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    「QMSを経営に活かしたいあなたに贈る」 QMS委員会

      「実りの秋,QMS委員会のイベント満載です!」

                      2009年9月30日発行 第33号

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≪ 第33号 目次 ≫

 ・はじめに
 ・秋のQMS委員会イベント紹介
 ・ISO 9000 改訂動向
  「ISO規格類の妥当性確認情報と今後の動きについて」
 ・TL 9000コーナー 「米国BPC会議報告」
 ・知識活用型企業への道「QMSにおける知的資産運用への取り組み」
  ・トピックス「CIAJの一般社団法人化」「CEATEC JAPAN 2009」
 ・編集後記

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●はじめに
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QMS委員会会員の皆様,こんにちは。

日増しに秋を感じるようになってまいりました。
昼間は暑さが残るものの,朝晩の涼やかな風,澄み渡った高い空,虫たちが
奏でる音色など,心落ち着く気持ちの良い季節になりました。
会員の皆様は,この季節どのようにお過ごしでしょうか?

気候の良いこの時期は,スポーツを楽しんだり,観戦に絶好の季節ですね。
私のスポーツ観戦はもっぱらサッカーです。
サッカー観戦の醍醐味は,チームとしてのパスワークやアシストの上手さは
勿論ですが,選手の個人技が勝敗に大きな影響を与えるという面白さです。

企業の中でマネジメントの仕組みをいかしていく事もチーム競技と同じです。
各人が色々なツールを上手く使うという個人技が,マネジメントサイクルを
良い方向に回す原動力になっているのです。

QMS委員会は各種イベント提供により,皆様の学びをサポートしています。
一人でも多くの皆様にご参加頂き,お役に立てるよう企画しておりますので,
是非,会員特典を最大限に活かして下さい!

それでは,メルマガ第33号をお楽しみ下さい。


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●秋のQMS委員会イベント紹介
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◆10月5日(月),6日(火) QMS戦略セミナー『BSC 構築(2日間定員コース)』
 前号でご案内させていただいたBSC構築セミナーは,BSCの国内第一人者であ
 る吉川先生直接指導による演習中心の少人数定員制セミナーで,受講者から
 は毎年高い満足度評価を戴いている定番セミナーです。
 本年度の募集は既に終了しております。次回募集時には参加のご検討をお願
 いいたします。

◆10月9日(金) QKMレベルアップセミナー『信頼性データ解析』
 既にご案内しております『信頼性データ解析』は,現場の実務に役立つセミ
 ナーとして毎回好評をいただいております。
 本セミナーでは,基本的な信頼性用語を理解し,生産・フィールドの現場の
 故障データを収集・集計・分析し,必要なアクションにつなげるための基本
 的な信頼性データ解析手法の修得を目指します。まだ,若干の余裕がござい
 ますので,参加ご希望の方は,本メール末尾の事務局までお問い合わせ下さ
 い。
  1.日 時:2009年10月9日(金)10:00〜17:00
  2.場 所:情報通信ネットワーク産業協会(JEI浜松町ビル3階)

◆11月16日(月) QMS戦略セミナー『QMSをいかす』(仮題)
 今回,アムシック代表取締役 日吉信晴 様をお招きし,数多くの現場でのコ
 ンサルティング経験の視点から,QMS課題の本質に踏み込み,「QMSをいかす」
 という観点でお話し頂くことになりました。
 10月上旬に案内通知を配信予定ですので多数のご参加をお願いいたします。
  1.日 時:2009年11月16日(月) 15:00〜(予定)
  2.場 所:情報通信ネットワーク産業協会(JEI浜松町ビル3階)


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●ISO 9000の改訂動向「ISO規格類の妥当性確認情報と今後の動きについて」
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監査に関するガイドライン ISO 19011がワーキングドラフトからコミッティド
ラフトへと検討が進んでいます。主な論点は,

 (1) 第三者認証,内部監査,第二者監査との識別
 (2) 遠隔監査(ネットを使った監査)
 (3) 統合監査
 (4) 監査のリスク

などです。
まだ,ISO 9001とISO 14001統合監査は当然として,他のマネジメントシステ
ム規格の監査も同時に行うことを視野に入れているため,今後も議論すべき点
が多くありそうです。


