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お知らせ

「技術ナビゲーション2017」を発刊~ 高度化IoTシステムの実現技術動向と社会・経済システムの革新 ~

2017年4月19日

CIAJ技術企画部会では、CIAJの会員企業および我が国のICT産業全体の振興を目指して、近未来の視点からICTの技術・市場動向を俯瞰し、CIAJの羅針盤として道筋を描く思考の素材となることを目指し、技術ナビゲーションの調査・検討を進めております。
2016年度は、今後の高度化されたIoTシステムを実現するために必要な技術の研究開発動向を把握するとともに、高度化IoTシステムがもたらす社会・経済システムの革新を明らかにすることを念頭に調査・検討を進め、「技術ナビゲーション2017」を策定しました。

【技術ナビゲーション2017の要点】

  1. 今後の高度化IoTシステムの実現に必要な技術として、①loT通信インフラ、②人工知能とビッグデータ分析、③IoTセキュリティ、④IoTプラットフォームの4分野を抽出し、その最新動向の調査、トレンド分析を実施。
  2. 高度化IoTシステムによりもたらされる新たなサービスやビジネスモデルを踏まえて「IoTプラットフォーム」の定義づけを行い、社会・経済システムの革新の方向性を分析。
  3. 上記分析結果に基づき、CIAJと会員企業に向けた提言を実施。

1.高度化IoT実現のための技術調査

高度化IoTシステムの構築には、これを支える様々な技術が必要です。中でも、多数の簡易なデバイスを収容するための低コスト低消費電力で広域をカバー可能な通信プロトコルや多量に発生するデータトランザクションを遅滞なく処理するためのアーキテクチャ、人口知能の技術も取り入れたビッグデータ分析技術、システムの安全性を確保するIoTセキュリティ技術、新たなビジネスを生み出す基盤ともなるIoTプラットフォーム等が重要です。「技術ナビゲーション2017」では、これらの各技術分野の最新動向を調査、分析し、その方向性を示しました。

項目調査・分析実施内容
1IoT通信インフラ
  • IoT 向け通信プロトコル(SIGFOX、LoRa、NB-IoT、5G携帯等)の技術動向
  • IoT 向けネットワーク構成技術(エッジ・コンピューティング等)の技術動向
2人工知能とビッグデータ分析
  • Deep Learningの技術動向
  • その他人工知能に関する最新技術動向
  • ビッグデータ分析アルゴリズム/手法等の技術動向
3IoTセキュリティ
  • IoTにおけるサイバーセキュリティの技術動向
4IoTプラットフォーム
  • IoTプラットフォームの動向および構成の整理
5トレンド分析
  • IoTシステムの今後の方向性

2.「IoTプラットフォーム」の定義と社会・経済システムの革新

IT業界におけるプラットフォームは、コンピュータ・システムの基盤となるハードウェアあるいはソフトウェアなど、階層化された基盤機能として捉えることが通例でした。
しかしながら、あらゆるモノがネットワークにつながり、低コストで様々な取引が実現可能になる「プラットフォームエコノミー」の勃興により、Uber、AirB&B等の新しいビジネスモデルが現れ始めました。
「技術ナビゲーション2017」では、プラットフォームの範囲が階層性を持つものから仲介の機能を持つものに拡大しつつあると認識しました。そこで、「IoTプラットフォーム」とは「IoT化によるデジタルデータを活用し、他のプレイヤーが提供する製品、サービス、情報と結合し、価値を増大させる媒介機能を含む基盤やサービス」と定義することに致しました。また、階層から媒介へ拡張するプラットフォームの代表例としては、シェアリング・エコノミーとクラウドソーシングを支えるMSP(Multi-Sided Platform)に着目しました。
この「IoTプラットフォーム」を核とする高度化IoTシステムの登場が社会・経済システムにもたらす革新は、以下のように捉えられます。

3.CIAJと会員企業への提言

1948年設立のCIAJ会員企業は、殆どが20世紀以前から存在するBefore Internet型の企業です。Before Internet型企業にとっても、IoTという潮流を捉えた新しい市場やビジネスは既存事業の延長としても存在しますが、既存の事業や既存のビジネスモデルを高度化させる付加価値的な側面が強く、既存事業起点の視野だけではIoT分野で新たなイノベーションを起こすことは容易ではありません。
しかしながら、IoTプラットフォーマーに象徴されるように、After Internet型の新規企業は従来の競争戦略や経済原理とは異なる経済モデルをグローバルに拡大しており、ここに何らかの手を打つことはCIAJ会員企業にとって、将来の持続的成長を手にするための喫緊の課題です。
日本企業も新技術や新市場に対応するM&Aから一歩考えを進め、CIAJをAfter Internet型のような新規企業とのつながりを深めるための「オープンイノベーションの場」として活用する、新たな日本型経営モデルの開発へ挑戦することが重要と考えます。


(出典:B-frontier研究所 高橋代表CIAJ講演資料)

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