WCAG 2.0 達成方法集

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SVR3: 適合しているコンテンツからしか適合していないコンテンツにアクセスできないように、HTTP リファラを使用する

達成方法に関する重要な情報

これらの達成方法(参考)の使用法及び、それらがWCAG 2.0 達成基準(規定)とどのように関係するかに関する重要な情報については、WCAG 達成基準の達成方法を理解するを参照のこと。適用(対象)セクションは、その達成方法の範囲について説明しており、特定の技術に関する達成方法があるからといって、WCAG 2.0 を満たすコンテンツを作成する際に、常にその技術が使用可能であるわけではない。

適用(対象)

サーバサイドのスクリプトを用いて生成されたコンテンツで、コンテンツの適合したバージョンが HTTP リファラによって不適合バージョンの代替として提供されているもの

これは、次の達成基準に関連する達成方法である:

ユーザエージェント及び支援技術によるサポート

SVR3 に関するユーザエージェントサポートノート (英語)を参照のこと。

解説

この達成方法の目的は、不適合及び適合したバージョンが両方提供されているときに、利用者がコンテンツのアクセシブルなバージョンを取得できることを保証することである。

適合要件 1は、「適合している代替版」がある限り、不適合なページが適合の範囲内に含まれることを認めている。コンテンツ制作者にとって、不適合なコンテンツの中から適合しているコンテンツへのアクセシビリティ・サポーテッドなリンクを含むことは常に可能とはいえない。そこで、不適合のバージョンへは適合しているページからしか到達できないようにするために、コンテンツ制作者はサーバサイドのスクリプト技術(例:PHP、ASP、JSP)に依存しなければならなくなる。

この達成方法は、不適合のコンテンツへは、適合しているページからしか到達できないことを保証するための、HTTP referer により提供される情報の利用方法について説明する。HTTP referer ヘッダはユーザエージェントによって設定され、(もしあれば)ユーザエージェントが不適合なページを参照する際のページの URI を含む。

この方法を実装するために、コンテンツ制作者は不適合なページそれぞれについて、コンテンツの適合しているバージョンの URI を特定する。ページの不適合なバージョンへのリクエストを受け取った際に、サーバは HTTP referer ヘッダの値と、適合しているバージョンの URI を比較して、不適合バージョンへのリンクが適合しているバージョンからのものであるかどうかを判断する。不適合バージョンは HTTP referer が不適合バージョンの URI と一致したときにだけ提供される。それ以外の時には、利用者はコンテンツの適合したバージョンへとリダイレクトされる。HTTP リファラヘッダ内の URI を比較する際に、URI 中にクエリーや target のような関連のない変化も考慮に入れる必要があることに注意すべきである。

事例

事例 1: インタラクティブな物理プロセスのデモ

オンラインの物理の授業では、インタラクティブな物理プロセスのデモを提供するために専用のモデリング言語を使用する。そのモデリング言語のためのユーザエージェントは支援技術との互換性がない。そのサイトは利用者が適合するプロセスとモデルの説明を含むページからインタラクティブなデモにアクセスしようとしない限り、サーバがそのリクエストを不適合バージョンへのリンクを含む、適合しているページへとリダイレクトする、HTTP リファラを使用するスクリプトを含んでいる。生徒は不適合のインタラクティブなバージョンへのアクセスを選択する事ができるが、そうしない生徒もプロセスについて学ぶことができる。

事例 2: PHP で Http リファラを使う

次の例は、この達成方法が PHP でどのように使われるかを説明している。conforming.php と non-conforming.php という不適合なコンテンツへのアクセスが適合しているコンテンツからのみとなるようにするために連携する 2 つのファイルを含む。

conforming.php:

コード例:


<!DOCTYPE html PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.0 Transitional//EN" 
	"http://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-transitional.dtd">
<html xmlns="http://www.w3.org/1999/xhtml">
	<head>
    		<meta http-equiv="Content-Type" content="text/html; charset=utf-8" />
    		<title>適合しているコンテンツ</title>
    	</head>
	<body>
		<h1>これは適合しているページです。</h1>
		<p>ここから、<a href="non-conforming.php">不適合なページ</a>へと移動する
		ことができます。</p>
	</body>
</html>

non-conforming.php:

コード例:


<?php 
// リクエストが「conforming.php」という文字列を含むファイルから来た場合、ページをレンダリングする。
	if(stristr($_SERVER['HTTP_REFERER'], "conforming.php")) {
?>

<!DOCTYPE html PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.0 Transitional//EN" 
	"http://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-transitional.dtd">
<html xmlns="http://www.w3.org/1999/xhtml">
	<head>
		<meta http-equiv="Content-Type" content="text/html; charset=utf-8" />
		<title>不適合コンテンツ</title>
	</head>
	<body>
		<h1>これは不適合なページです。</h1>
		<p> <?php echo $_SERVER['HTTP_REFERER']; ?>から来たので、このページにあるコンテンツを見ることができます。
	</body>
</html>
<?php
}
// 参照するページがconforming.phpではない場合、利用者を適合しているバージョンにリダイレクトする。
else  {
header("Location: conforming.php");
}
?>

実装例として Conforming content が利用できる。

検証

チェックポイント

不適合コンテンツに対して、WCAG に適合している代替版が提供されている場合:

  1. 宣言している適合レベルで WCAG に適合していないページで、HTTP リファラの使用によってアクセシブルな代替版が提供されているものを特定する。

  2. 不適合のコンテンツの URI を開く。

  3. 開いたページが次のうちの一つである:

    1. 不適合のコンテンツの適合している代替版

    2. 適合している代替版と不適合のコンテンツ双方へのリンクを含むページ

判定基準

この達成方法が「十分な達成方法」の一つである場合、このチェックポイントや判定基準を満たしていなければ、それはこの達成方法が正しく用いられていないことを意味するが、必ずしも達成基準を満たしていないことにはならない。場合によっては、別の達成方法によってその達成基準が満たされていることもありうる。