概要
HATS推進会議(議長:齊藤 忠夫 東京大学名誉教授)「マルチメディア通信相互接続試験実施連絡会 IPカメラ接続WG」(主査:及川 雅司 ソニー株式会社)(事務局:一般社団法人 情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ))では、ONVIF(Open Network Video Interface Forum)1の標準仕様に対応したIPカメラ/クライアント2 システムについて、各製品間での相互接続試験を実施したことをご報告いたします。
- 2008年9月にアクシスコミュニケーションズ、Bosch Security Systems、ソニーの3社で設立されたIPネットワークをベースにしたセキュリティーシステム製品のインターフェースの国際標準化フォーラム。
- クライアントとは、ネットワークを介して映像や音声を受信し、表示や記録などを行うレコーダーなどの装置。
背景
監視カメラは、従来型の同軸ケーブルで映像信号を伝送するアナログカメラから、IPカメラ(ネットワークカメラ)への移行が進んでいます。IPカ メラはシステムの柔軟性の高さや各種セキュリティーシステムと連携が取りやすいなどのメリットがある一方、システムを複数ベンダーの製品で構成するには、 ネットワークビデオインタフェースの統一が必要となっています。当WGでは、IPカメラ/クライアントシステムの相互接続性の確保に取組んでおり、 2010年に第1回の相互接続試験を実施して以来、定期的に実施し、今回で5回目の相互接続試験を実施しました。
1.試験実施月日
第5回試験 2013年1月28日(月)
2.参加企業(50音順)
- キヤノン株式会社
- ソニー株式会社
- 株式会社日立製作所
- Bosch Security Systems
3.試験実施場所
一般社団法人 情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)会議室
4.実施体制
試験参加を募集(2012年11月20日HATSホームページに掲載)し、応募企業4社により、試験を実施しました。
5.試験方法
IPカメラ/クライアント相互接続試験実施要領(HATS-M-106-V1.0)に従い、全参加機器間での総当たり試験を実施しました。
6.試験結果
ONVIFに対応したIPカメラ/クライアント製品にて、ローカルネットワーク環境での接続試験を実施しました。今回は、ONVIFの標準仕様にて 新たに策定されたプロファイル(IPカメラ/クライアントが保有する共通機能を定義したもの)をベースとした試験とし、特に、カメラの動的な発見、カメラ がサポートしている機能の取得、映像/音声コーデック・ビットレート・フレームレートなどの設定変更、映像・音声ストリーミングなど、IPカメラ/クライ アントシステムに必要な一通りのインターフェースを試験しました。
参加した4社7機種の総当りにて製品の機能確認・設定変更・映像・音声の接続などが出来ることを確認しました。(参加機器は以下のとおり)
企業名 | 製品名 | 製品種別 | 対応プロファイル |
---|---|---|---|
キヤノン株式会社 | VB-H41 | IPカメラ | Profile S |
ソニー株式会社 | RealShot Manager Advanced | クライアント | Profile S (対応予定) |
SNC-CH210 SNC-CH140 |
IPカメラ IPカメラ |
Profile S Profile S |
|
株式会社日立製作所 | DI-CB20N | IPカメラ | Profile S |
Bosch Security Systems | Bosch Video Management System | クライアント | Profile S |
AutoDome Junior HD | IPカメラ | Profile S |
試験実施風景
7.今後の予定
HATS推進会議では、2012年7月に国際標準化団体であるONVIFと、「Cooperation between ONVIF and HATS on local developer’s plug fest on the interoperability of ONVIF clients and devices in Japan」という覚書を交わしました。これにより、2013年度にONVIFと協力して、IPカメラ相互接続試験の参加募集をより幅広く実施できるよう になりました。
本相互接続試験は今後も更に参加企業・機種を広げて継続して実施する予定であり、利用者にとって利便性の高いIPカメラ/クライアントシステム製品の供給を目指してまいります。
本リリース内容に関する問い合わせ先
マルチメディアソリューション部 大坪正男
E-mail: m-ootsubo[at]ciaj.or.jp
TEL:03-5403-9354 FAX:03-5403-9360
広報に関する問い合わせ先
広報部
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