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    「QMSを経営に活かしたいあなたに贈る」 QMS委員会

     「充実のQMS委員会教育事業への参加で新たな気付きを!」

                      2008年11月28日発行 第28号

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ CIAJ ━
≪ 第28号 目次 ≫

 ・はじめに
 ・QMS戦略セミナーのご案内
   『曖昧性とあるべき論を許容するプロジェクトマネジメント』
   『ISO 9001:2008 セミナー(仮称)』(予告)
 ・QKMレベルアップセミナー『信頼性データ解析講座』(予告)
 ・QMS戦略セミナー結果ご報告『バランススコアカード』
 ・ISO/DIS 9004の妥当性確認作業参画への御礼と結果のご報告
 ・ISO 9000 改訂動向
 ・TL 9000コーナー 『 CEATEC JAPAN 2008 講演』ご報告
 ・知識活用型企業への道「QMS における知的資産運用への取り組み」
 ・編集後記


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●はじめに   
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QMS委員会会員の皆様,こんにちは。

日増しに寒さを感じるこの季節,街はクリスマスイルミネーションで彩られ,
人々の慌しさの中にも楽しい時間が流れているように感じます。
会員の皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか?

QMS委員会では,今月実施の吉川先生による『バランススコアカード(BSC)』の
セミナーを皮切りに,QMS戦略セミナーを中心とした教育事業を展開中です。

そして,来月は,近藤先生による『プロジェクトマネジメント』,
年明けには,ISO 9001:2008追補改正版発行を受け,JAB久保常務理事をお迎え
しての『ISO 9001:2008セミナー』,更に人気の座学講座『信頼性データ解析』
開催と,強力に企画を推進して参ります。

ひとりでも多くの会員の皆様がご参加下さり,新たな気付き,更には業務改善
につなげて頂ければと思います。

それでは,メルマガ第28号をじっくりお楽しみ下さい。


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● QMS戦略セミナーのご案内
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 『曖昧性とあるべき論を許容するプロジェクトマネジメント』
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 既にご案内のとおり,QMS委員会の取り組み課題の1つに挙げております
プロジェクトマネジメントに関してセミナーを開催します。
 今回のセミナーでは,プロジェクトにおける現実的な問題である「曖昧性」
と「べき論」に対する様々な見方・考え方を通して,マネジメントの内容と方
法を,改善につなげてゆくアプローチをご紹介します。
また,セミナーに引き続き,講師とのざっくばらんなコミュニケーションの機
会として,好評のフリートークの場を設けます。会員の皆様の現場における問
題や日頃の悩みなど,講師・参加者相互の情報共有の場としたいと考えており
ますので多数のご参加をお願いいたします。

 1.日 時:2008年12月16日(火) 15:00〜17:40
 2.場 所:情報通信ネットワーク産業協会 会議室B〜E
       (JEI浜松町ビル3階)
 3.テーマ:『曖昧性とあるべき論を許容するプロジェクトマネジメント』
        〜現場における 板挟みへの視点 と 組織を進化させる起点〜
 4.講 師:ウィンアンドウィン 代表取締役   近藤 哲生 氏
 5.申し込み期限:12月5日

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 『ISO 9001:2008 セミナー(仮称)』(予告)
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 ISO 9001:2008追補改正版が2008年11月15日に発行されたのを期にセミナー
を計画しています。今回は日本適合性認定協会常務理事の久保様をお招きし,
追補改正の狙いや認証取得企業へのインパクト,認証制度に関するご講演をい
ただく予定です。今回の講演が会員企業にとってQMSを見直す良い機会とな
ると考えております。ご期待ください。募集案内は12月下旬の予定です。

 1.日 時:2009年1月末または2月初を予定
 2.場 所:情報通信ネットワーク産業協会(JEI浜松町ビル3階)
 3.講 師:日本適合性認定協会(JAB) 常務理事 久保 真 氏


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● QKMレベルアップセミナー『信頼性データ解析講座』(予告)
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 昨年も好評をいただきました「信頼性解析講座」を「信頼性データ解析講座」
に名称変更して開催を計画しています。昨年と同様な講座内容ですが,取り扱
う範囲をより明確にするため講座名を変更します。
 本講座では,基本的な信頼性用語を理解し,生産・フィールドの現場の故障
データを収集・集計・分析し,必要なアクションにつなげるための基本的な信
頼性データ解析手法の修得を目指します。募集案内は1月中旬の予定です。

 1.日 時:2009年2月下旬を予定
 2.場 所:情報通信ネットワーク産業協会(JEI浜松町ビル3階)


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● QMS戦略セミナー結果ご報告『バランススコアカード』
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 今年も11月17日,18日の2日間で,QMS戦略セミナー『バランススコアカード
(BSC)』を開催いたしました。
 このセミナーはBSCの普及とモノ作り力強化のための柔軟な思考力の養成
を目指して,横浜国立大学名誉教授である吉川先生の全面協力を得て,継続
実施している演習重視の2日間コースのQMS委員会の定番セミナーで,本年で
5年目を迎えました。

