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2016年度第3四半期 通信機械生産・輸出入概況 ~海外現地生産と海外メーカー流入の増加により、国内生産と輸出とも減少が継続~

2017年3月22日

一般社団法人 情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)の市場調査部では、このたび、2016年度第3四半期の通信機械生産・輸出入の概況をまとめました。
2016年度の日本経済は、内閣府が3月8日発表した2016年10-12月期の国内総生産(GDP)の2次速報値によると年率換算プラス1.2%と1次速報から上方改定となりました。住宅投資や公共投資が低調となったが、企業設備投資がプラス0.9%から2.0%と上方修正され、輸出も好調なことから緩やかな回復基調が続いているとされています。
その中で第3四半期の通信機器市場は、国内の設備投資が低調である上に、海外現地生産の継続や海外メーカーとの競合によって国内生産が大幅に減少しています。前年同期比では2015年度第1四半期から7期連続して減少となりました。輸出は、2016年11月以降の円安傾向であった効果もなく、同比では4期連続して減少しています。輸入は、携帯電話と携帯基地局の国内需要増により、2015年度第2四半期から5期振りに増加に転じました。

I.国内生産動向 (経済産業省「生産動態統計調査」からCIAJにて纏め)

(1)2016年度第3四半期の実績

国内生産金額は、1,585億円となり前年同期比12.7%減となりました。企業向け電話システムは更新需要が戻りつつあり同比で増加しました。携帯電話や無線ネットワーク関連機器では海外現地生産や海外メーカーとの競合により国内生産は低調となりました。
第1~第3四半期累計では、4,373億円となり前年同期比15.7%減となりました。

(2)機種別動向

機種別の実績は以下の通りです。

  1. ①有線端末機器
    153億円(前年同期比3.8%増)。うち電話機7億円(同2.4%減)、ボタン電話装置56億円(同12.0%増)、インターホン87億円(同1.0%増)、ファクシミリ4億円(同23.1%減)となりました。ボタン電話は更新需要に支えられるが単価は下落傾向にあります。
  2. ②移動体端末機器
    545億円(前年同期比15.9%減)。うち携帯電話は383億円(同26.3%減)、公衆用PHS端末は3億円(同30.1%減)となりました。携帯電話ガイドライン施策によって上期に大幅な減少となった反動で需要が戻りつつありますが、海外生産品の輸入増が主であることから国内生産は大きく減少しました。
  3. ③有線ネットワーク関連機器
    345億円(前年同期比9.2%減)。うち局用交換機21億円(同22.2%減)、構内用交換機48億円(同1.6%減)、デジタル伝送装置112億円(同5.7%増)、その他の搬送装置146億円(同16.8%減)となりました。局用交換機はIP化への移行により市場規模の縮小が加速、構内用交換機は近年変わらず横ばいですが、新規や入替需要が見込まれます。デジタル伝送装置は同比で増加ですが、ネットワーク投資一巡による漸減傾向になっています。
  4. ④無線ネットワーク関連機器
    386億円(前年同期比19.5%減)。うち固定通信装置104億円(同30.3%減)、基地局通信装置281億円(同14.5%減)。基地局通信装置は、データトラフィック増強などのインフラ投資が増えていますが、輸入品の比率が高く、国内生産は減少しました。
  5. ⑤ネットワーク接続機器
    90億円(前年同期比5.9%減)。クラウドやIoTを使ったサービスによるトラフィック増加で、更新や強化のための設備投資が拡大しているため、国内生産も金額面で伸びる傾向にあります。
  6. ⑥有線部品(有線機器用リレー、中継器用など)
    66億円(前年同期比0.3%増)。上期は低調であった中国での携帯電話生産で、新モデルや高機能端末の生産が堅調に推移したことから、輸出向け有線部品の生産も増加傾向となりました。
図表1:2016年度の生産総額(四半期別)
図表はクリックすると拡大表示されます

II.輸出 (財務省「貿易統計」からCIAJにて纏め)

(1)2016年度第3四半期の実績

輸出総額は1,287億円(前年同期比23.1%減)となり、同比では2015年度第4四半期から4期連続して減少しました。電話機及び端末機器は、携帯電話の減少が継続しているため同比で減少となりました。ネットワーク関連機器は、基地局が第1四半期から好調が続いていますが、データ通信機器の大幅減少が2か月続いたことから同比で減少となりました。部品は、中国での携帯電話生産が増加したことから金額面では戻りつつありますが、前年同期までは回復せず減少しました。
第1~第3四半期累計では、3,489億円となり前年同期比21.9%減となりました。

