【注意】 この文書は、W3Cワーキンググループノート「Understanding WCAG 2.0」(原文は英語)の2010年3月27日時点での最新のEditor's Draftを、情報通信アクセス協議会の「ウェブアクセシビリティ作業部会」が翻訳と修正をおこなって公開しているものです。(財団法人日本規格協会情報技術標準化研究センター「情報アクセシビリティ国際標準化に関する調査研究開発委員会・ウェブアクセシビリティ国際規格調査研究部会」が、「Understanding WCAG 2.0」の重要部分を翻訳して2009年1月に公開した文書が元になっています。)この文書の正式版は、あくまで W3Cのサイト内にある英語版であり、この文書には翻訳上の間違い、あるいは不適切な表現が含まれている可能性がありますのでご注意ください。また、リンク先が英語の場合、あるいはダミーのページである場合もあります。ご了承ください。
【重要】 Editor's Draftは、現在W3Cで公開されている2008年12月11日付けの「Understanding WCAG 2.0」が更新されたもので、この版と異なる部分を含んでいる可能性があります。原文の "Understanding WCAG 2.0"自体がまだ未完成であり、この文書の内容は、WCAGワーキンググループによって今後も継続的に修正されていくものと思われます。あくまでも参考程度にご覧ください。
[目次]
この文書は、以下の規定ではないフォーマットでも提供されている:
Copyright © 2010 W3C® (MIT, ERCIM, Keio), All Rights Reserved. W3C liability, trademark and document use rules apply.
この文書、「WCAG 2.0 解説書」は、ウェブコンテンツ・アクセシビリティ・ガイドライン (WCAG) 2.0 [WCAG20]を理解して実践するために不可欠な案内書である。WCAG 2.0 の関連文書群の中の一つだが、この文書のコンテンツはガイダンスを提供する参考文書であり、WCAG 2.0 に適合するための要件を定める規定文書ではない。WCAG、関連技術文書、教育用素材へのイントロダクションは、ウェブコンテンツ・アクセシビリティ・ガイドライン (WCAG) 概要(英語)を参照のこと。
WCAG 2.0 には、WCAG 2.0 に適合するための達成基準がある。個々の達成基準は、テスト可能な記述内容になっており、特定のウェブコンテンツに適用した際に適合もしくは不適合であると判断できるようになっている。「WCAG 2.0 解説書」が提供するのは、それぞれの達成基準に関する詳細な情報で、達成基準の意図、達成基準の中で用いられている重要な用語、そして、WCAG 2.0の達成基準が様々な種類の障害のある利用者にどのように役に立つのかが記されている。また、この文書は、様々なウェブコンテンツ技術(例えば、HTML、CSS、XML)を用いて達成基準を満たしているウェブコンテンツの事例、そして達成基準を満たしていないウェブコンテンツのよくある事例も提供している。
この文書は、それぞれの達成基準を満たすための特定の実装方法も示している。それぞれの実装方法をどのように実装するかの詳細は、WCAG 2.0 の実装方法(英語)で提供されているが、この「WCAG 2.0 解説書」では各実装方法と達成基準との関係に関する情報を提供している。実装方法は、達成基準への対応レベルによって分類されている。「達成基準を満たすことのできる実装方法」とは、(それ単体もしくは他の実装方法との併用により、)ある達成基準を満たすのに十分であると考えられる実装方法であり、それ以外は参考にすべき実装方法で用いるかどうかは任意である。いくつかの実装方法は、ある特定のウェブコンテンツ技術を用いる場合にはそれが唯一の既知の手法であるかもしれないが、どの実装方法も WCAG 2.0 に適合する上で必須というわけではない。「参考にすべき実装方法」とは、(テスト可能ではない、あるいは、完全な支援ができないので、)それ自体では達成基準を満たすのに十分ではないが、アクセシビリティをさらに向上させるために、コンテンツ制作者には可能であればそれらを用いることが推奨される。もう一つの分類は「よくある不適合事例」で、WCAG 2.0 に適合 していないウェブコンテンツの事例として知られているものを説明している。「よくある不適合事例」は、特定のコンテンツ制作事例に関する参考情報を提供しているが、コンテンツ制作者は WCAG 2.0 の達成基準を満たすためにはそれらの事例を避けなければならない。
この文書は、W3C Web Accessibility Initiative (WAI)が提供する WCAG 2.0 関連文書群の一つである。この文書は、WCAG 2.0 が W3C 勧告として公開されたのと同時に、ワーキンググループ・ノートとして公開されたものである。WCAG 2.0 とは異なり、「WCAG 2.0 解説書」の情報は随時更新されていく予定である。WCAG、関連技術文書、教育用素材へのイントロダクションは、ウェブコンテンツ・アクセシビリティ・ガイドライン (WCAG) 概要(英語)を参照のこと。
この節では、この文書の発行された時点でのステータスを説明する。他の文書が、この文書にとって代わっている場合もある。現行のW3Cの発行文書、及び、この技術レポートの改訂版は、http://www.w3.org/TR/ にある W3C テクニカルレポート・インデックス(英語)で参照可能である。
これは、ワーキンググループ・ノートの「WCAG 2.0 解説書」である。WCAG (Web Content Accessibility Guidelines) ワーキンググループ(英語)では、この文書は WCAG 2.0 勧告の達成基準を理解するために重要なものであると考えている。この文書のコンテンツはガイダンスを提供する参考情報であり、WCAG 2.0 に適合するための要件を定めた規定文書ではないことに留意してほしい。
ワーキンググループへのコメントは、オンライン・コメントフォーム(英語)を使って送っていただきたい。もしそれができない場合は、public-comments-wcag20@w3.org宛に電子メールで送信することもできる。公開メーリングリストのアーカイブ(英語)は一般に公開されている。この文書に関して寄せられたコメントは、この文書の将来のバージョン、もしくは、他の方法で対処されるかもしれない。なお、コメントに対して、ワーキンググループが正式な返答をする予定はない。WCAG ワーキンググループのメーリングリスト(英語)での議論のアーカイブは一般に公開されており、この文書に関して寄せられたコメントについては、ワーキンググループが将来的に対処することがあるかもしれない。
この文書は、W3Cの ウェブアクセシビリティ・イニシアティブ(英語)(WAI)の活動の一環として作成されたものである。WCAG ワーキンググループの目的は、ワーキンググループ趣意書(英語)に記載されている。WCAG ワーキンググループは、WAI テクニカル・アクティビティ(英語)の一つである。
ワーキンググループ・ノートとしての公開は、W3C 会員による承認されたものという意味ではない。これはドラフト文書であり、いつでも更新されたり、いつでも他の文書に置き換えられたりすることがある。この文書を、作成作業中のものとして引用すること以外は不適切である。
この文書は、2004年2月5日付W3C特許ポリシー(英語)に則って運営するワーキンググループによって作成された。W3C では、ワーキンググループの成果物に関係する一般公開されている特許のリスト(英語)を管理しており、そのページには特許開示にあたっての指示も含まれている。基本的な請求項(英語)を含む特許について実際に知識のある人は、W3C 特許ポリシー 第6章(英語)に従って、その情報を開示することが求められる。
「WCAG 2.0 解説書」は、"WCAG (Web Content Accessibility Guidelines) 2.0" [WCAG20]を理解して実践するために不可欠な案内書である。WCAG 2.0 の規定となる定義や要件はすべて WCAG 2.0 自体の文書で読むことができるが、その考え方や条項に馴染みのない方もいるかもしれない。「WCAG 2.0 解説書」は、読者の皆さんがその意図やどのようにガイドラインと達成基準が連携しているのかをよりよく理解できるように、各ガイドライン、及び、各達成基準について、WCAG 2.0 の規定にはならない詳細な解説を提供している。また、それぞれの達成基準を満たすのに十分であることをワーキンググループが確認した実装方法、及び、実装方法の組合せの事例も紹介している。そして、それぞれの実装方法の詳細にもリンクを提供している。
この文書は、入門書ではなく、ガイドラインとその達成基準に関する詳細な技術解説である。WCAG やその関連技術文書、教育用素材などへのイントロダクションは、ウェブコンテンツ・アクセシビリティ・ガイドライン (WCAG) 概要を参照のこと。
「WCAG 2.0 解説書」は、ガイドラインごとに構成されている。各ガイドラインには、ガイドライン X.X を理解する という節がある。そのガイドラインの意図が説明されているほか、実装方法の中でも、そのガイドラインには関係あるが特定の達成基準には関係のない実装方法が、そこに列挙されている。ガイドライン X.X を理解するという節がある。そのガイドラインの意図が説明されているほか、実装方法の中でも、そのガイドラインには関係あるが特定の達成基準には関係のない実装方法が、そこに列挙されている。
ガイドライン X.X を理解する という節の後には、そのガイドラインの達成基準ごとに、達成基準 X.X.X を理解するという節が続いている。これらの節にはそれぞれ以下の情報が提供されている:
WCAG 2.0 に書かれている達成基準
その達成基準の意図
メリット(その達成基準が、どのように障害のある利用者の役に立つのか)
事例
関連リソース
その達成基準を満たすのに十分であると考えられる実装方法及び実装方法の組合せ
この達成基準のよくある不適合事例
その達成基準を満たすための要求を超えているが、一部のあるいはすべてのコンテンツをさらにアクセシブルにするために用いることのできる参考にすべき実装方法。参考にすべき実装方法を使用することで、宣言する適合レベルに影響を及ぼすことはない。
この達成基準における重要な用語(WCAG 2.0 の用語集から引用)
WCAG 2.0 文書の各ガイドラインからは、この文書のガイドライン X.X を理解する という節に直接リンクしている。同様に、WCAG 2.0 文書の各達成基準からも、この文書の 達成基準 X.X.X を理解する という節に直接リンクしている。
個々の実装方法に関する情報については、この文書中にあるリンクから、WCAG 2.0 の実装方法(英語) で関心のある実装方法を参照のこと。
様々な障害や支援技術に関する情報については、Wikipedia にある「障害 (disabilities)」(英語) を参照のこと。
ガイドライン及び達成基準は、誰もがウェブコンテンツにアクセスして利用するために必要な土台となる、次の4つの原則を中心に構成されている。ウェブを利用したい誰もが、コンテンツに求めるのは次のことである:
知覚可能 - 情報及びユーザーインタフェース・コンポーネントは、利用者が知覚できる方法で利用者に提示可能でなければならない。
これは、利用者が提示されている情報を知覚できなければならないことを意味する(利用者の感覚すべてに対して知覚できないものであってはならない)。
操作可能 - ユーザーインタフェース・コンポーネント及びナビゲーションは操作可能でなければならない。
これは、利用者がインタフェースを操作できなければならないことを意味する(インタフェースが、利用者の実行できないインタラクションを要求してはならない)。
理解可能 - 情報及びユーザーインタフェースの操作は理解可能でなければならない。
これは、利用者がユーザーインタフェースの操作と情報とを理解できなければならないことを意味する(コンテンツ又は操作が、理解できないものであってはならない)。
堅牢性 - コンテンツは、支援技術を含む様々なユーザーエージェントが確実に解釈できるように十分に堅牢でなければならない。