 今回の受講者は,職種別では,企画,設計,品質保証,品質管理,経営管理
など,また,役職別では,担当者から経営管理層までと多岐にわたる14名に
ご参加戴きました。
 受講者からの主なコメントは,以下の通りです。

 ・演習をすることで理解していない部分が明確化した
 ・理論的な思考方法を実際に体感できたのがよかった
 ・講師がなじみやすくリラックスした雰囲気が良かった
 ・ポイントとして戦略をたて軸でつなぐことが重要とわかった
 ・演習をしたメンバーのモチベーションが高く演習が身のあるものになった
 ・参加者全員が楽しく参加することができ大変有意義であった
 ・人数が適度で専門家による説明でよかった

 受講者アンケートでは,「大変満足」(57%),「やや満足」(36%)と
いう評価を戴きました。また,何よりも受講者全員が,受講前の期待に対して
「達成」「概ね達成」されたことが主催者としての喜びを感じております。

 BSCは,日本的経営をそのルーツとしていることもあり,「聞けば当た
り前」と思うも,受講者コメントにもある通り「聞くとやるとでは大違い」
という側面があります。QMS委員会では,今後もBSCセミナーを継続して
開催の予定です。
 会員企業におかれましては,個別の受講への派遣のみならず,人材育成
プログラムのカリキュラムへの追加などの活用をお願いいたします。

 受講者アンケート結果は,下記の会員専用サイトからご覧いただけます。

<会員専用サイト(ID,PWが必要です)>
http://www.ciaj.or.jp/qms_m/pdf/081118.pdf


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●ISO/DIS 9004の妥当性確認作業参画への御礼と結果のご報告
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 前号にて参加募集をいたしましたISO/DIS 9004妥当性確認プロジェクトでは,
急な募集にも関わらず10社(13名)のご参加を賜り御礼申し上げます。
 皆様からは69件のご意見をいただきました。全体的な傾向としては以下の
内容のご意見が多く,ISO/DIS 9004の完成度は今一歩の印象でありました。

 (1) 記述が腕曲的で意図が理解しにくい
 (2) 成熟度評価基準の記述が曖昧で評価が難しい
 (3) 評価結果を利活用することが難しい

 現場での規格活用の視点を交えたコメントは,規格の開発には意味のあるも
のと考えております。
 皆様からいただきましたご意見は,QMS研究分科会を主体としたメンバーで
内容の精査を行い,CIAJの意見としてTC176国内委員会へ提出させていただきま
した。

 従来,ISO 9004はISO 9001を補完するのが本来のねらいとされておりますが,
今回の妥当性確認では,まだ検討すべき課題が残っているように見えます。
この規格が,企業のQMS構築と維持に有益に活用できるよう,さらにブラシュ
アップされることを期待したいと思います。


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●ISO 9000 改訂動向
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11月15日,ISO 9001:2008 が発行されました。
翻訳規格であるJIS Q 9001:2008 は12月20日に発行される予定です。
内容は「追補」であり大きくは変化しませんでしたが,今回の発行までに規格
内容見直しの可能性が様々な視点で審議されました。

当QMS委員会でも以前のメルマガでご報告いたしました通り,規格制定組織
TC176国内委員会の要請によりISO 9001妥当性確認に参加しました。

この過程で会員企業の皆様から有益なご意見を多数いただき,それをもとに
当QMS委員会にて議論し,意見を取りまとめました。
このことは規格のさらなる解釈の深化を促進し有益な結果をもたらしてくれた
と感じています。

結果的に規格を押し付けられたものと考えるのではなく,自分たちが使いこな
していく道具だとさらに認識させてくれました。

次に,ISO 9001:2008 の導入と併行し10月末に行われたマネジメントシステム
審査員評価登録センター(JRCA)主催の講演が開催されました。プログラムは,
「審査員に望むこと」((財)日本適合性認定協会(JAB) 井口専務理事)
および「ISO 9001 改定の最新情報」((株)テクノファ 平林代表取締役)で
した。

両講演とも充実した内容でしたが,特に印象に残った一つとして,JABの審査員
に望む「組織人からプロフェッショナルへ」でした。JAB がこのようなコメン
トを述べることは,審査の有効性を高めてほしいという企業側の要望に応えた
いとの切実な思いを感じる取ることができました。逆に言えば企業側も審査員
にお任せではなく,さらにプロフェッショナルになる必要があるのではと個人
的に感じた次第です。


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●TL 9000コーナー 「 CEATEC JAPAN 2008 講演」ご報告
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去る,10月1日(水)CEATEC JAPAN 2008 において, QMS委員会が招請した
クエストフォーラムによる講演が行われました。