(2)機種別動向

機種別の実績は以下の通りです。

  1. ①電話機及び端末機器9億円(前年同期比38.8%減)
    内訳は、携帯電話3億円(同35.8%減)、ファクシミリ0.3億円(同64.1%減)、コードレスホン0.7億円(同15.9%減)、その他5億円(同40.1%減)
  2. ②ネットワーク関連機器383億円(同22.2%減)
    内訳は、基地局25億円(同5.6%増)、データ通信機器346億円(同23.8%減)、その他ネットワーク関連機器11億円(同19.3%減)
  3. ③部品(有線系・無線系の合計)895億円(同23.3%減)
図表2:輸出動向(機種別)
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(3)地域別実績

アジア向けが1,004億円(前年同期比21.9%減)、うち中国向けは630億円(同33.1%減)。北米向けが162億円(同27.0%減)、うち米国は159億円(同27.7%減)。欧州93億円(同11.3%減)、うちEU 82億円(同12.9%減)。中国向けの部品輸出は578億円で、中国向け輸出全体630億円に対して91.8%(第1四半期:90.3%)を占め、また部品の輸出全体696億円に対して64.6%(第1四半期:63.1%)を占めていて、中国での携帯電話生産に向けた部品輸出が依然として高水準にあります。

(4)地域別構成比

1位:アジア 78.0%(前年同期比 +5.9%)
2位:北米 12.6%(同 -2.0%)
3位:欧州 7.2%(同 -2.0%)
その他地域 2.2%(同 -1.9%)

図表3:輸出動向(地域別)
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III.輸入動向(財務省「貿易統計」からCIAJにて纏め)

(1)2016年度第3四半期の実績

輸入総額は7,830億円(前年同期比2.1%増)となり、同比では2015年度第2四半期から5期振りに増加に転じました。輸入全体の66.4%を占める携帯電話が上期に大幅な減少となった反動で需要が戻りつつあることと、基地局が国内でのインフラ投資に合わせて同比641.1%増と増加したことが要因になります。
第1~第3四半期累計では、1兆9,324億円となり前年同期比7.4%減となりました。

(2)機種別動向

機種別の実績は以下の通りです。

  1. ①電話機及び端末機器5,249億円(前年同期比0.9%増)
    内訳は、携帯電話5,203億円(同1.0%増)、ファクシミリ15億円(同7.9%増)、コードレスホン15億円(同12.3%減)、その他16億円(同16.7%減)
  2. ②ネットワーク関連機器1,713億円(同4.2%増)
    内訳は、基地局154億円(同641.1%増)、データ通信機器1,513億円(同3.3%減)、その他ネットワーク関連機器46億円(同20.8%減)
  3. ③部品(有線機器と無線機器用部品の合計)869億円(同5.7%増)
図表4:輸入動向(機種別)
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(3)地域別実績

アジアからが7,430億円(同2.6%増)、うち中国は6,439億円(同0.9%減)。北米からは188億円(同11.1%減)、うち米国181億円(同9.7%減)。欧州からは94億円(同11.7%減)、うちEU 93億円(同11.3%減)。中国からの携帯電話が4,876億円で、携帯電話の輸入全体5,203億円の93.7%を占めている。

(4)地域別構成比

1位:アジア 94.9%(前年同期比 +1.4%)
2位:北米 2.4%(同 -0.9%)
3位:欧州 1.2%(同  -0.3%)
その他地域 1.5%(同 -0.2%)

図表5:輸入動向(地域別)
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IV.受注・出荷動向(CIAJ自主統計「受注・出荷統計」より)

2016年度第3四半期のCIAJ自主統計受注・出荷総額は5,134億円となり、前年同期比0.2%減となりました。
VoIP-GW、インターホン、パーソナルファクシミリ複合機、その他の移動端末機器、メディアコンバータ、固定通信装置(衛星系)、基地局通信装置、その他ネットワーク関連機器(ルータ・LANスイッチ)が同比で上回りました。
国内出荷は4,097億円の同比1.2%増、輸出が1,037億円の同比5.2%減となりました。

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