これは、利用者が技術の進歩に応じてコンテンツにアクセスできなければならないことを意味する(技術やユーザーエージェントの進化していったとしても、コンテンツはアクセシブルなままであるべきである)。
もし、これらのいずれかが当てはまらなければ、障害のある利用者はウェブを利用することができなくなる。
それぞれの原則の下には、障害のある利用者のためのこれらの原則に対処するのに役立つ、ガイドライン及び達成基準がある。障害のある利用者を含むすべての利用者にとってコンテンツをより使いやすくする一般的なユーザビリティ・ガイドラインは数多く存在する。しかし、WCAG 2.0 においては、障害のある利用者に特有の問題に対処するガイドラインだけが含まれている。つまり、障害のある利用者がウェブにアクセスすることを阻む問題、あるいはアクセスをひどく妨げる問題が、WCAG 2.0 には含まれている。
それぞれの原則の下には、その原則に対応するガイドラインのリストがある。全部で12のガイドラインがある。ガイドラインだけの一覧は、WCAG 2.0 目次で見ることができる。ガイドラインの重要な目的の一つは、コンテンツが、できるだけ多くの利用者にとってそのままでアクセシブルであるようにすることであり、様々な利用者の感覚的、身体的及び認知的能力に合った様々な形態で再提示できるようにすることである。
それぞれのガイドラインの下には、WCAG 2.0 に適合するためには何をしなければならないのかを具体的に記述した達成基準がある。それは、WCAG 1.0 における「チェックポイント」によく似たものである。それぞれの達成基準は、特定のウェブコンテンツをその達成基準によってテストしたときに適合もしくは不適合が判別できるように記述されている。そして、達成基準はウェブコンテンツ技術に依存しないように書かれている。
WCAG 2.0 の達成基準はすべて、コンテンツがその達成基準を満たしているかどうかを客観的に判断するテスト可能な基準として記述されている。テストには、評価プログラムのソフトウェアを用いた自動化可能なものもあれば、その一部又は全部に人間によるテストを必要とするものもある。
コンテンツが達成基準を満たしていたとしても、そのコンテンツは様々な障害のある利用者にとって利用可能であるとは限らない。ある利用者にとってのアクセシビリティを確保する上では、専門家による広く認められている定性的なヒューリスティック評価が重要である。さらに、ユーザビリティ・テスティングが推奨される。ユーザビリティ・テスティングは、その用途に応じて、利用者がコンテンツをどれだけうまく使えるかを判断することを目的としている。
様々な種類の障害のある人がどのようにウェブを利用しているのかを理解している人が、コンテンツをテストすべきである。人間によるテストを行う際には、障害のある利用者をテストグループに含めることを推奨する。
ガイドラインの各達成基準には、「WCAG 2.0 への適合方法」という文書へのリンクがあり、その文書では次のものが提供されている:
その達成基準を満たすことのできる実装方法
任意の参考にすべき実装方法
達成基準の意図、及びメリットの説明、事例
WCAG 2.0 の中にウェブコンテンツ技術特有の実装方法を記述するのではなく、ガイドライン及び達成基準自体は、ウェブコンテンツ技術に依存しない方法で記述されている。特定のウェブコンテンツ技術(例えば、HTML)を用いてガイドラインを満たすためのガイダンスや事例を提供するために、ワーキンググループは達成基準ごとにその達成基準を満たすのに十分であると考えられる達成基準を満たすことのできる実装方法というものを特定した。達成基準を満たすことのできる実装方法の一覧は、「WCAG 2.0 文書群」の中で維持管理されている(「WCAG 2.0を満たす方法」にも反映されている)。 こうすることで、新しい実装方法が見つかったときやウェブコンテンツ技術及び支援技術の進化に応じて、その一覧を更新していくことが可能である。
留意すべきは、すべての実装方法は参考情報であるということである。「達成基準を満たすことのできる実装方法」は、WCAG ワーキンググループがその達成基準を満たすのに十分であると考えたものである。しかし、必ずしもそれらの特定の実装方法を用いる必要はない。もし、ワーキンググループが挙げた実装方法以外のものを用いるのであれば、その達成基準を満たすことのできる実装方法として確立する何らかの手段が必要となるであろう。
ほとんどの達成基準では、達成基準を満たすことのできる実装方法が複数、記載されている。記載されている達成基準を満たすことのできる実装方法のいずれかを用いて、達成基準を満たすことができる。他にも、ワーキンググループが文書化していない、達成基準を満たすことのできる実装方法があるかもしれない。達成基準を満たすことのできる実装方法が新たに確認されれば、追加されることだろう。
達成基準を満たすことのできる実装方法に加えて、数多くの参考にすべき実装方法がある。それらはアクセシビリティをさらに向上させることができるが、達成基準を満たすことのできる実装方法としては認められなかったものである。なぜなら、達成基準の要件を完全に満たすことができない、テスト可能ではない、及び/又は、ある状況においては有効で効果的な実装方法だが効果的でも役に立つわけでもない状況もある、といった理由からである。それらは、参考にすべき実装方法としてリストに挙げられていて、この文書中では達成基準を満たすことのできる実装方法のすぐ下に掲載されている。コンテンツ制作者には、ウェブページのアクセシビリティを向上させるために、必要に応じてこれらの実装方法を用いることを推奨する。
編集注記: ワーキンググループが実装方法の解説を書き上げていない場合、その実装方法のタイトルの後に「(リンク追加予定)」と記述してある。
ガイドライン 1.1: すべての非テキストコンテンツには、拡大印刷、点字、音声、シンボル、平易な言葉などの利用者が必要とする形式に変換できるように、代替テキストを提供する。
このガイドラインの目的は、すべての非テキストコンテンツが、テキストでも利用可能であるようにすることである。「テキスト」とは、電子テキストのことを指し、画像化された文字のことではない。電子テキストには、表現形態が定まらないという優れた利点がある。すなわち、テキストは、視覚的にも、聴覚的にも、触覚的にも、あるいはそれらのどのような組合せによっても描画可能だということである。つまり、電子テキストで描画される情報は、利用者のニーズを最もよく満たすどのような形態でも提供可能なのである。また、テキストは、容易に拡大することが可能であり、音声読み上げが可能なので、読字障害のある利用者にとっても理解しやすく、利用者のニーズを最もよく満たすどんな触覚的な形態でも描画可能である。
注記: コンテンツをシンボルに変換することは、発達障害や発話理解困難のある利用者のためにグラフィック・シンボルに変換することを含むが、そういったシンボルの使い方に限定するわけではない。
このガイドラインにある各達成基準を満たすための実装方法は、この後に達成基準ごとに挙げられている。しかし、このガイドラインに対処するための実装方法がどの達成基準にも該当しない場合は、ここで挙げている。そういった実装方法は、どの達成基準を満たす上でも必須ではないし、十分でもないが、ウェブコンテンツの種類によってはより多くの利用者にとってよりアクセシブルにすることができるものである。
音声しか含まないファイルに手話ビデオを提供する(リンク追加予定)
1.1.1 非テキストコンテンツ: 利用者に提示されるすべての非テキストコンテンツには、同等の目的を果たす代替テキストを提供する。ただし、次の場合は除く: (レベルA)
コントロール、入力: 非テキストコンテンツが、コントロール又は利用者の入力を受け付けるものであるとき、その目的を説明する識別名を提供している。(コントロール及びユーザの入力を受け入れるコンテンツに関するその他の要件は、ガイドライン 4.1を参照のこと。)
時間の経過に伴って変化するメディア: 非テキストコンテンツが、時間の経過に伴って変化するメディアであるとき、代替テキストは、少なくとも、その非テキストコンテンツを識別できる説明を提供している。(メディアに関するその他の要件は、ガイドライン 1.2を参照のこと。)
試験: 非テキストコンテンツが、テキストで提示されると無効になる試験又は演習のとき、代替テキストは、少なくともその非テキストコンテンツを識別できる説明を提供している。
感覚的: 非テキストコンテンツが、特定の感覚的体験を創り出すことを主に意図しているとき、代替テキストは、少なくともその非テキストコンテンツを識別できる説明を提供している。
CAPTCHA: 非テキストコンテンツが、コンピュータではなく人間がコンテンツにアクセスしていることを確認する目的で用いられているとき、代替テキストは、その非テキストコンテンツの目的を特定し、説明している。なおかつ、他の感覚による知覚に対応して出力する CAPTCHA の代替形式を提供することで、様々な障害に対応している。
装飾、整形、非表示: 非テキストコンテンツが、装飾だけを目的にしている、見た目の整形のためだけに用いられている、又は利用者に提供されるものではないとき、支援技術が無視できるように実装されている。
この達成基準の意図は、非テキストコンテンツにより伝達される情報を、代替テキストを用いることによってアクセシブルにすることである。代替テキストは、利用者の要求に合わせてあらゆる感覚モダリティ(例えば、視覚、聴覚、あるいは触覚)を通じて描画可能なので、情報をアクセシブルにする上では最もよい方法である。代替テキストを提供することにより、情報が様々なユーザーエージェントによって様々な方法で描画されることが可能になる。例えば、写真を見ることのできない利用者は、合成音声を用いてその代替テキストを読み上げさせることができる。また、音声ファイルを聞くことのできない利用者は、それを読むことができるように代替テキストを表示させることができる。将来的には、代替テキストによって、情報を手話や同じ自然言語のより平易なものに、より容易に変換することができるようにもなるだろう。
CAPTCHA は、アクセシビリティのコミュニティにおいて、議論を呼ぶトピックの一つである。Inaccessibility of CAPTCHAという参考資料 (W3C Working Group Note) でも解説されているように、CAPTCHA はもともと、機械的な自動処理を排除して、人間による操作であることを確認するためのものである。特定の障害のある利用者は、どんな種類の CAPTCHA も解釈できないであろう。しかし、CAPTCHA は広く使われており、WCAG ワーキンググループは、もし CAPTCHA が完全に禁止されてしまったとしたら、ウェブサイトでは CAPTCHA の使用を見合わせるのではなく、WCAG に適合しないという選択が行われるだろうと考えた。こうなることは、障害のある、かなり多くの利用者に対しての障壁を生むことになる。この理由から、ワーキンググループは、障害のある利用者のほとんどの要求を満たし、なおかつ ウェブサイトが採用可能だと考えられる方法で、CAPTCHA に関する要件を定めることにした。異なる2つの形態の CAPTCHA をサイト上で提供することを要件として、障害のある利用者のほとんどが自分の利用できるものを見つけられるようにしたのである。
中には、最低限の要件を満たしているサイトにもアクセスできない、障害のある利用者もいるため、ワーキンググループは追加の手段を講じることを推奨している。WCAG に適合したいと考える組織は、このトピックの重要性を認識すべきであり、可能な限りこのガイドラインの最低要件より多くの策を講じるべきである。推奨される追加の手段としては、以下のものがある:
CAPTCHA を3つ以上のモダリティで提供する
CAPTCHA を使用しないでもすむように、カスタマーサービスの担当者に連絡できるようにする
許可した利用者には CAPTCHA を要求しない
非テキストコンテンツには様々な形態があり、この達成基準ではそれぞれをどのように扱うべきかを特定している。
以下に挙げる状況の他のどれにも該当しない非テキストコンテンツ (例:チャート、ダイアグラム、録音した音声、写真、そしてアニメーション)の場合、代替テキストは同じ情報をあらゆる感覚モダリティ(例えば、視覚、聴覚、あるいは触覚)によって描画可能な形態で入手可能にすることができる。簡潔な、及び長めの代替テキストは、非テキストコンテンツにある情報を伝達するのに必要に応じて用いられる。 収録済の音声しか含まない ファイル及び 収録済の映像しか含まない ファイルは、ここで扱われている。 ライブの音声しか含まないファイル及び ライブの映像しか含まないファイルは、以下で扱われている(この段落後にある3つ目の段落を参照のこと)。