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●TL 9000コーナー  「米国BPC会議報告」
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クエストフォーラムのベストプラクティス会議 (BPC)が,9月22日-25日,米国
オーランドにて開催されました。従来,BPC 会議は米国で毎年開催されていま
した。今年から世界を,米州,欧州中近東,アジア太平洋の 3地域に分けての
開催とし,各地域からも参加し易くすることを目的としています。
本年は,欧州中近東会議はパリで 6月に開催され,アジア太平洋会議は10月開
催予定です。今回の米州会議には6ケ国から約200名が参加しました。

米国通信プロバイダのAT&T,VERIZON社,サプライヤのERICSSON,テルラボ,
アルカテルルーセント社他からSCM,品質管理,調達管理,顧客満足度,地球
環境,継続的改善手法など,幅広い分野での講演がなされました。
いずれの講演も技術革新と技術の変革のスピードが速くかつ変革が日常である
ことを強く意識している様に見えました。そして,ビジネスの「持続可能性」
がキーワードとなっていました。

ベストプラクティス会議後の作業グループ会議では,TL 9000測定法ハンドブ
ックのスケジュール案が,次回改版ではフェーズ1をR4.5として,来年2010年
発行,フェーズ2をR5.0として再来年2011年発行と発表されました。

ベストプラクティス会議に先立ち開催された,クエストフォーラムのボード会
議ではクエストフォーラムが推進目標とする業界分野を
 従来は電気通信(TELECOMMUNICATION)分野としてきたが,
 今後は通信(COMMUNICATION)分野とする
と報告がありました。これは,電気通信としては分類されないビデオやIT分野
も含めようというもので,クエストフォーラムの対象をより広範とする方針が
明らかにされました。


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●知識活用型企業への道「QMSにおける知的資産運用への取り組み」
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前回は,QMS をうまく機能させるためにプロセスの部分最適とシステムの全体
最適の調整が必要でないかと述べました。そして,マネジメントシステムの
“グランドデザイン”を明らかにするのが,リーダーの重要な役割の一つでは
ないかとも述べました。

さて今回は,少し話題を変えてマネジメントシステムを有効に機能させるため
に必要な集団的「価値観」を考えてみたいと思います。QMS をはじめ人々が活
動する仕組みは,コンピュータシステムとは違い段取りやロジック通りに動か
ないものです。そのため例えば,トヨタの「カンバン」方式は,そのシステム
を単にまねをして導入しても効果がでないといわれています。

確かにシステムとしては同じようなものができあがりますが,その原因はその
システムで働く重要な要素として人的資源の特性を考慮していないことによる
でしょう。
この事例はそこに参加する人々の考え方や行動様式にシステムの成果は依存し,
仕組みだけでは同じような結果を得られないということを暗示しています。
(他にも要素があり簡単には結論付けはできませんが)

一方で,この結果の違いを参加した人々の能力の差としてとらえるのは適切で
ないような気がします。その違いはシステムに係わりあう人々の集まり,すな
わち集団能力のあり方の違いと考えています。そう考えるとさまざまな特性を
もつ個人的なバラツキを吸収しシナジー効果を生み出すのがシステムの目的の
一つとすれば,システムと集団能力がうまくマッチングしなければ期待した結
果が得られず悪化することを仮定することも可能です。

システムまたは管理としての成功事例として,戦後,日本が卓越した製品品質
を達成した統計的品質管理手法があげられます。しかし,一方で統計的品質管
理を導入した他の国では同等の成果を達成できなかったことも,観察する必要
があります。ツールやシステムの差とは単純に言い難いわけです。
(他国が統計的品質管理手法を取り入れなかったわけではないのです。)

その理由として平均教育レベルが高い,手先が器用,単一言語などの理由もあ
るでしょうが,他国にはないもう一つの日本企業の特徴が統計的品質管理手法
とうまくマッチングしたと考えたいです。それは,あまり注目されていません
が小集団活動に見られるような集団的能力です。現場で起きているさまざまな
小さな事柄を全体として共有し,最適に解決できる体質は貴重なものです。
この見えない特性が大いに貢献してきたと,私には思えるのです。

集団的能力の形成は日本の歴史的な背景(話が長くなるので詳細は述べません
が)の流れにあり,集団活動を個々人の考えよりも優先させるといった「価値
観」が根底にあるような気がします。この考え方は個人主義で役割と責任で形
成された契約社会の欧米諸国がどんなに頑張っても,「まね」ができないもの
ですし,また受け入れることもできない考え方です。

