CIAJは、この度「2019年度 モバイル通信端末の利用実態調査」を実施し、報告書としてとりまとめました。
本年度の調査では、スマートフォン利用が60代までの全世代に普及し、利用者数の伸びが鈍化しています。買替え意向は前年度より25ポイント減少して約41%となり、買替え期間は前年度より4カ月伸びて3年近くと一段と長期化してきています。
順調に伸びていくと思われたMNOのサブブランド(Y!mobile、UQ mobile )とMVNOを合わせた格安通信事業者契約数は、前年度から減少しています。
新しいサービスが次々と出てくる中、SNSが日常的に使われる機能として定着し、一方で、ゲームや動画の視聴、音楽機能の利用が減少しています。
2019年度から始まる5Gへの関心は高く、認知度は70%を越えており、内容まで知っていると答えた方が30%に達しています。5Gで利用してみたいサービスとしては、高精細の画像や高速通信でのダウンロードの他、ARやVR 、自動運転など新しいサービスへの期待が高まってきています。
(1) 調査概要
本調査は、1998年に「携帯電話とPHSの利用実態調査」として開始して以来、毎年4月に定点調査を実施しており、年間で最も販売の多い3月商戦の結果を反映するものとしています。
調査対象は、関東、関西在住のモバイル通信端末利用者1,200人(19歳以下男女各100人、20-29歳男女各100人、30-39歳男女各100人、40-49歳男女各100人、50-59歳男女各100人、60-69歳男女各100人)です。なお調査は郵送によりアンケート票を対象者に送り後日に回収する方法(留置調査法)で実施しました。本年の調査結果の特徴的な点は以下のとおりです。
(2) 利用端末の動向
<所有端末の種類>
- 調査対象者1,200人が所有している端末は全部で1,552台であり、所有端末の種類は下表のとおりとなっています。
- 1台目として利用する端末をスマートフォンと回答した人が1,156人(96.3%)、フィーチャーフォンは39人(3.3%)となっています。
所有端末の種類 | 所有台数(複数回答) 単位:台 |
1台目として利用 単位:人 |
---|---|---|
スマートフォン | 1,186(98.8%) | 1,156(96.3%) |
フィーチャーフォン | 45(3.8%) | 39(3.3%) |
タブレット(回線あり) | 298(24.8%) | 3(0.3%) |
タブレット(Wi-Fiのみ) | 19(1.6%) | 2(0.2%) |
モバイルWi-Fiルーター | 1(0.1%) | 0 |
その他(PHS) | 3(0.3%) | 0 |
無回答 | ─ | ─ |
合計 | 1,552(145.8%) | 1,200(100.0%) |
< スマートフォン利用者の伸び鈍化>
< フィーチャーフォン利用者の減少は継続>
<複数端末の利用者数は前年度より減少>
- 複数台端末を利用する人は32.9%で、前年度(44.0%)から減少に転じています。
- 複数端末は、タブレット(回線あり)が79.5%(295台)、スマートフォンが8.1%(30台)となっています。
<利用の有無> 複数(2台以上)利用している
32.9%1台のみ利用
67.1%(n=1,127)
(3) 格安通信事業者の利用動向
<格安通信事業者の成長にブレーキ>
- 格安通信事業者(サブブランド+MVNO)の利用は12.8%と前年より10.1ポイント減少しており、成長にブレーキが掛かっています。
- 格安通信事業者との契約に関しての満足度は総じて高いものの、料金に関連した項目では、「データ通信料金」を不満と答えた方は前年度1.9%→ 今年度7.7%、「音声通話料金」では前年度0.8%→今年度6.5%と上昇しています。
(4) 端末の買替え意向
<端末の買替え意向が低迷>
- 現在使用している端末について、買替え意向を持つ人は40.7%で前年に比べて25ポイント減少しています。2011年度以降前年度までは60~80%前後で推移していましたが、2019年度は5割を大きく割り込んでおり、端末の買替え意向の低迷が顕著になっています。
(5) 端末の購入重視点
<機能や性能を重視する回答が低下>
(6) 機能毎の利用率
<SNS関連機能は日常ツール化・娯楽関連機能利用は低下傾向>
(7) 5Gの認知度と期待
<5Gへの期待高まる>
- 認知度は73%あり関心の高さがうかがえます。
- 5Gの特徴を生かした新しいサービスへの期待もうかがえます。
(参考) 通信料金と端末代金の分離プラン
<調査時点では一括希望と別個希望に二分>
なお、本報告書は日本語版のみです。冊子版1部¥69,000(税別)、同内容のPDFファイル及びExcel集計データが収録されたCD-R付冊子版を¥79,000(税別)にて販売致します(8月7日発刊予定/部数限定)。
ご希望の方は株式会社シード・プランニング 担当 杉本(TEL:03-3835-9211)までご連絡ください。
本リリース内容に関する問い合わせ先
ICT基盤部
TEL:03-5962-3452 Fax:03-5962-3455
広報に関する問い合わせ先
広報部
TEL:03-5962-3450 FAX:03-5962-3455
モバイル通信端末の利用実態調査(旧版)の販売について
CIAJ移動通信委員会では1998年より毎年、「利用実態調査」の報告書を発刊し、株式会社シード・プランニング社様を通じて最新版のみ販売してまいりましたが、2015年度より10年前からの旧版を本文のPDFファイルのCD-Rで販売しております。(冊子での販売はしておりません。また、入力データ集計表等のデータも含まれません。)
2009年度~2018年度の利用実態調査報告書がご入用の場合は、メールにて下記事項を記入の上、下記に示す連絡先までご連絡下さい。
- [必要事項]
-
- 必要な利用実態調査の年度とその必要部数
- 貴社名、所属名、お名前
- ご発送先住所、電話番号、FAX番号、メールアドレス
- [連絡先]
-
- (一社)情報通信ネットワーク産業協会 ICT基盤部 多賀谷
- メールアドレス:y-tagaya@ciaj.or.jp
- 電話:03-5962-3452
- FAX:03-5962-3455
- [金額]
-
- 1年度当たり1部10,000円(税別、送料別)
- [お支払方法]
-
- 報告書のCD-Rと共に請求書をお送りしますので、代金は請求書記載の口座に指定期日までにお振込み下さい。