コントロールあるいは利用者の入力を受け入れる非テキストコンテンツ (例:実行ボタンとして用いられる画像、イメージマップ、あるいは複雑なアニメーション)の場合、その非テキストコンテンツが何で、なぜそこにあるのかが、利用者にとって、少なくとも分かるようにするために、識別名を提供してその非テキストコンテンツの目的を説明する。
時間の経過に伴って変化するメディアである非テキストコンテンツは、 1.2によりアクセシブルになる。しかし、重要なのは利用者がページ上で発見したときにそれが何であるかが分かり、それにより利用者がどのようにしたいかを判断できるようにすることである。そのため、時間の経過に伴って変化するメディアを説明し、場合によってはそのタイトルを示す代替テキストを提供する。
ライブの音声しか含まないコンテンツ及びライブの映像しか含まないコンテンツの場合、それらと同等の情報を示す代替テキストを提供することは、はるかに困難なこともありうる。このようなタイプの非テキストコンテンツに対しては、代替テキストで内容の分かるラベルを提供する。
試験あるいは演習が、部分的又は全体的に非テキストのフォーマットで提示されなければならないことがある。その試験あるいは演習は聴覚や視覚を用いて行う必要があるため、テキストに変換することのできない音声あるいは視覚的な情報が提示されるからである。例えば、ヒアリングテストは、もし代替テキストが提供されたとしたら意味を成さないだろう。視覚能力向上のための演習も、テキスト形式では同様に無意味となってしまう。また、代替テキストのあるスペルの試験もあまり効果がない。このような場合には、代替テキストはその非テキストコンテンツの目的を説明するために提供されるべきである。もちろん、その代替テキストは、試験に合格するために必要な情報と同じものは提供しないことになる。
特定の感覚的な体験を生むことを主目的にしたコンテンツで、言葉では完全に表現できないものもある。例としては、交響楽団の演奏、視覚的な芸術作品などが挙げられる。そのようなコンテンツの場合、代替テキストは、内容の分かるラベルと可能ならば補足説明のテキストによって、その非テキストコンテンツを少なくとも確認できるようにする。もしそのコンテンツがそのページにある理由が明らかで、それが説明できるのであれば、そういった情報も含めると役に立つ。
利用者が人間であることを証明するために用いられる、非テキストの仕掛け。スパムロボットやその他のソフトウェアがサイトにアクセスしてくるのを回避するために、CAPTCHA と呼ばれている仕掛けが用いられる。CAPTCHA には、今日の ウェブロボットの能力を超えた視覚的あるいは聴覚的な課題が通常は用意されている。しかし、それに対して代替テキストを提供することは、ロボットでも操作可能なものにしてしまい、その目的を果たせなくなってしまう。このような場合、代替テキストは、CAPTCHA の目的を説明し、かつ、様々な障害のある利用者の要求に対処するために、異なるモダリティを用いた代替形式が提供される。
利用者が視覚的に確認したり、理解したりすることを意図していない非テキストコンテンツ。ページ上でテキストを移動させるために用いる透過画像、ログ解析のために用いる非表示の画像、情報は何も伝えていないが単に空白を埋めて見栄えをよくするための渦 (swirl) などが、この例として挙げられる。このような画像に代替テキストを記述すると、スクリーンリーダーの利用者がそのページのコンテンツを理解する妨げになるだけである。しかし、その非テキストコンテンツを全くマークアップしなければ、利用者にその非テキストコンテンツが何なのか、どんな情報を見逃してしまったのかを推測させてしまうことになる(実際には何も見逃していなかいのであるが)。そのため、このような非テキストコンテンツについては、支援技術 (AT) がそれを無視して、かつ利用者には何も提示しないような方法でマークアップあるいは実装する。
この達成基準は、視覚的なコンテンツを知覚するのが困難な利用者の役に立つ。支援技術が、テキストを読み上げたり、視覚的に提示したり、点字に変換したりすることができるようになる。
代替テキストは、写真、図面、その他の画像(例: 線画、グラフィックデザイン、絵画、3D表現)、グラフ、チャート、アニメーションなどの意味を理解するのが困難な利用者の役に立つことがある。
デフ、音声の聞こえづらい、あるいは何らかの理由で音声情報を理解するのが困難な利用者が、テキストでの表現を読むことができるようになる。テキストを手話に自動変換する研究が現在進められている。
盲ろうの利用者が、テキストを点字で読むことができるようになる。
加えて、代替テキストは非テキストコンテンツの検索を可能とし、コンテンツを様々な方法で再利用できるようにする。
データのグラフ
6月、7月、そして8月にどれだけの数の商品が売れたかを比較している棒グラフがある。簡潔なラベルには、「図1: 6月、7月、8月の売上」と書かれている。長めの説明には、グラフの種類が示されていて、そのグラフから見てとれるものに相当する、データの概要、傾向や意味合いが提供されている。可能な場合には、実際のデータが表で提供されている。
演説を録音した音声
「議会での議長の演説」という音声クリップへのリンクがある。そして、書き起こしテキストへのリンクが、その音声クリップへのリンクの直後に提供されている。
車のエンジンがどのように動くのかを紹介するアニメーション
車のエンジンがどのように動くのかを見せているアニメーションがある。音声はなく、そのアニメーションはエンジンがどのように動くかを解説する指導書の一部である。指導書のテキストがすでにすべてを説明しているため、そのアニメーションはテキストの代替物であり、その代替テキストにはアニメーションの簡潔な説明のみが記述されていて、代替テキストのより詳細な情報は指導書のテキストを参照している。
交通情報ウェブカメラ
利用者がある大都市の至る所に設置された様々な ウェブカメラを選択することのできる ウェブサイトがある。どれか一つのカメラを選択すると、画像が2分おきに更新される。簡潔な代替テキストでは、そのウェブカメラを「交通情報ウェブカメラ」と説明している。また、そのサイトでは、ウェブカメラの範囲に入るルートのそれぞれの所要時間を表で提供している。そして、その表も2分おきに更新されている。
ニュース記事にある歴史的な出来事の写真
国際サミット会議に関するニュース記事と一緒に、2人の世界的なリーダーが握手をしている写真がある。代替テキストには、「X国のX大統領が、Y国のY首相と握手している。」と記述されている。
外交関係を議論するコンテンツにある歴史的な出来事の写真
外交上の衝突におけるニュアンスを説明するために、異なる文脈で同じ写真が使われている。首相と握手している大統領の画像が、もつれた外交関係を議論しているウェブサイトに掲載されている。最初の代替テキストには、「X国のX大統領が、2009年1月2日に、Y国のY首相と握手している。」と書かれている。補足の代替テキストは、両首脳の顔の表情と2人が立っている部屋の説明をしていて、さらに、その部屋にいる他の人たちのことも示している。その補足的な説明は、写真と同じページにあるかもしれないし、リンクあるいはその他の標準的なプログラムによるメカニズムによってその画像と関連付けられた別のファイルにあるかもしれない。
記者会見を録音した音声
ウェブページに、記者会見を録音した音声へのリンクがある。リンクテキストは、録音された音声を示している。また、そのページには記者会見の書き起こしテキストへのリンクもある。書き起こしテキストには、話者が発言したすべての逐語的な記録がある。そこには、例えば、喝采、笑い、聴衆からの質問など、その録音の一部であるその他の重要な音声とあわせて、誰が話しているのかも記されている。
E-ラーニングアプリケーション
回答が正しいかどうかを示すために効果音を用いている E-ラーニングアプリケーションがある。チャイム音はその回答が正解であることを示し、ビープ音はその回答が不正解であることを示している。テキストの説明もあるため、その音を聞いたり理解したりすることができない利用者も、その回答が正解かどうかを理解することができる。
リンクのあるサムネール画像
「スモールヴィル・タイムス」のウェブサイトにリンクしている、新聞の一面のサムネール画像がある。その代替テキストには、「スモールヴィル・タイムス」と記述されている。
異なるサイトで使われている同じ画像
世界地図の画像に対する異なる代替テキストの例: 旅行サイトで海外旅行コーナーへのリンクとして用いられている世界地図の画像には、「海外旅行」という代替テキストがある。同じ画像が、「国際キャンパス」という代替テキストとともに、ある大学のウェブサイトでリンクとして用いられている。
イメージマップ
ビルのフロアプランのイメージマップ画像は操作可能で、利用者が特定の部屋を選択して、その部屋に関する情報のあるページへ移動することができる。「ビルのフロアプラン。より詳細な情報は部屋を選択してください。」という簡潔な代替テキストが、そのイメージマップの画像全体と操作の目的を説明している。
リソースは、情報提供のみを目的としており、推奨を意味するものではない。
この節にある番号付の項目は、WCAG ワーキンググループがこの達成基準を満たすのに十分であると判断する実装方法、又は複数の実装方法の組合せを表している。WCAG 2.0 適合要件のすべてが満たされている場合にのみ、次に挙げる実装方法により、この達成基準を満たすことができる。
使用法: そのコンテンツに合致する状況を以下から選択すること。それぞれの状況には、WCAG ワーキンググループがその状況において十分であると判断する、番号付の実装方法(又は、実装方法の組合せ)がある。
次に挙げる短い代替テキストの実装方法を用いて、 G94: 非テキストコンテンツに対して、それと同じ目的を果たし、同じ情報を提供する、簡潔な代替テキストを提供する
次に挙げる短い 代替テキストの実装方法及び次に挙げる長い説明の実装方法の一つを用いて、G95: 非テキストコンテンツの簡単な説明を提供する、簡潔な代替テキストを提供する
次に挙げる短い代替テキストの実装方法を用いて、G82: 非テキストコンテンツの目的を特定する代替テキストを提供する
H65: label要素を用いることができないとき、title属性を用いてフォーム・コントロールを特定する (HTML)
次に挙げる短い代替テキストの実装方法を用いて、ラベルを記述する。
次に挙げる短い 代替テキストの実装方法を用いて、G68: コンテンツの内容が分かるラベルを提供し、ライブの音声しか含まないコンテンツ及びライブの映像しか含まないコンテンツの目的を説明する
次に挙げる短い 代替テキストの実装方法を用いて、G100: 非テキストコンテンツの一般に認められた名前又は内容が分かる名前を提供する
次に挙げるウェブコンテンツ技術特有の実装方法を用いて、支援技術が非テキストコンテンツを無視するように実装する、又はマークアップする。
H37: img 要素の alt 属性を用いる (HTML)
H35: applet 要素に代替テキストを提供する (HTML)
H30: a 要素のリンクの目的を説明するテキストリンクを提供する (HTML)
注記: 達成基準 2.4.4 文脈におけるリンクの目的を理解するを参照のこと。
H45: longdesc 属性を用いる (HTML)
適合するためには必須ではないが、コンテンツをよりアクセシブルにするためには、次の付加的な実装方法もあわせて検討するとよい。ただし、すべての状況において、すべての実装方法が使用可能、または効果的であるとは限らない。
参考情報の非テキストコンテンツを識別する(リンク追加予定)
簡潔な説明を短く保つ(リンク追加予定)
テキストを含む画像を説明する(リンク追加予定)
上に挙げる長い説明のためのウェブコンテンツ技術特有の実装方法(アクセシビリティ・サポーテッドなコンテンツ技術)を用いて、説明のラベルが求められるところだけで、非テキストコンテンツのより長い説明を提供する(リンク追加予定)