どちらが良いのかといった議論は別として,ギスギスに固められた役割社会
(階級社会→ 例えば,管理職と従業員は食堂が違うなど)では形成すること
ができない,融通性ある集団的能力が日本の経済成長を支えた原動力の一つに
あったような気がします。
(スピード感がない,あいまいな態度など悪い面も指摘されていますが)
欧米の集団力としてすぐに思いつくのが労働組合やギルドですが,労使の対立,
仕事と収入,役割と責任といった二項対立的な発想は,科学的手法を発達させ
問題解決のための技法や理論を発達させてきました。どちらも組織活動として
必要な要素ではないかと見えます。

さて,話は元に戻りますがQMS では,プロセスを軸にマネジメントシステムを
構築していますが,「集団力」のような見えない資産は容易に組み込むことが
できません。しかし,それがQMS でうまく取り扱うことができないからといっ
て無意味・無価値であることを意味するものでないことに,QMS の指導的立場
の人々は気がつく必要があるでしょう。欧米では,モチベーション(動機づけ)
やコミュニケーションまでも技術として捉える傾向にあり,さまざまな理論を
掲げ,人間的課題までもテクニックとしてだけ捉えるのはいかがなものでしょ
うか。
(人間は役割と責任だけで生きているわけではなく,共感・共同など共同体と
しての価値観も,違った形で動機を与えてくれるものです。)
今回は,集団力はある種の「価値観」共有に根付いたものであると,勝手な思
い込みでとりとめもなく述べてみました。

さまざまなご意見があるかと思いますが,ある種の価値観でQMS をうまく包み
こめれば企業の成長に寄与できるのではないかと期待を込めています。
QMS を担当される皆さんは,規格要求事項の解釈と適用に苦労されているかと
思いますが,頭の片隅にとどめていただければと思います。


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●トピックス
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◆「CIAJの一般社団法人化」について

 CIAJは10月 1日付けで,「任意団体」から, 新法(注)に基づき法人格を
 有する「一般社団法人」に 移行します。

 新法人の名称は「一般社団法人 情報通信ネットワーク産業協会」です。
 英文名称は, 従来通り「Communication and Information network 
 Association of Japan ; 略称 CIAJ」です。

 QMS 委員会の活動は従来通り継続します。

 (注)2008年12月1日に施行された公益法人制度改革関連三法
    ・一般社団法人及び一般財団法人に関する法律
    ・公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律
    ・関係法律の整備などに関する法律


◆「CEATEC JAPAN 2009」開催

 10月6日(火)〜10日(土)の5日間, 幕張メッセにおいてCIAJ,JEITA,CSAT
 主催の『CEATEC JAPAN 2009』が開催されます。

 CIAJからは,HATSデモンストレーション展示,各種アクセシビリティ機器
 等の展示などが実施されます。
 詳細はCEATEC JAPAN 2009 公式サイトをご参照ください。
 http://www.ceatec.com/2009/ja/index.html


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●編集後記
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皆様,先週の五連休は天気にもある程度恵まれ,楽しめたことと存じます。
日本には四季がありそれぞれの楽しみ方があります。
人それぞれに好きな季節があり,どの季節が一番!といったことはいえないこ
とと思います。

私はスポーツの中でテニスが好きで週末によく楽しんでおりますが,プロテニ
スの大会で最も大きな大会として四大大会(グランドスラム)があります。
それぞれ,コートサーフェイスが異なっており,全てを制覇するのが非常に難
しいとされております。今年の初夏にR.フェデラーという選手が四大大会全
てを制覇するという「生涯グランドスラム」を達成して大きな注目を集めまし
た。

われわれの日常生活や趣味,レジャーや仕事においても”全てにおいて万能”
というわけにはいきませんが,フェデラー選手のように全てにおいてより高い
満足で楽しんでいければ良いと考えております。
もちろん自分なりのレベルで,ということになりますが。。。
今は四季の中の秋を十分に楽しんで,次の冬にも備えたいと思います。


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──「QMSを経営に活かしたいあなたに贈る」──

* 配信追加は下記にお知らせください。
 mailto:qmsmelg@ciaj.or.jp
* 発行:情報通信ネットワーク産業協会 QMS委員会メルマガ編集部
 http://www.ciaj.or.jp/top.html
 http://www.ciaj.or.jp/qms/(QMS委員会ホームページ)
* 発行責任者:QMS委員会メルマガ編集部事務局(菅野 清裕)
* 皆様のご意見・ご要望をどしどしお寄せください!
 qmsmelg@ciaj.or.jp
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