CIAJは、この度「2014年度 携帯電話の利用実態調査」を実施し、報告書としてとりまとめました。
今回は新たな試みとして70代にまで調査対象を拡大し、昨年に続いてスマートフォン、フィーチャーフォン別に利用実態の調査を行い、購入重視点やよく利 用されている機能等も明らかにしました。本調査により、男女・年代別の利用実態の違いや、キャリア提供サービスからSNSへの変化の流れ等を浮き彫りにす ることができました。
概 要
本調査は、国内携帯電話・PHS利用実態を把握することを目的に、1998年より毎年4月に定点調査を実施しており、1年で最も販売の多い3月商戦の結果を反映するものとしています。
調査対象は、関東、関西在住の携帯電話利用者1,400人(19歳以下男女各100人、20-29歳男女各100人、30-39歳男女各100人、 40-49歳男女各100人、50-59歳男女各100人、60-69歳男女各100人、70-79歳男女各100人)です。なお調査は郵送によりアン ケート票を対象者に送り後日に回収する方法(留置調査法)で実施しました。
本年の調査結果の特徴的な点は以下のとおりです。
(1)利用端末の動向
<所有端末の種類>
- 調査対象者1,400人が所有している端末は全部で1,835台であり、所有端末の種類は下表のとおりとなっています。主たる利用端末(1台目として利用)は、スマートフォンは831人(59.4%)、フィーチャーフォンが526人(37.6%)となっています。
所有端末の種類 | 所有している台数 | 主たる利用 (1台目として利用) |
---|---|---|
スマートフォン | 833(59.5%) | 831(59.4%) |
フィーチャーフォン | 537(38.4%) | 526(37.6%) |
モバイルWi-Fiルータ | 183(13.1%) | 0(0.0%) |
PHS | 104(7.4%) | 43(3.1%) |
タブレット(回線あり) | 100(7.1%) | 0(0.0%) |
タブレット(Wi-Fiのみ) | 78(5.6%) | 0(0.0%) |
合計 | 1,835 | 1,400(100.0%) |
<スマートフォン利用者数は順調に増加>
- 2013年度調査では、主たる利用端末としてフィーチャーフォンとスマートフォンが拮抗していましたが、今年度はスマートフォンが約6割まで増加 しています。また下図に示すように、スマートフォン利用者の経年変化では年々10%程の勢いで増加しており、この結果からも継続的なスマートフォンへのシ フトが起こっていることが見て取れます。
<スマートフォン利用者の経年変化>
<2台目の端末はフィーチャーフォンからタブレットへ>
- スマートフォン利用者のうち、複数台利用者は253人(31.2%)となっています。2台目の端末としては、昨年度はタブレット(回線有り)が 27.6%、フィーチャーフォンが11.5%であったのに対し、今年度はタブレット(回線有り)が36.7%、フィーチャーフォンが4.8%と、2台目の 端末はフィーチャーフォンからタブレットへ移行しつつあります。
(2)端末の買替え
<買替え期間は横ばい>
- 現在利用している端末の前機種の利用期間は、スマートフォン利用者が29.6ヵ月、フィーチャーフォン利用者が50.9ヵ月で、買替期間の変化を 昨年と比較すると、スマートフォンはやや短期間化しているのに対しフィーチャーフォンは大幅に長期間化しており、両者の二極化が進んでいます。
<現在使用している端末の買替え意向は引続き高いレベルを維持>
- 調査対象者のうち、現在使用している端末の買替え意向は67.9%(スマートフォン利用者88.1%、フィーチャーフォン利用者37.2%)の人 が持っています。最近の4年間では7割前後で推移しており、スマートフォンの本格的販売が始まった2011年度から引き続き端末購入需要は多くあること が、この結果からもうかがえます。
(3)端末の購入重視点は・・・
<スマートフォン、フィーチャーフォン別の購入時に重視する点>
- 次回購入時に重視する点は、スマートフォン利用者では、「バッテリー持ち時間」、「メーカー・ブランド」、「端末購入価格」、「月々の支払」、 「液晶画面がきれい」、「タッチパネル操作」、「CPU」、「OS」、「防水・防塵」「高速サービス」が上位となっているのに対して、フィーチャーフォン 利用者では、「端末購入価格」、「月々の支払」、「操作性が良い」、「バッテリー持ち時間」、「サイズ」(軽さ)が上位に入っています。
- 昨年度はスマートフォン、フィーチャーフォンとも、上位2位は「端末購入価格」、「月々の支払」であったのに対して、今年度はスマートフォンでは価格を越える魅力点が重視されてきています。
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(4)スマートフォンとフィーチャーフォンの利用の違い
<電話の利用>
- 通話はスマートフォン及びフィーチャーフォン利用者ともに全年代で利用されていますが、スマートフォン利用者のIP電話(LINEなど)利用は、最近3ヵ年では毎年急激に増加しています。
<スマートフォン利用者のIP電話利用率の変化>
<メールの利用>
- スマートフォン利用者ではキャリアメールの利用率が減り、インターネットメール及びSNS系のメール(LINEなど)利用率が大きく伸張しています。既存キャリア提供サービスからSNS系のサービスへの変化等が如実に現れています。
<メール種別の利用率の変化>
(単位:%) | スマートフォン | フィーチャーフォン | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
2013年 | 2014年 | 2013年 | 2014年 | |||
SMS/MMS | 34.2 | ![]() |
65.8 | 42.4 | ![]() |
49.3 |
キャリアメール | 72.9 | ![]() |
30.5 | 79.6 | ![]() |
49.9 |
インターネットメール | 54.1 | ![]() |
74.1 | 12.5 | ![]() |
42.5 |
SNSメール | 65.6 | ![]() |
87.9 | 3.5 | ![]() |
4.6 |
なお、本報告書は日本語版のみですが、1部¥49,000(税別)、入力データCD-R付を¥59,000(税別)にて販売いたします(7月31日発刊予定)。(部数限定)
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