非テキストコンテンツが等価でアクセシブルな代替が無い場合、大きさの異なる非テキストコンテンツを提供する(リンク追加予定)
画像化された文字の大きさを変えるサーバーサイドのスクリプトを使う(リンク追加予定)
同程度の情報を提供するテキスト情報(例えば、交通のウェブカメラに対して、自治体の提供するテキストの交通情報へのリンク)にリンクする(リンク追加予定)
CAPTCHAを3つ以上の感覚モダリティで提供する(リンク追加予定)
CAPTCHA を使用しないでもすむように、カスタマーサービスの担当者に連絡できるようにする(リンク追加予定)
許可した利用者には CAPTCHA を要求しない(リンク追加予定)
フレームをサポートしないブラウザのために作成する(リンク追加予定)
iframe要素の代替コンテンツを提供する(リンク追加予定)
iframe要素の長い説明を使わない(リンク追加予定)
クライアントサイドイメージマップのために冗長なテキストリンクを提供する(リンク追加予定)
C18: レイアウトには、スペーサーの画像ではなくCSSのmarginおよびpaddingプロパティを用いる (CSS)
装飾のためのimg要素の代わりに、CSSのbackgroundプロパティと:beforeあるいは:afterルールを使う(リンク追加予定)
空のtable要素のセルを表示する(リンク追加予定)
以下に挙げるものは、WCAG ワーキンググループが達成基準 1.1.1 に適合していないとみなした、よくある不適合事例である。
F30: 達成基準 1.1.1 及び 達成基準 1.2.1 の不適合事例 - 代替ではない代替テキストを用いている(例:ファイル名、プレースホルダー・テキストなど)
F20: 達成基準 1.1.1 及び 達成基準 4.1.2 の不適合事例 - 非テキストコンテンツの変更時に代替テキストを更新していない
F39: 達成基準 1.1.1 の不適合事例 - 支援技術が無視すべき画像に対して、空ではない代替テキストを提供している(例: alt="spacer" 又は alt="image")
F38: 達成基準 1.1.1 の不適合事例 - HTMLで装飾を目的にして用いられている非テキストコンテンツのalt属性を省略している
F71: 達成基準 1.1.1 の不適合事例 - 代替テキストを提供せずに、テキストのようなものを用いてテキストを表している
F65: 達成基準 1.1.1 の不適合事例 - img要素、area要素、及び type "image" のinput要素のalt属性を省略している
F67: 達成基準 1.1.1 及び 達成基準 1.2.1 の不適合事例 - 非テキストコンテンツに対して、それと同じ目的を果たしていない、又は同じ情報を提示していない長い説明を提供している
Completely Automated Public Turing test to tell Computers and Humans Apart(コンピュータと人間とを判別する完全自動化されたチューリングテスト)の頭文字語。
注記 1: CAPTCHA のテストは、わざと不明瞭にした画像又は音声ファイルによって提示されるテキストを、利用者に入力するように求めることが多い。
注記 2: チューリングテストは、人間とコンピュータを判別するために設計されたテストの仕組みである。その名は、これを考案した有名なコンピュータ科学者のアラン・チューリングにちなんで名付けられた。この用語は、カーネギーメロン大学の研究者たちによる造語であった。[CAPTCHA]
非テキストコンテンツとプログラムで関連付けられているテキスト。又は非テキストコンテンツとプログラムで関連付けられているテキストから参照されるテキスト。プログラムで関連付けられたテキストとは、そのテキスト場所を、非テキストコンテンツからプログラムが解釈可能なテキストである。
事例 : 直後にある段落でテキストで説明されているチャートの画像があり、そのチャートの説明が後に書かれていることが代替テキストによって簡潔に示されている。
注記: より詳細な情報は、「代替テキスト」を理解するを参照のこと。
単に装飾だけを目的にしたものではなく、主に重要な情報を伝えたり機能を提供したりするものでもない感覚的な体験。
事例 : フルートのソロ演奏、視覚芸術の作品などが例として挙げられる。
美的な目的だけを果たしていて、情報は提供せず、機能性も備えていない。
注記: その単語を手直ししたり置き換えたりしてもその目的が変わらないのであれば、テキストは単に装飾だけを目的にしたものといえる。
事例 : 背景にとても淡い文字で単語がランダムに並んでいる辞書の表紙。
ソフトウェアがこれを用いて、ウェブコンテンツのコンポーネントを利用者に識別させることができるテキスト
注記 1: 識別名は隠されていて、支援技術に対してだけ明らかにされる場合もあるが、ラベルはすべての利用者に提示される。多くの場合(すべてではないが)、ラベルと識別名は同じである。
注記 2: これは、HTML の name 属性とは関係がない。
プログラムが解釈可能な文字の並びではないコンテンツ、又は文字の並びが自然言語においても何をも表現していないコンテンツ。
注記: これには、(文字又は記号の空間的配置による図画である)ASCII アート、顔文字、(当て字を用いる)リートスピーク、そして文字を表現している画像が含まれる。
ユーザエージェントとして機能する、又は主流のユーザエージェントと一緒に機能するハードウェア及び/あるいはソフトウェアで、主流のユーザエージェントで提供されている機能以上の機能を、障害のある利用者の要求を満たすために提供するもの。
注記 1: 支援技術が提供する機能としては、代替のプレゼンテーション(例:合成音声や拡大表示したコンテンツ)、代替入力手法(例:音声認識)、付加的なナビゲーション又は位置確認のメカニズム、及びコンテンツ変換(例:テーブルをよりアクセシブルにするもの)などを挙げることができる。
注記 2: 支援技術は、API を用いて監視することで、主流のユーザエージェントとデータやメッセージのやりとりをすることが多い。
注記 3: 主流のユーザエージェントと支援技術とを区別するのに、絶対的な基準などはない。多くの主流のユーザエージェントは、障害者を支援する機能を提供している。基本的な差異は、主流のユーザエージェントが障害のある人もない人も含めて、広く多様な利用者を対象にしているのに対し、支援技術は、特定の障害のある利用者という、より狭く限られた人たちを対象にしているということである。支援技術により提供される支援は、対象とする利用者のニーズにより特化した適切なものである。主流のユーザエージェントは、プログラムのオブジェクトからウェブコンテンツを取り出したり、マークアップを識別可能な構造に解釈したりするような、重要な機能を支援技術に対して提供する場合がある。
事例 : この文書の文脈において重要な支援技術としては、以下のものが挙げられる:
画面拡大ソフトおよびその他の視覚的な表示に関する支援技術。視覚障害、知覚障害、および読書困難などの障害のある人が、レンダリング後のテキストおよび画像の視覚的な読みやすさを改善するために、テキストのフォント、サイズ、間隔、色、音声との同期などを変更するのに使用している。
スクリーンリーダー。全盲の人がテキスト情報を合成音声あるいは点字で読み取るために使用している。
音声変換ソフトウェア。認知障害、言語障害、および学習障害のある人が、テキストを合成音声に変換するために使用している。
音声認識ソフトウェア。何らかの身体障害のある利用者が使用することがある。
代替キーボード。特定の身体障害のある人がキーボードを擬似操作するのに使用している(ヘッドポインタ、シングルスイッチ、呼気・吸気スイッチ、およびその他の特別な入力デバイスを使った代替キーボードを含む)。
代替ポインティングデバイス。特定の身体障害のある人がマウスポインタとボタンを擬似操作するのに使用している。
ガイドライン 1.2: 時間の経過に伴って変化するメディアには代替コンテンツを提供する。
このガイドラインの目的は、時間の経過に伴って変化する、同期したメディアへのアクセスを提供することである。具体的には、次のようなメディアがある:
音声しか含まない
映像しか含まない
音声と映像を含む
インタラクションを組み合わせた音声と映像、又は音声あるいは映像のどちらかを含む
コンテンツ制作者が、そのコンテンツにはどの達成基準が適用されるのかを素早く容易に判断できるように、各達成基準が適用されるメディアの種類をその簡潔な名前で示している。
音声しか含まないメディア又は映像しか含まないメディアに対しては、達成基準の名前に「音声しか含まない」又は「映像しか含まない」とあるものを適用するだけでよい。そのメディアが、音声しか含まないメディア又は映像しか含まないメディアではない場合、残りの達成基準すべてが適用される。
そして、メディアは、ライブ又は収録済のどちらかである。その達成基準がライブ又は収録済のどちらのメディアに適用されるのかが、各達成基準の簡潔な名前ではっきりと分かるようになっている。
同期したメディアは、用語集で次のように定義されている:
情報を提示するために、他のフォーマットと同期した音声もしくは映像、又は時間の経過に伴って変化するインタラクティブな構成要素と同期した音声又は映像。ただし、そのメディアが テキストの代替メディアであって、代替メディアであることが明確にラベル付けされているものは除く。
インタラクションに付随する音声ファイルは、インタラクションを伴う映像しか含まないファイルと同様に、このガイドラインの対象であることに留意されたい。これらが対象となっているのは、インタラクションが特定のタイミングで発生しなければならないからである。例えば、「より多くの情報を知るためには、今、クリックしてください」というトランスクリプトをつけるのは、全く役に立たない。なぜなら、利用者にはその音声がどのタイミングで「今」と言ったのかが分からないからである。そのため、同期したキャプションが必要となる。
時には、音声ガイドを発話内にある合間にぴったり収めることができないくらい沢山の発話があることがある。同期したメディアの音声ガイドではなく、時間の経過に伴って変化するメディアの代替を提供するレベル A での選択肢は、同期したメディアにあるすべての情報へのアクセスを可能にすることである。また、この選択肢は、何らかの理由で音声ガイドが提供されていないとき、視覚的でない形態での視覚的な情報へのアクセスも可能にする。
インタラクションを伴う同期したメディアの場合、時間の経過に伴って変化するメディアの代替の中にインタラクティブな要素(例えば、リンク)を埋め込むことが可能である。
また、このガイドラインには、(レベル AAA で)同期したメディアへの手話通訳というアプローチの他に、拡張した音声ガイドと呼ばれるアプローチがある。拡張した音声ガイドでは、映像を一時的に停止させて、実際に存在する発話の合間で可能な量よりも多くの音声ガイドを提供することができる。これは、要件を積み上げていくようにして徐々に強めていくという意図があって、低いレベルの達成基準の上にそれよりも高いレベルの達成基準を設けている一例である。
このガイドラインにある各達成基準を満たすための実装方法は、この後に達成基準ごとに挙げられている。しかし、このガイドラインに対処するための実装方法がどの達成基準にも該当しない場合は、ここで挙げている。そういった実装方法は、どの達成基準を満たす上でも必須ではないし、十分でもないが、ウェブコンテンツの種類によってはより多くの利用者にとってよりアクセシブルにすることができるものである。
1.2.1 収録済の音声しか含まないメディア及び収録済の映像しか含まないメディア: 収録済の音声しか含まないメディア及び収録済の映像しか含まないメディアは、次の事項を満たしている。ただし、その音声又は映像がテキストの代替メディアであって、代替メディアであることが明確にラベル付けされている場合は除く: (レベルA)
収録済の音声しか含まない場合:時間の経過に伴って変化するメディアに対する代替コンテンツによって、収録済の音声しか含まないコンテンツと等価な情報を提供している。
収録済の映像しか含まない場合:時間の経過に伴って変化するメディアに対する代替コンテンツ又は音声トラックによって、収録済の映像しか含まないコンテンツと等価な情報を提供している。
