が行われるようになり,市場の正常なフィードバックが機能し
ない世界 (すなわち,アダム・スミスの「神の見えざる手」がとどかない世界)
が出現し,危機感をつのらせています。
すなわち,市場のフィードバックは遅くコンピュータの世界の方がはるかに速
いため制御できない世界になりつつあります。これはいつの日か大変な状況に
陥るであろうと懸念されています。システム全体が敏感すぎると制御が後追い
になり暴走する可能性がありますね。少し,ダルな部分も必要だと思います。
もちろんダルすぎるのも,いかがなものかと思いますが・・・。

9. <知的社会におけるインタンジブルズの存在と文書化の役割>

さてこのように,100年前の1910年代はいろいろな事柄が進展した時期でした。
社会科学の分野でのテイラー・システムや国立公園の提案は,現在の QMSと
 EMSの萌芽であり,また自然科学の分野ではニュートン力学から量子力学に突
入した時代でもありました。

さて,テイラーの時代は「量」を求めた時代でしたが,現在のような物あまり
時代は顧客満足を満たす製品の「質」と安心・安全の時代になったと見えます。
このような時代では,求められている商品やサービスの質を一貫して達成でき
る能力を持つことは企業存続の重要な鍵と見えます。
ご承知のように QMS構築の目的のひとつは顧客満足を満たす企業の一貫した能
力を証明することですが,そのためには企業活動を「秩序化」することが前提
となります。

秩序化するにはテイラー風に表現すれば「課業」を標準化し文書化する事から
始まります。そして,それらをプロセスとして体系化したうえで,システムと
して構造化し企業活動を包括的にマネジメントすることを目指すことだと言え
ます。

この文書化を重視した手法は“知識は明確でなければならない”とする欧米風
の考え方がその基盤にあり,“見えないもの”(インタンジブルズ)を何らかの
工夫で見えるようにし,評価可能なものとする努力が求められます。この努力
は,近代科学の発達の原動力の一つですが,マネジメントにも求められるもの
と言えます。

このように見ると,作業活動から知的活動へと企業活動の軸がシフトしている
なか,文書化はゴールではなく道具であることを再確認する必要がありそうで
す。知的活動分野は文書化し体系化できる部分が少なくなく,その努力を行う
ことは知識活動を活性化させるために重要な要素と言えます。

さらに重要な点は,その過程から見えてくる“見えないもの”の存在を認識す
ることとです。何故ならば,この見えない部分にこそ企業の競争力の源泉と個
性がでるもので,その重要性と貴重性に目を向けて大事に育てなければいけな
い部分だからです。そのためにはそれらを支援しイネーブリングすることが知
的マネジメントに求められているものであり,能率だけでは測れないものがあ
るためマネジメントは努力を怠ってはいけませんね。

このように,QMSを構築することにより,見える要素と見えない要素とのコン
トラストは企業活動を包括的に理解し活性化するために必要です。
しかし,悲しいことに実際には文書類と記録のQMSに焦点が当たり,その陰に
企業の本質が隠れてしまうため,QMSに参加している経営者の皆さんをはじめ
多くの人々に形骸的な活動との間違った印象を与えてしまうこともあります。

10. <教育と学習の違い>

知的生産性に企業活動の成果がかかわる時代において,教育というものは非常
に重要だということは皆が分かっています。しかし,前述したように知的活動
に関連する事柄の測定と評価は容易なことではありません。
その評価困難性を生み出す背景に生徒となる個々人の認知能力(学習能力)が
あります。
この点について,最近の米国初等教育の指針が参考になります。米国では認知
能力レベルとして,①知識,②理解,③応用,④分析,⑤統合そして⑥評価と
6段階で評価しています。
そして下位レベルが満たされなければ上位レベルの能力は成立できないと考え
ており,学習は段階を経なければならないことを示しています。まず,「知識」
がなければ出来事を「理解」できず,「理解」できなければ「応用」すること
はできません。
ここで注目すべきは「知識」の獲得は終わりではなく最初の段階で有ることで
す。人によっては知識を得たら学習が終わったと見がちですが,入口であるこ
とを理解しなければなりません。ゆえに,教育だけでは生徒側は入口の段階で
立ち止まってしまう可能性があります。

