これは、講演4の講演資料、表紙から10ページ目までをテキスト化したものです。 (表紙:1ページ) 聴覚障害者のためのテレビ電話を使った電話リレーサービス 2007年3月26日 株式会社 プラスヴォイス 仙台市青葉区本町1丁目1−8 第一日本オフィスビル2F TEL 022-723-1261 FAX 022-723-1262 E-mail pv@plusvoice.co.jp (2ページ) 遠隔手話サポートサービスの経緯 1998年 8月 有限会社プラスヴォイス設立 PHSによる代理電話サービス開始 2001年 5月 日本ITU協会ユニバーサルアクセシビリティ賞受賞 2002年 6月 KDDI、ドコモ、Vodafonにテレビ電話での窓口手話サポート企画提案 2002年 7月 中小企業創造的活動促進法認定 2002年12月 KDDIauショップでの窓口手話サポート契約 2003年 3月 TAO助成金認定「OCSSの研究開発」 2004年 1月 仙台ビジネスグランプリ2003 グランプリ受賞 2004年 1月 第10回東北ニュービジネス大賞 大賞受賞 2004年 4月 増資により株式会社へ組織変更 2004年 4月 NiCT助成金認定 2004年 6月 総務省電波の日 局長賞受賞 2004年11月 新潟県中越地震において災害情報連絡支援(資料1) 2005年 4月 障害者就労支援プロジェクト「写ネット」開始 2005年 4月 NiCT助成金認定 2005年 9月 仙台市「仙台フィンランドプロジェクト」参加 2006年 2月 富士フィルムビデオコミュニケーションズと提携 2006年 4月 NiCT助成金認定 2006年 7月 日立製作所と提携、博多キャナルシティに遠隔手話通訳サービス導入 (3ページ) 聴覚障害者は情報弱者 (電話ができないことで困っています) ●遠く離れた家族と連絡がすぐに取りたい! ●友達がたくさん来たので、寿司屋に出前の注文の電話をかけたい! ●帰宅したら宅配便の不在配達票があった。宅配便業者に連絡したい! ●急病で会社に行けない!上司と連絡を取りたい! ●旅行予約の変更をしたい! etc. 「プラスヴォイスの電話リレー代理電話サービス」で解決 ・聴覚障害者の代わりに電話します。 ・テレビ電話のほか、メール、チャット、FAXでも受け付けます。 (4ページ) 代理電話サービス 聴覚障害者が音声電話しか持っていない遠隔地の健聴者とコミュニケーションを取りたいときに、 聴覚障害者の手話や口話・筆談を遠隔サポートセンタのサポータが音声電話で健聴者に伝えます。 (5ページ) プラスヴォイス遠隔サポートセンターの特徴 @センターでは、お客様の様々な機種に対応可能 A個人情報保護のため、専用の部屋でサポート Bプライバシーを考慮した、個別ブース ■課題:現在はテレビ電話の互換性がほとんどないため、それぞれの機種を準備しなければならない (6ページ) 代理電話の利用状況(かけ先・内容) 1位:店舗への注文 2位:企業・団体への問合せ 3位:店舗への問合せ (具体例) ・宅配便の再配達依頼 ・美容院への予約 ・ホテルやレストランへの予約 ・パソコンメーカーへの故障問合せ ・集会の開始時間確認 (7ページ) 料金 (登録料) 3,150円(消費税込) (コース料金) フリーコース:315円/回(制限なし・利用が無ければ月額0円) ミニコース:1,050円/月(5回まで・超過分は315円/回) ライトコース:2,100円/月(10回まで・超過分は315円/回) ミドルコース:3,150円/月(20回まで・超過分は315円/回) ヘビーコース:5,250円/月(回数無制限) (8ページ) 代理電話の利用状況(利用者数・件数) ・現在利用者:300人 ・2007年2月実績:236件 ・累計:2,668件 (9ページ) 課題と今後の予定 (障害者負担の軽減) ・手話通訳コストが障害者負担となっている現状 →アメリカのような行政・通信事業者等によるコスト負担が望ましい ・日本でもADA法(アメリカ障害者法)の設立を! →企業のフリーダイヤルを利用できない聴覚障害者 ・企業への代理電話は企業負担で (手話通訳者の確保) ・専門性の高い手話通訳者の確保が困難 →手話通訳士は全国にわずか1,561人(宮城県は21人) ・手話通訳者の社会的地位の向上が必須 →専門職としての手話通訳者の増加拡大が急務 ・頸肩腕症問題 →交代要員の確保、雇用コストの増大 より良いサービスを提供するには、障害者負担の会費制では困難。 国の法律、行政の福祉、企業のCSRに基づく社会的支援体制が必要。 (10ページ) (資料1)新潟中越地震での代理電話 ●NHKの生中継インタビュー NHKのスタジオ(渋谷)と被災地の聴覚障害者を代理電話で結んで生中継 ●被災地家族との連絡や安否確認 新潟の聴覚障害者協会等と連絡を取りながら、180名の安否を確認