この達成基準の意図は、収録済の音声しか含まないコンテンツ及び収録済の映像しか含まないコンテンツの伝える情報を、すべての利用者が入手できるようにすることである。テキストベースの、時間の経過に伴って変化するメディアの代替は、情報をアクセシブルにする。それは、利用者のニーズに合った、あらゆる感覚モダリティ(例えば、視覚、聴覚、あるいは触覚)を通じて、テキストが描画可能だからである。将来的には、テキストをシンボル、手話、あるいはその言語でよりシンプルな形態に変えることも可能になるのではないだろうか。
収録済の映像コンテンツの場合、コンテンツ制作者には音声トラックを提供するという選択肢がある。それにより、視覚障害の有無に関係なく、利用者はコンテンツを同時に楽しむことが可能になる。また、映像と音声の並行したプレゼンテーションを提供することにより、認知の障害、言語の障害、及び学習障害のある利用者がコンテンツを理解しやすくなることにもつながる。
達成基準 1.2.9 ライブの音声しか含まないコンテンツの代替コンテンツを理解するも参照のこと。
この達成基準は、視覚的なコンテンツを知覚するのが困難な利用者の役に立つ。支援技術が、代替テキストを音声で読み上げたり、視覚的に提示したり、点字に変換したりすることが可能になる。
時間の経過に伴って変化するメディアの代替は、それがテキストベースであれば、収録済の映像コンテンツの意味を理解するのが困難な利用者の役に立つことがある。
デフ、音声の聞こえづらい、あるいは何らかの理由で音声情報を理解するのが困難な利用者が、テキストでの表現を読むことができるようになる。テキストを手話に自動変換する研究が現在進められている。
盲ろうの利用者が、テキストを点字で読むことができるようになる。
加えて、テキストは、非テキストコンテンツを検索可能なものにし、コンテンツを様々な方法で再利用できるようにする。
演説を録音した音声
「議会での議長の演説」という音声クリップへのリンクがある。そして、書き起こしテキストへのリンクが、その音声クリップへのリンクの直後に提供されている。
記者会見を録音した音声
ウェブページに、記者会見を録音した音声へのリンクがあり、リンクテキストが録音された音声であることを示している。また、そのページには記者会見の書き起こしテキストへのリンクもある。書き起こしテキストには、話者が発言したすべての逐語的な記録がある。そこには、例えば、喝采、笑い、聴衆からの質問など、その録音の一部であるその他の重要な音声とあわせて、誰が話しているのかも記されている。
車のエンジンがどのように動くのかを紹介するアニメーション
車のエンジンがどのように動くのかを見せているアニメーションがある。音声はなく、そのアニメーションはエンジンがどのように動くかを解説する指導書の一部である。指導書のテキストがすでにすべての説明を提供しているため、そのアニメーションはテキストの代替物であり、その代替テキストにはアニメーションの簡潔な説明のみが記述されていて、より詳細な情報は指導書のテキストを参照している。
音声トラック付きの、映像しか含まないファイル
無音映画に音声トラックがあり、映像に見られる動きや振る舞いを説明している。
この節にある番号付の項目は、WCAG ワーキンググループがこの達成基準を満たすのに十分であると判断する実装方法、又は複数の実装方法の組合せを表している。WCAG 2.0 適合要件のすべてが満たされている場合にのみ、次に挙げる実装方法により、この達成基準を満たすことができる。
使用法: そのコンテンツに合致する状況を以下から選択すること。それぞれの状況には、WCAG ワーキンググループがその状況において十分であると判断する、番号付の実装方法(又は、実装方法の組合せ)がある。
適合するためには必須ではないが、コンテンツをよりアクセシブルにするためには、次の付加的な実装方法もあわせて検討するとよい。ただし、すべての状況において、すべての実装方法が使用可能、または効果的であるとは限らない。
事後に、ライブの音声しか含まないプレゼンテーションの書き起こしテキストを提供する(リンク追加予定)
同程度の情報を提供するテキスト情報へのリンクを提供する(例えば、交通情報ウェブカメラに対して、ある自治体ではテキストの交通情報レポートへのリンクを提供している)(リンク追加予定)
以下に挙げるものは、WCAG ワーキンググループが達成基準 1.2.1 に適合していないとみなした、よくある不適合事例である。
テキストで(直接又は代替テキストによって)既に提示されている情報以上のものを提示していないメディア。
注記: テキストの代替メディアは、テキストの代替プレゼンテーションの恩恵を受ける人たちのために提供される。テキストの代替メディアになりうるのは、音声しか含まないメディア、映像しか含まない(手話の映像を含む)メディア、又は音声付映像メディアである。
ライブではない情報。
正しい順序で提供されている、時間の経過に伴って変化する視覚的及び聴覚的情報のテキストによる説明(トランスクリプト)を含み、時間の経過に伴って変化する情報のやりとりの結果を得る手段を提供する文書。
注記: 同期したメディアのコンテンツを作るために用いられる脚本は、編集が終了した最終版の同期したメディアを正確に描写した脚本に修正されている場合だけ、この定義を満たす。
この達成基準の意図は、デフ又は音声の聞こえづらい利用者が、同期したメディアのプレゼンテーションを見られるようにすることである。キャプションは、コンテンツの中で音声トラックを通じて提示されている部分の代替を提供するものである。キャプションは、発話の内容だけを含むのではなく、誰が話しているのかも示し、発話ではなく音声(意味のある効果音を含む)によって伝えられている情報も含む。
現在のところ、情報発信までに一刻を争う素材に対してキャプションを作成するのが困難であることは、一般に広く認められている。そのため、コンテンツ制作者は、キャプションの完成を待って情報発信を遅らせるか、もしくは待たずに情報を発信してしまうか、という選択を迫られることになる。いずれは、情報配信プロセスの中にキャプション作成を組み込むツールや、キャプションを付加するツールによって、そういった遅延は短縮化されるか、なくなるだろう。
ただし、同期したメディア自体が、ウェブページ上でテキストによってすでに提示されている情報の代替プレゼンテーションである際には、キャプションは必要ない。例えば、ウェブページ上の情報に同期したメディアのプレゼンテーションが付随していて、そのメディアがテキストですでに提示されている情報と同程度の情報しか提示していないが、認知の障害、言語の障害、又は学習障害のある利用者にとってはそれが理解しやすい場合がある。そのような場合には、キャプションを提供する必要はない。なぜなら、その情報は、ウェブページ上でテキスト、あるいは、(例えば、画像の)代替テキストによって、すでに提供されているからである。
達成基準 1.2.4 ライブの音声コンテンツのキャプションを理解するも参照のこと。
デフ又は難聴の利用者が、同期したメディアのコンテンツにある音声情報を、キャプションを通じて入手することができるようになる。
キャプションを提供しているチュートリアル
結び目の作り方を紹介している映像があり、次のようなキャプションが提供されている。
「(音楽)
水兵、兵士、そして木こりのような人たちにとっては、
ロープを使って結び目を作るのは、重要なスキルでした。」
Whit Anderson氏による、書き起こしテキストのフォーマットのサンプルより。
複雑な法律文書には、段落ごとに同期したメディアのクリップがあり、その段落の内容を話している人を表示している。各クリップは、その対応する段落と関連付けられている。その同期したメディアには、キャプションが提供されていない。
取扱説明書で、ある部品に関しての説明とその必要な使用方法を含む取扱説明書では、その部品の正しい使用方法を紹介する同期したメディアのクリップがある。その同期したメディアのクリップには、キャプションが提供されていない。
リソースは、情報提供のみを目的としており、推奨を意味するものではない。
この節にある番号付の項目は、WCAG ワーキンググループがこの達成基準を満たすのに十分であると判断する実装方法、又は複数の実装方法の組合せを表している。WCAG 2.0 適合要件のすべてが満たされている場合にのみ、次に挙げる実装方法により、この達成基準を満たすことができる。
クローズド・キャプションをサポートしたビデオ・プレーヤーのある、容易に利用可能なメディア・フォーマットを用いて、G87: クローズド・キャプションを提供する
次のいずれかのウェブコンテンツ技術特有の実装方法を用いて、G87: クローズド・キャプションを提供する
適合するためには必須ではないが、コンテンツをよりアクセシブルにするためには、次の付加的な実装方法もあわせて検討するとよい。ただし、すべての状況において、すべての実装方法が使用可能、または効果的であるとは限らない。
映像しか含まないクリップに対して、「このクリップには音は使われていません」というノートを提供する(リンク追加予定)
オーディオトラックのすべての言語のキャプションを提供するためにSMIL 1.0を使う(リンク追加予定)
オーディオトラックのすべての言語のキャプションを提供するためにSMIL 2.0を使う(リンク追加予定)
以下に挙げるものは、WCAG ワーキンググループが達成基準 1.2.2 に適合していないとみなした、よくある不適合事例である。
そのメディアのコンテンツを理解するのに必要な、会話及び会話でない音声情報の両方に対する、同期した視覚的表現又は代替テキスト。
注記 1: キャプションは発話のみの字幕と似ているが、次の点において異なる。すなわち、キャプションは、発話コンテンツだけでなく、その番組の内容を理解するために必要となる、発話ではない音声情報と等価な内容も伝える。つまり、効果音、音楽、笑い声、話者の特定、位置なども含まれる。
注記 2: クローズド・キャプションは、プレーヤーによっては表示/非表示を切り替えることのできる等価物である。
注記 3: オープン・キャプションは、非表示にすることのできないキャプションである。例えば、キャプションが映像に埋め込まれた、視覚的に等価な画像化された文字である場合がある。
注記 4: キャプションは、映像の伝えている情報を分かりにくくしたり遮ったりすべきではない。
注記 5: 国によっては、キャプションはサブタイトル(字幕)と呼ばれている。
注記 6: 音声ガイドは既に視覚的に提示されている情報の説明なので、キャプションにしてもよいが、そうする必要があるわけではない。
テキストで(直接又は代替テキストによって)既に提示されている情報以上のものを提示していないメディア。
注記: テキストの代替メディアは、テキストの代替プレゼンテーションの恩恵を受ける人たちのために提供される。テキストの代替メディアになりうるのは、音声しか含まないメディア、映像しか含まない(手話の映像を含む)メディア、又は音声付映像メディアである。
ライブではない情報。
情報を提示するために、他のフォーマットと同期した音声もしくは映像、又は時間の経過に伴って変化するインタラクティブな構成要素と同期した音声又は映像。ただし、そのメディアが テキストの代替メディアであって、代替メディアであることが明確にラベル付けされているものは除く。
音声再生の技術。
注記: 音声は、合成的に生成されたもの(音声合成を含む)、実世界で録音したもの、又はその両方でもありうる。
1.2.3 収録済の映像コンテンツの代替コンテンツ又は音声ガイド: 同期したメディアに含まれている収録済の映像コンテンツに対して、時間の経過に伴って変化するメディアに対する代替コンテンツ又は音声ガイドを提供する。ただし、その同期したメディアがテキストの代替メディアであって、代替メディアであることが明確にラベル付けされている場合は除く。 (レベルA)
この達成基準の意図は、全盲又は視覚障害のある利用者が、同期したメディアのプレゼンテーションにある視覚的な情報を入手できるようにすることである。この達成基準では、2つのアプローチについて説明しているが、どちらを用いてもよい。
1つめのアプローチは、映像コンテンツの音声ガイドを提供することである。音声ガイドは、利用者が映像の情報を入手できない場合のために、利用者が必要とする情報をそのプレゼンテーションの音声部分に加えて、映像コンテンツを増補するものである。発話の合間に存在する無音部分を使って、動き、登場人物、シーンの変化、画面上の文字に関する情報のうち、コンテンツを理解する上で重要で、かつ主音声では説明されていなかったり、話されていない情報を、音声ガイドで提供する。