次の上位レベルである「分析」は,出来事間の因果関係を理解する高度な能力
です。これにより「理解」に対し「分析」能力を上位の能力に位置づけしてい
ます。
さらに分析結果を使いさまざまな出来事を「統合」し,最終的に意思決定に直
結する「評価」能力が最も高度な能力と位置付けされています。
米国教育では意思決定とそれによる行動を導くための「評価」能力が,最終的
な能力と重視する特徴があります。(渡邊雅子,「納得の構造」 −日米初等
教育に見る思考表現スタイル−,東洋館出版社,2004)

QMSでも手順書や文書類などでプロセス活動を「理解」するだけでは不十分で,
何らかの行動ができなければなりません。当たり前ですよね。
行動させるには「評価」することが不可欠ですが,評価の質は個々人の知識だ
けでなくその人の学習の程度に関連があります。特に知的活動は手続きなどの
“出来事因果”の連鎖ではなく,行為者が引き起こす“行為者因果”の連鎖で
すから,行為者の評価能力はQMSにとって非常に重要です。

11. <力量と組織的学習そしてまとめ>

ここまで述べたように,100年前は個々人の労働生産性を上げることがマネジ
メントの重要な課題でした。現在のように知的活動が企業の中心となる活動様
式では,知的生産性をあげる工夫がマネジメントに求められるでしょう。
その為には組織的活動の秩序化を行うだけでなく,知的活動を支える人的資源,
すなわち人材の育成が当然不可欠です。

しかし,実際は教育・訓練を施すだけでは,あとは個々の人材の主体的な学習
に期待するとした,100年前にテイラーが指摘した“主体性とインセンティブ”
の失敗と同じことになりそうです。ゆえに,企業は個々人の「学習」能力にも
目を向ける必要がありそうです。

組織として行う「教育・訓練」とそれを受け取る従業員の「学習」とは,違う
側面があります。学習とは知識,技能,経験など個人知がベースになり行われ
るため,同じことでも,その人の価値観や学習能力で影響を受けるものです。

また,それ以外にも学習障害として過去の経験などで判断してしまう“熟練し
た無能力”,原因と結果が必ずしも直接的に観測できない場合,フィードバッ
クを当人が直接受けることができないとする“学習水平線”の存在,さらに一
旦構築されたシステムは,システムを安定化しようとし,結果的にシステム自
体を守ろうとする“補償的フィードバック”など,学習を阻害するさまざまな
要素が存在していると見られております。これらについても QMSも配慮しなけ
ればならないでしょう(ピーター・M・センゲ,最強組織の法則,1995)。

そこで次回の QMSサロンでは,個人知である人材の力量と,人が入れ替わり異
動しても組織活動がある程度維持される組織知について考えてみたいと思いま
す。そこでテーマを「力量と組織的学習」とし,皆さんと一緒に話題を共有し
つつ,お話しを進めていきたいと思います。


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●編集後記
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7月27日,ロンドンオリンピックが開幕します! 日本時間では28日の土曜早朝
となる開幕式。早起きして見る方も多いかと思います。

今回のオリンピックでは,なでしこジャパン,北島康介,内村航平,吉田沙保
里,室伏広治など,日本選手の活躍が期待されます。

さて,このメルマガも今回で50号となりました。創刊号は2004年7月30日発刊で,
早いもので 8年が経ちました。

振り返って,2004年と言えば,アテネオリンピック 100m平泳ぎで北島選手が
金メダルを獲得し,あの有名な「チョー気持ちいい」が流行語になりました。

また,この年には,六本木ヒルズ森タワーで回転ドア死亡事故,イチローがメ
ジャーリーグ年間最多安打新記録,新潟県中越地震,スマトラ沖地震で巨大津
波,など記憶に残る出来事がありました。

この夏休み,ロンドンオリンピック観戦だけでなく,あなた自身の8年前を振り
返ってみてはいかがでしょうか。この8年間,多くの試練を乗り越えてきたはず。
心も体もリフレッシュして暑い夏を乗り切りましょう!

最後までお読み戴き,ありがとうございました。


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──「QMSを経営に活かしたいあなたに贈る」──

* 配信追加は下記にお知らせください。
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* 発行:一般社団法人 情報通信ネットワーク産業協会
    QMS委員会メルマガ編集部
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