題目は「正しいICTのグローバルな普及へ向けて」
     〜 揺りかごから墓場まで,通信品質規格TL 9000の紹介 〜
で, 以下の3部構成で行われました。

「グローバル通信品質 - クエストフォーラム 及び TL 9000」
 クエストフォーラム グローバルWG議長 アショック ダンデカー氏

「定量化手法による業務マネジメント」
 ウイプロテクノロジーズ サタマリー バラサブラマニヤン氏(インド)

「TL 9000 適用事例紹介」
 クエストフォーラム日本ハブ会長  藤井 俊一氏

クエストフォーラムの米国発祥から10年を経過し, TL 9000認証取得が地域別
でアジアの比率が50%を越え,その象徴としてのインドのIT分野を代表する企業
からTL 9000適用の紹介がありました。

クエストフォーラムは2009年に,通信分野での優良事例を紹介するベストプラ
クティス会議を米国, 欧州, アジアの三地域で開催する計画の紹介がされまし
た。


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●知識活用型企業への道「 QMS における知的資産運用への取り組み」
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これまでの話の流れを整理すると「行動できないものは改善もできないと」と
いう話から,知識だけでなく「訓練」も重要だとお話してきました。
そのうえで,「QMS がしっかりできていれば,座学だけでなく訓練の道具とし
ても文書類は活用できる。」と,QMSを使った訓練への積極的な利活用の視点
を述べました。

今回のお話は,先日行われたJRCA講演会のなかで(財)日本適合性認定協会
(JAB)が発表した内容の中で,審査員に求める姿として「組織人からプロフェ
ッショナルへ」という言葉が印象に残り,「プロフェッショナル」とは何かを
少し考えてみたいと思います。

広辞苑ではプロフェッショナルを「専門家,職業としてそれを行う人」と定義
しています。「専門家」をウイキペデァで引いてみると「専門家(せんもんか)
とは,技術・芸術その他特定の職域に精通し専門的な知識と能力のある人のこ
と。」と書いてありました。プロとしては「職域に精通し専門的知識と能力」
のどれかが欠けていれば,プロとは言えないことになります。どの程度の知識
や能力が必要かは具体的ではありませんが,考えて見たいと思います。

まず持っている「知識」の概要は評価可能であるということです。
一般的には試験で評価します。
必要な知識を持っているかは,試験レベルを設定し回答に点数付けすれば大枠
の判定が可能です。入学試験,入社試験など多くの場面で私たちが常に経験し
ていることです。

プロのもう一つの要素である「能力」評価については,直感的に難しいと感じ
ます。能力とは「知識」を使いこなす力なので,その人の経験,モラル, 理
解力,行動力,さらには人生観,個性など さまざまな要素が総合的に複雑に
関係しあって出来上がっているような気がします。
ゆえに,「能力」は点数化することは難しく,入社試験などでは面接をとして
「能力」の見極めようとしています。能力とは評価ではなく「見極める」とい
ったたぐいのものではないかと思います。ゆえに,能力を見極める人の能力に
依存する場合が少なくないでしょう。

日常的には「知識」と「能力」をあまり意識的に区別して考えておりません。
すなわち知識があれば能力があるとみなす傾向にありますが,区別して考えて
いく必要がありそうだということに気付かされます。
このように見てくると,「プロフェッショナル」になるには,単に知識の習得
だけでは済みそうにありません。

QMSに話を転じれば,単に業務を整理し文書化し体系化したQMSは,知識体系と
して整理されたかもしれないが,はたして能力という面で充実したのであろう
かといった,疑問がわいてきます。
紙面の都合により,次回以降で「QMS プロフェッショナルへの道」といった
視点からもう少し考えたいと思います。


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●編集後記   
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気が付けば,2008年も残すところあと一ヶ月となりました。

今年は,原油高騰から始まり,サブプライム問題に端を発する金融危機が未だ
解決しておらず,グローバルな景気減退により,深刻な状況が続いています。

一方,風邪も流行っているようですが,さらに,ここ数年,流行が懸念されて
いる新型インフルエンザの想定被害に対して,厚生労働省から注意の呼びかけ
もあり,今年の冬はBCM(事業継続マネジメント)の観点で,本格的なリスク
回避策を講じている企業が多いと聞いています。

このように今までなかったような事象への対応が必要な今,QMSは有効な武器と
なるものと思います。ISO 9001の追補改正に併せてQMSに磨きをかけては如何で
しょうか。

また,本号でご紹介したQMS戦略セミナー,QKMレベルアップセミナーを通じて,
皆様のお役に立てれば幸いです。

最後になりますが,風邪の予防は,うがいと手洗いが基本のようです。
本号も最後までお読みくださいましてありがとうございました。


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──「QMSを経営に活かしたいあなたに贈る」──

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 qmsmelg@ciaj.or.jp
* 配信追加は下記にお知らせください。
 mailto:qmsmelg@ciaj.or.jp
* 発行:情報通信ネットワーク産業協会 QMS委員会メルマガ編集部
 http://www.ciaj.or.jp/top.html
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* 発行責任者:QMS委員会メルマガ編集部事務局(菅野 清裕)
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