2つめのアプローチは、同期したメディアにある(視覚的及び聴覚的な)情報すべてをテキスト形式で提供することである。時間の経過に伴って変化するメディアの代替は、同期したメディアのコンテンツで提供されているすべての情報をそのままに提供するものである。時間の経過に伴って変化するメディアの代替は、いわば台本や書物のようなものである。音声ガイドとは異なり、映像部分の説明が、既存の発話の合間だけに制限されることはない。視覚的な状況、登場人物の動きや表情、及びその他のあらゆる視覚的なものを含めて、すべての視覚的な情報について、説明を十分に提供する。さらに、発話ではない音声(笑い声、画面の外から聞こえてくる声など)を説明し、すべての発話の書き起こしテキストを含む。そして、そういった説明と発話の書き起こしテキストの登場順は、同期したメディア自体での登場順と同じである。結果的に、時間の経過に伴って変化するメディアの代替は、同期したメディアコンテンツについて、音声ガイドだけの場合よりもずっと多くの完全な説明を提供することが可能である。
同期したメディアのプレゼンテーションの一部分として何らかのインタラクションがある場合(例えば、「質問に答えるために、今、ボタンを押してください。」)、時間の経過に伴って変化するメディアの代替は、ハイパーリンク又は同じ機能を提供するのに必要なものを提示することになる。
注記 1: 達成基準 1.2.3、1.2.5、及び 1.2.7 では、映像トラックにある情報のすべてが音声トラックですでに提供されている場合には、音声ガイドを必要としない。
注記 2: 達成基準 1.2.3、1.2.5、及び 1.2.8 は、お互いに重なり合う部分がある。これは、最低限の適合レベルではコンテンツ制作者に選択肢を与え、より高い適合レベルでは付加的な要件を提示するためである。達成基準 1.2.3 のレベル A では、コンテンツ制作者には、音声ガイド又は完全な代替テキストのどちらかを提供するという選択肢がある。レベル AA で適合したい場合、達成基準 1.2.5 において、コンテンツ制作者は音声ガイドを提供しなければならない。もし達成基準 1.2.3 を満たすための代替コンテンツとして音声ガイドを選択していれば、レベル AA の要件をすでに満たしていることになるが、そうでなければ、音声ガイドの提供は付加的な要件ということになる。達成基準 1.2.8 のレベル AAA では、コンテンツ制作者は拡張したテキストの説明を提供しなければならない。達成基準 1.2.3 及び 1.2.5 において音声ガイドだけを提供することで要件を満たしていた場合には、達成基準 1.2.8 は付加的な要件ということになる。しかし、達成基準 1.2.3 をテキストの説明による代替を提供することで満たし、なおかつ達成基準 1.2.5 の音声ガイドの要件を満たしている場合には、達成基準 1.2.8 は新しい要件を付加することにはならない。
達成基準 1.2.5 収録済の映像コンテンツの音声ガイドを理解する、 達成基準 1.2.7 収録済の映像コンテンツの拡張した音声ガイドを理解する、及び 達成基準 1.2.8 収録済のメディアの代替コンテンツを理解するも参照のこと。
この達成基準は、映像コンテンツあるいはその他の同期したメディアのコンテンツを見るのが困難な利用者の役に立つ。これには、動きのある画像を知覚したり理解したりするのが困難な利用者も含む。
音声ガイドを提供している映画
音声ガイド:タイトル「Teaching Evolution ケーススタディ ボニー・チェン」くちばしが長くて薄い鳥の写真を、先生が見せている。
ボニー・チェン:「これらの写真はすべて、フロリダのエバーグレイド国立公園で撮影されたものです。」
音声ガイド:先生が生徒ひとりひとりに2つの平らで薄い木の棒切れを手渡ししています。
ボニー・チェン:「今日、皆さんは、こんなくちばしをした、脚の長い鳥になったふりをしてください。」
音声ガイド: 先生が、2つの棒切れを口にあてて、くちばしの形を作っています。
音声の書き起こしテキストは、「Teaching Evolution ケーススタディ ボニー・チェン(copyright WGBH and Clear Blue Sky Productions, Inc.)」の冒頭の数分間に基づいいる。
ある研修ビデオでの、時間の経過に伴って変化するメディアの代替
ある企業では、従業員のための研修ビデオを購入し、その企業のイントラネット上に置いている。そのビデオでは、新しい技術の使い方を説明していて、同時にそれを説明しながら実演する人物が登場する。ビデオの発話部分の合間に、視覚的なデモの音声ガイドを挿入する時間的な余裕がないため、その企業では、そのデモを見ることができない人を含む従業員すべてがその内容をよりよく理解することができるように、時間の経過に伴って変化するメディアの代替を提供している。
リソースは、情報提供のみを目的としており、推奨を意味するものではない。
この節にある番号付の項目は、WCAG ワーキンググループがこの達成基準を満たすのに十分であると判断する実装方法、又は複数の実装方法の組合せを表している。WCAG 2.0 適合要件のすべてが満たされている場合にのみ、次に挙げる実装方法により、この達成基準を満たすことができる。
次の実装方法のどれか一つを用いて、G69: 時間の経過の伴い変化するメディアに対して代替コンテンツを提供する
次の実装方法のどれか一つを用いて、時間の経過とともに変化するメディアの代替へのリンクを提供する
次のどれか一つを用いて、G173: 映像の音声ガイド付きバージョンを提供する
SM6: SMIL 1.0で音声ガイドを提供する (SMIL)
SM7: SMIL 2.0で音声ガイドを提供する (SMIL)
音声及び映像をサポートしているプレーヤーを用いる
次のどれか一つを用いて、G8: 拡張した音声ガイド付のムービーを提供する:
SM1: SMIL 1.0で拡張した音声ガイドを追加する (SMIL)
SM2: SMIL 2.0で拡張した音声ガイドを追加する (SMIL)
音声及び映像をサポートしているプレーヤーを用いる
適合するためには必須ではないが、コンテンツをよりアクセシブルにするためには、次の付加的な実装方法もあわせて検討するとよい。ただし、すべての状況において、すべての実装方法が使用可能、または効果的であるとは限らない。
SMIL 1.0によって多様な言語の音声ガイドを提供する(リンク追加予定)
SMIL 2.0によって多様な言語の音声ガイドを提供する(リンク追加予定)
以下に挙げるものは、WCAG ワーキンググループが達成基準 1.2.3 に適合していないとみなした、よくある不適合事例である。
(今のところ、文書化されている不適合事例がない)
テキストで(直接又は代替テキストによって)既に提示されている情報以上のものを提示していないメディア。
注記: テキストの代替メディアは、テキストの代替プレゼンテーションの恩恵を受ける人たちのために提供される。テキストの代替メディアになりうるのは、音声しか含まないメディア、映像しか含まない(手話の映像を含む)メディア、又は音声付映像メディアである。
ライブではない情報。
情報を提示するために、他のフォーマットと同期した音声もしくは映像、又は時間の経過に伴って変化するインタラクティブな構成要素と同期した音声又は映像。ただし、そのメディアが テキストの代替メディアであって、代替メディアであることが明確にラベル付けされているものは除く。
連続した写真や画像を動かす技術。
注記: 映像
正しい順序で提供されている、時間の経過に伴って変化する視覚的及び聴覚的情報のテキストによる説明(トランスクリプト)を含み、時間の経過に伴って変化する情報のやりとりの結果を得る手段を提供する文書。
注記: 同期したメディアのコンテンツを作るために用いられる脚本は、編集が終了した最終版の同期したメディアを正確に描写した脚本に修正されている場合だけ、この定義を満たす。
主音声のトラックだけでは理解できない重要で視覚的な詳細を説明するために、音声トラックに追加されたナレーション。
この達成基準の意図は、デフ又は音声が聞こえにくい利用者がリアルタイムのプレゼンテーションを見られるようにすることである。キャプションは、コンテンツの中で音声トラックを通じて提示されている部分の代替を提供するものである。キャプションには、発話の内容だけを含むのではなく、誰が話しているのかも示し、また、意味のある効果音やその他の重要な音声も含める。
デフ又は音声の聞こえづらい利用者が、同期したメディアのコンテンツにある音声情報を、キャプションを通じて入手することができるようになる。
ウェブキャスト
ニュースの配信者が、ライブのウェブキャストでキャプションを提供している。
この節にある番号付の項目は、WCAG ワーキンググループがこの達成基準を満たすのに十分であると判断する実装方法、又は複数の実装方法の組合せを表している。WCAG 2.0 適合要件のすべてが満たされている場合にのみ、次に挙げる実装方法により、この達成基準を満たすことができる。
G9: ライブの同期したメディアに対してキャプションを作成する 、かつ、 G93: オープン・キャプション(常に表示)を提供する
クローズド・キャプションをサポートするビデオ・プレーヤーのある、すぐに利用可能なメディア・フォーマットを用いて、G9: ライブの同期したメディアに対してキャプションを作成する 、かつ、 G87: クローズド・キャプションを提供する
次のどれか一つを用いて、G9: ライブの同期したメディアに対してキャプションを作成する 、かつ、 G87: クローズド・キャプションを提供する:
注記: キャプションは、リアルタイムのテキスト変換サービスを用いて生成できるかもしれない。
適合するためには必須ではないが、コンテンツをよりアクセシブルにするためには、次の付加的な実装方法もあわせて検討するとよい。ただし、すべての状況において、すべての実装方法が使用可能、または効果的であるとは限らない。
(まだ文書化されていない)
以下に挙げるものは、WCAG ワーキンググループが達成基準 1.2.4 に適合していないとみなした、よくある不適合事例である。
(今のところ、文書化されている不適合事例がない)
そのメディアのコンテンツを理解するのに必要な、会話及び会話でない音声情報の両方に対する、同期した視覚的表現又は代替テキスト。
注記 1: キャプションは発話のみの字幕と似ているが、次の点において異なる。すなわち、キャプションは、発話コンテンツだけでなく、その番組の内容を理解するために必要となる、発話ではない音声情報と等価な内容も伝える。つまり、効果音、音楽、笑い声、話者の特定、位置なども含まれる。
注記 2: クローズド・キャプションは、プレーヤーによっては表示/非表示を切り替えることのできる等価物である。
注記 3: オープン・キャプションは、非表示にすることのできないキャプションである。例えば、キャプションが映像に埋め込まれた、視覚的に等価な画像化された文字である場合がある。
注記 4: キャプションは、映像の伝えている情報を分かりにくくしたり遮ったりすべきではない。
注記 5: 国によっては、キャプションはサブタイトル(字幕)と呼ばれている。
注記 6: 音声ガイドは既に視覚的に提示されている情報の説明なので、キャプションにしてもよいが、そうする必要があるわけではない。
実世界のイベントから取り込まれ、放送による遅延以上の遅延なく受け手に送信される情報。
注記 1: 放送の遅延は、短時間の(通常は自動的に挿入される)遅れで、例えば放送局に放送のタイミングを調整したり、音声(又は映像)を検閲するための時間を与えるものだが、意味のある編集ができるほどの長さではない。
注記 2: もし情報が完全にコンピュータで生成されたものならば、それはライブではない。
情報を提示するために、他のフォーマットと同期した音声もしくは映像、又は時間の経過に伴って変化するインタラクティブな構成要素と同期した音声又は映像。ただし、そのメディアが テキストの代替メディアであって、代替メディアであることが明確にラベル付けされているものは除く。
音声再生の技術。
注記: 音声は、合成的に生成されたもの(音声合成を含む)、実世界で録音したもの、又はその両方でもありうる。
この達成基準の意図は、全盲あるいは視覚障害のある利用者に、同期したメディアのプレゼンテーションにある視覚的な情報を提供することである。 音声ガイドは、利用者が映像の情報を入手できない場合のために、利用者が必要とする情報をそのプレゼンテーションの音声部分に加えて、映像コンテンツを増補するものである。 発話の合間に存在する無音部分を使って、動き、登場人物、シーンの変化、画面上の文字に関する情報のうち、コンテンツを理解する上で重要で、かつ主音声では説明されていなかったり、話されていない情報を、音声ガイドで提供する。
注記 1: 達成基準 1.2.3、1.2.5、及び 1.2.7 では、映像トラックにある情報のすべてが音声トラックですでに提供されている場合には、音声ガイドを必要としない。
注記 2: 達成基準 1.2.3、1.2.5、及び 1.2.8 は、お互いに重なり合う部分がある。これは、最低限の適合レベルではコンテンツ制作者に選択肢を与え、より高い適合レベルでは付加的な要件を提示するためである。達成基準 1.2.3 のレベル A では、コンテンツ制作者には、音声ガイド又は完全な代替テキストのどちらかを提供するという選択肢がある。 レベル AA で適合したい場合、達成基準 1.2.5 において、コンテンツ制作者は音声ガイドを提供しなければならない。もし達成基準 1.2.3 を満たすための代替コンテンツとして音声ガイドを選択していれば、レベル AA の要件をすでに満たしていることになるが、そうでなければこれは付加的な要件ということになる。 達成基準 1.2.8 のレベル AAA では、コンテンツ制作者は拡張したテキストの説明を提供しなければならない。達成基準 1.2.3 及び 1.2.5 において音声ガイドだけを提供することで要件を満たしていた場合には、達成基準 1.2.8 が付加的な要件ということになる。 しかし、達成基準 1.2.3 をテキストの説明による代替を提供することで満たし、なおかつ達成基準 1.2.5 の音声ガイドの要件を満たしている場合には、達成基準 1.2.8 は新しい要件を付加することにはならない。
全盲あるいはロービジョンの利用者、及び認知能力の低下により何が起こっているのかを視覚的に解釈しづらい利用者が、視覚的な情報を音声ガイドから得られるようになる。
音声ガイドを提供している映画
音声ガイド:タイトル「Teaching Evolution ケーススタディ ボニー・チェン」くちばしが長くて薄い鳥の写真を、先生が見せている。
ボニー・チェン:「これらの写真はすべて、フロリダのエバーグレイド国立公園で撮影されたものです。」
音声ガイド:先生が生徒ひとりひとりに2つの平らで薄い木の棒切れを手渡ししています。
ボニー・チェン:「今日、皆さんは、こんなくちばしをした、脚の長い鳥になったふりをしてください。」
音声ガイド: 先生が、2つの棒切れを口にあてて、くちばしの形を作っています。
音声の書き起こしテキストは、「Teaching Evolution ケーススタディ ボニー・チェン(copyright WGBH and Clear Blue Sky Productions, Inc.)」の冒頭の数分間に基づいいる。
リソースは、情報提供のみを目的としており、推奨を意味するものではない。
この節にある番号付の項目は、WCAG ワーキンググループがこの達成基準を満たすのに十分であると判断する実装方法、又は複数の実装方法の組合せを表している。WCAG 2.0 適合要件のすべてが満たされている場合にのみ、次に挙げる実装方法により、この達成基準を満たすことができる。
次のどれか一つを用いて、G173: 映像の音声ガイド付きバージョンを提供する:
SM6: SMIL 1.0で音声ガイドを提供する (SMIL)
SM7: SMIL 2.0で音声ガイドを提供する (SMIL)
音声及び映像をサポートしているプレーヤーを用いる
次のどれか一つを用いて、G8: 拡張した音声ガイド付のムービーを提供する: :
SM1: SMIL 1.0で拡張した音声ガイドを追加する (SMIL)
SM2: SMIL 2.0で拡張した音声ガイドを追加する (SMIL)
音声及び映像をサポートしているプレーヤーを用いる
適合するためには必須ではないが、コンテンツをよりアクセシブルにするためには、次の付加的な実装方法もあわせて検討するとよい。ただし、すべての状況において、すべての実装方法が使用可能、または効果的であるとは限らない。
SMIL 1.0によって多様な言語の音声ガイドを提供する(リンク追加予定)
SMIL 2.0によって多様な言語の音声ガイドを提供する(リンク追加予定)
ライブの同期したメディアに対して音声ガイドを提供する(リンク追加予定)
以下に挙げるものは、WCAG ワーキンググループが達成基準 1.2.5 に適合していないとみなした、よくある不適合事例である。
(今のところ、文書化されている不適合事例がない)
ライブではない情報。
情報を提示するために、他のフォーマットと同期した音声もしくは映像、又は時間の経過に伴って変化するインタラクティブな構成要素と同期した音声又は映像。ただし、そのメディアが テキストの代替メディアであって、代替メディアであることが明確にラベル付けされているものは除く。
連続した写真や画像を動かす技術。
注記: 映像
主音声のトラックだけでは理解できない重要で視覚的な詳細を説明するために、音声トラックに追加されたナレーション。
この達成基準の意図は、デフ又は音声が聞こえにくい利用者で手話の分かる利用者が、同期したメディアのプレゼンテーションにおける音声トラックのコンテンツを理解できるようにすることである。例えば、キャプションに書かれているテキストというのは、第二言語であることがよくある。手話は、イントネーション、感情、及び、キャプションには反映されないが手話通訳には反映されるその他の音声情報を提供するので、手話通訳は同期したメディアの内容に対してキャプションよりも豊富でより等価な情報を提供することができる。また、手話で頻繁にコミュニケーションを図っている利用者にとっては、手話で提供された情報のほうがより早く理解できるので、同期したメディアが時間の経過に伴って変化するプレゼンテーションとなる。
普段使う言語が手話である利用者は、読解力に限界があることがある。そういった利用者は、キャプションを読んで理解することができない恐れがあり、同期したメディアのコンテンツを利用するには手話を必要とする。
事例 1.ある企業が、従業員すべてに対して重要な発表をしている。総会は本社で行われていて、その模様がウェブでストリーミング配信されている。総会の場には手話通訳者がいて、ライブの映像にはプレゼンテーションをしている人物及び手話通訳者の全身が映し出されている。
事例 2.事例 1 にあるのと同じ発表が、遠隔地にいる従業員にはウェブキャストで届けられている。画面が一つしかないため、手話通訳者は画面のコーナーに映し出されている。
事例 3.ある大学が、講義をする教授の同期したメディアによるプレゼンテーションを作成して、講義のオンライン版を提供している。そのプレゼンテーションには、化学の実験を解説して実演している教授の映像がある。講義内容の手話通訳を制作して、ウェブ上で同期したメディア版とあわせて提供している。
リソースは、情報提供のみを目的としており、推奨を意味するものではない。
National Institute on Deafness and other Communication Disorders: Information on American Sign Language
この節にある番号付の項目は、WCAG ワーキンググループがこの達成基準を満たすのに十分であると判断する実装方法、又は複数の実装方法の組合せを表している。WCAG 2.0 適合要件のすべてが満たされている場合にのみ、次に挙げる実装方法により、この達成基準を満たすことができる。
適合するためには必須ではないが、コンテンツをよりアクセシブルにするためには、次の付加的な実装方法もあわせて検討するとよい。ただし、すべての状況において、すべての実装方法が使用可能、または効果的であるとは限らない。
以下に挙げるものは、WCAG ワーキンググループが達成基準 1.2.6 に適合していないとみなした、よくある不適合事例である。
(今のところ、文書化されている不適合事例がない)
ライブではない情報。
情報を提示するために、他のフォーマットと同期した音声もしくは映像、又は時間の経過に伴って変化するインタラクティブな構成要素と同期した音声又は映像。ただし、そのメディアが テキストの代替メディアであって、代替メディアであることが明確にラベル付けされているものは除く。
ある言語、通常は発話された言葉を、手話に訳すこと。
注記: 手話は、本来、同じ国や地域で話されている言葉とは関係がない独立したものである。
音声再生の技術。
注記: 音声は、合成的に生成されたもの(音声合成を含む)、実世界で録音したもの、又はその両方でもありうる。
この達成基準の意図は、全盲又は視覚障害のある利用者に、同期したメディアのプレゼンテーションについての情報を標準的な音声ガイドよりも多く提供することである。同期したメディアのプレゼンテーションを一時的に停止させて、追加の音声ガイドを再生することで提供できる。その再生が終わった後に、同期したメディアのプレゼンテーションを再開する。
ただし、追加の説明を必要としない利用者にとっては、閲覧の邪魔になってしまうため、その機能のオンとオフを切り替えることのできる方法を提供する。あるいは、その代わりに、拡張した音声ガイドのあるバージョンとないバージョンとを提供してもよい。
全盲あるいはロービジョンの利用者、及び認知能力の低下により何が起こっているのかを視覚的に解釈しづらい利用者が、視覚的な情報を音声ガイドから得ている。しかし、主音声の発話があまりにも多いと、音声ガイドでは十分に説明しきれない。そのような場合に、拡張した音声ガイドは、利用者が映像を理解するのに必要な情報を補足することができる。
事例 1 .講義の映像物理学の教授が講義をしている。教授は、ホワイトボードに手書きで図を描きながら、早口で話している。一つの問題を解説し終えると、教授はすぐにその図を消して、別の図を描きながらもう片方の手で身振りを交えながら話し続けている。映像は、問題と問題の間で一時停止し、教授の描いた図と身振りを説明する拡張した音声ガイドを提供している。そして、映像の再生が再開される。
リソースは、情報提供のみを目的としており、推奨を意味するものではない。
この節にある番号付の項目は、WCAG ワーキンググループがこの達成基準を満たすのに十分であると判断する実装方法、又は複数の実装方法の組合せを表している。WCAG 2.0 適合要件のすべてが満たされている場合にのみ、次に挙げる実装方法により、この達成基準を満たすことができる。
次のどれか一つを用いて、G8: 拡張した音声ガイド付のムービーを提供する:
SM1: SMIL 1.0で拡張した音声ガイドを追加する (SMIL)
SM2: SMIL 2.0で拡張した音声ガイドを追加する (SMIL)
音声及び映像をサポートしているプレーヤーを用いる
適合するためには必須ではないが、コンテンツをよりアクセシブルにするためには、次の付加的な実装方法もあわせて検討するとよい。ただし、すべての状況において、すべての実装方法が使用可能、または効果的であるとは限らない。
SMIL1.0で多様な言語における拡張した音声ガイドを追加する(リンク追加予定)
SMIL2.0で多様な言語における拡張した音声ガイドを追加する(リンク追加予定)
以下に挙げるものは、WCAG ワーキンググループが達成基準 1.2.7 に適合していないとみなした、よくある不適合事例である。
(今のところ、文書化されている不適合事例がない)
ライブではない情報。
情報を提示するために、他のフォーマットと同期した音声もしくは映像、又は時間の経過に伴って変化するインタラクティブな構成要素と同期した音声又は映像。ただし、そのメディアが テキストの代替メディアであって、代替メディアであることが明確にラベル付けされているものは除く。
追加の説明を付加する時間を作るために映像を一時停止させて、視聴覚のプレゼンテーションに付加した音声ガイド。
連続した写真や画像を動かす技術。
注記: 映像
主音声のトラックだけでは理解できない重要で視覚的な詳細を説明するために、音声トラックに追加されたナレーション。
1.2.8 収録済のメディアの代替コンテンツ: すべての収録済の同期したメディア及びすべての収録済の映像しか含まないメディアに対して、時間の経過に伴って変化するメディアに対する代替コンテンツを提供する。 (レベルAAA)
この達成基準の意図は、視力が弱すぎてキャプションを確実に読むことができず、なおかつ聴力も弱すぎて発話や音声ガイドを確実に聞くことができない利用者が、視聴覚のコンテンツを利用できるようにすることである。時間の経過に伴って変化するメディアの代替を提供することで、それが可能になる。
このアプローチは、同期したメディアにある(視覚的及び聴覚的な)情報すべてをテキスト形式で提供することである。時間の経過に伴って変化するメディアの代替は、同期したメディアのコンテンツで提供されているすべての情報をそのままに提供するものである。時間の経過に伴って変化するメディアの代替は、本のようなものになる。 音声ガイドとは異なり、映像部分の説明が、既存の発話の合間だけに制限されることはない。 視覚的な状況、登場人物の動きや表情、及びその他のあらゆる視覚的なものを含めて、すべての視覚的な情報について、説明を十分に提供する。さらに、発話ではない音声(笑い声、画面の外から聞こえてくる声など)を説明し、すべての発話の書き起こしテキストを含む。そして、そういった説明と発話の書き起こしテキストの登場順は、同期したメディア自体での登場順と同じである。そして、そういった説明と発話の書き起こしテキストの登場順は、同期したメディア自体での登場順と同じである。結果的に、時間の経過に伴って変化するメディアの代替は、同期したメディアコンテンツについて、音声ガイドだけでの場合よりもずっと多くの完全な説明を提供することが可能である。
同期したメディアのプレゼンテーションの一部分として何らかのインタラクションがある場合(例:「質問に、今、答えてください。」)、時間の経過に伴って変化するメディアの代替は、ハイパーリンク又は同じ機能を提供するのに必要なものを提示することになる。
視力が弱すぎてキャプションを確実に読むことができず、なおかつ聴力も弱すぎて発話を確実に聞き取ることのできない利用者は、点字ピンディスプレイを使うことによって、時間の経過に伴って変化するメディアの代替を利用することができる。
注記 1: 達成基準 1.2.3、1.2.5、及び 1.2.7 では、映像トラックにある情報のすべてが音声トラックですでに提供されている場合には、音声ガイドを必要としない。
注記 2: 達成基準 1.2.3、1.2.5、及び 1.2.8 は、お互いに重なり合う部分がある。 これは、最低限の適合レベルではコンテンツ制作者に選択肢を与え、より高い適合レベルでは付加的な要件を提示するためである。 達成基準 1.2.3 のレベル A では、コンテンツ制作者には、音声ガイド又は完全な代替テキストのどちらかを提供するという選択肢がある。 レベル AA で適合したい場合、達成基準 1.2.5 において、コンテンツ制作者は音声ガイドを提供しなければならない。もし達成基準 1.2.3 を満たすための代替コンテンツとして音声ガイドを選択していれば、レベル AA の要件をすでに満たしていることになるが、そうでなければこれは付加的な要件ということになる。 達成基準 1.2.8 のレベル AAA では、コンテンツ制作者は拡張したテキストの説明を提供しなければならない。達成基準 1.2.3 及び 1.2.5 において音声ガイドだけを提供することで要件を満たしていた場合には、達成基準 1.2.8 が付加的な要件ということになる。 しかし、達成基準 1.2.3 をテキストの説明による代替を提供することで満たし、なおかつ達成基準 1.2.5 の音声ガイドの要件を満たしている場合には、達成基準 1.2.8 は新しい要件を付加することにはならない。
よく見ることができないか全く見ることができず、なおかつよく聞こえないか全く聞くことができない利用者が、視聴覚のプレゼンテーションの情報を利用することができるようになる。
事例 1. ある研修ビデオでの、時間の経過に伴って変化するメディアの代替
あるコミュニティ・センターは、その会員向けに研修ビデオを購入し、それをセンターのイントラネットに置いている。そのビデオでは、新しい技術の使い方を説明していて、同時にそれを説明しながら実演する人物が登場している。そのコミュニティ・センターでは、同期したメディアにあるプレゼンテーションを見ることも、説明を聞くこともできない利用者を含めて、すべての会員が提供されている内容をよりよく理解できるように、時間の経過に伴って変化するメディアに代替を提供している。
リソースは、情報提供のみを目的としており、推奨を意味するものではない。
(まだ文書化されていない)
この節にある番号付の項目は、WCAG ワーキンググループがこの達成基準を満たすのに十分であると判断する実装方法、又は複数の実装方法の組合せを表している。WCAG 2.0 適合要件のすべてが満たされている場合にのみ、次に挙げる実装方法により、この達成基準を満たすことができる。
使用法: そのコンテンツに合致する状況を以下から選択すること。それぞれの状況には、WCAG ワーキンググループがその状況において十分であると判断する、番号付の実装方法(又は、実装方法の組合せ)がある。
次の実装方法のどれか一つを用いて、G69: 時間の経過の伴い変化するメディアに対して代替コンテンツを提供する
次の実装方法のどれか一つを用いて、時間の経過に伴って変化するメディアの代替へリンクする
適合するためには必須ではないが、コンテンツをよりアクセシブルにするためには、次の付加的な実装方法もあわせて検討するとよい。ただし、すべての状況において、すべての実装方法が使用可能、または効果的であるとは限らない。
訂正済みのスクリプトを使う(リンク追加予定)
音声ガイドの詳細を追加する(リンク追加予定)
以下に挙げるものは、WCAG ワーキンググループが達成基準 1.2.8 に適合していないとみなした、よくある不適合事例である。
ライブではない情報。
情報を提示するために、他のフォーマットと同期した音声もしくは映像、又は時間の経過に伴って変化するインタラクティブな構成要素と同期した音声又は映像。ただし、そのメディアが テキストの代替メディアであって、代替メディアであることが明確にラベル付けされているものは除く。
正しい順序で提供されている、時間の経過に伴って変化する視覚的及び聴覚的情報のテキストによる説明(トランスクリプト)を含み、時間の経過に伴って変化する情報のやりとりの結果を得る手段を提供する文書。
注記: 同期したメディアのコンテンツを作るために用いられる脚本は、編集が終了した最終版の同期したメディアを正確に描写した脚本に修正されている場合だけ、この定義を満たす。
1.2.9 ライブの音声しか含まないコンテンツの代替コンテンツ: ライブの音声しか含まないコンテンツに対して、それと等価な情報を提示する、時間の経過に伴って変化するメディアの代替コンテンツを提供する。 (レベルAAA)
この達成基準の意図は、例えばテレビ会議のような、ライブの音声、ライブの発話、及びラジオのウェブキャストが伝えている情報を、代替テキストを用いることによってアクセシブルにすることである。ライブのキャプション付加サービスは、デフ又は音声の聞こえづらい利用者、あるいは他のやり方で音声を聞くことのできない利用者に対してライブの音声をアクセシブルにすることが可能であろう。そういったサービスでは、訓練された人間のオペレーターが、話の内容を聞きながら、特殊なキーボードを用いてほんの少しの遅延だけでテキストを入力している。オペレーターは、かなり忠実にライブの出来事をテキストで記録することができる。また、内容を理解する上で不可欠な発話以外の音声に関する注記も挿入することができる。ライブの音声が予め用意された現行通りのものであれば、書き起こしテキストを事前に準備しておけることもある。しかし、ライブのキャプション付加サービスのほうが好まれる。なぜなら、キャプションが音声自体と同じペースで表示され、台本にはないことが起こったとしてもそれに対処できるからである。
訓練されていないオペレーターを使用したり、実際に起こっていることとは明らかに違う書き起こしテキストを提供したりしている場合は、この達成基準を満たしているとはいえない。
ある広告会社が、ウェブベースのキャプションサービスを利用して、ライブのイベントのキャプションを提供している。そのサービスによるキャプションは、ストリーミングの音声制御コントロールのあるウェブページのサブフレームに表示されている。
フリンジ劇場のライブのラジオ劇が、ウェブで放送されている。俳優たちが大部分は用意された台本通りに演じていて、番組の予算が限られているため、(脚本家の許諾を得た上で)プロデューサーは劇の台本へのリンクを提供している。
ストリーミングの音声サーバーは、例えば Flash や Silverlight のように、テキスト及びグラフィックも使用可能なメディア形式を利用している。速記者が、あるイベントでライブのキャプションを書き起こしていて、それがその場で組み込まれて、メディアプレーヤーで閲覧可能なメディア配信のライブのキャプションとして使われている。
ある CEO が、ニュース速報の報道に反応して、報道メディア向けに電話による記者発表を行っている。その音声を録音して、インターネット上でも配信したが、時間の制約があって、ウェブ・キャプション付加サービスを間に合わせることができなかった。CEO がそこで読み上げる記者発表の内容は予め準備されていたので、その会社は発表内容の書き起こしテキストを同時に提供することにした。
リソースは、情報提供のみを目的としており、推奨を意味するものではない。
この節にある番号付の項目は、WCAG ワーキンググループがこの達成基準を満たすのに十分であると判断する実装方法、又は複数の実装方法の組合せを表している。WCAG 2.0 適合要件のすべてが満たされている場合にのみ、次に挙げる実装方法により、この達成基準を満たすことができる。
適合するためには必須ではないが、コンテンツをよりアクセシブルにするためには、次の付加的な実装方法もあわせて検討するとよい。ただし、すべての状況において、すべての実装方法が使用可能、または効果的であるとは限らない。
テキストトランスクリプションと音声しか含まないコンテンツを関連付けるためにメタデータを使う(リンク追加予定)
事例 : 音声ファイルの様々な書き起こしテキスト(英語、フランス語、ドイツ語)を指し示すURIを、メタデータの中で、提供する。
以下に挙げるものは、WCAG ワーキンググループが達成基準 1.2.9 に適合していないとみなした、よくある不適合事例である。
(今のところ、文書化されている不適合事例がない)
実世界のイベントから取り込まれ、放送による遅延以上の遅延なく受け手に送信される情報。
注記 1: 放送の遅延は、短時間の(通常は自動的に挿入される)遅れで、例えば放送局に放送のタイミングを調整したり、音声(又は映像)を検閲するための時間を与えるものだが、意味のある編集ができるほどの長さではない。
注記 2: もし情報が完全にコンピュータで生成されたものならば、それはライブではない。
正しい順序で提供されている、時間の経過に伴って変化する視覚的及び聴覚的情報のテキストによる説明(トランスクリプト)を含み、時間の経過に伴って変化する情報のやりとりの結果を得る手段を提供する文書。
注記: 同期したメディアのコンテンツを作るために用いられる脚本は、編集が終了した最終版の同期したメディアを正確に描写した脚本に修正されている場合だけ、この定義を満たす。
ガイドライン 1.3: 情報又は構造を損なうことなく、様々な方法(例えば、よりシンプルなレイアウト)で提供できるようにコンテンツを制作する
このガイドラインの目的は、例えば、音声で読み上げたり、あるいはより単純なレイアウトで提示したりというように、すべての情報をすべての利用者が知覚できるように提供することである。すべての情報が、ソフトウェアによって解釈できるように提供されていれば、情報を様々な方法で(視覚的、聴覚的、触覚的、又はその他の方法で)提示することが可能である。もし、支援技術によって構造及び情報をプログラムが解釈できないような方法で、情報がある特定の表現形態で提供されていたとしたら、その情報は利用者が必要とするその他の形式では描画できない。
このガイドラインにある達成基準はすべて、ある表現形態で提供されている様々な種類の情報を、その他の感覚モダリティでも提示可能であるように提供するためのものである。
この達成基準の意図は、視覚的又は聴覚的な体裁によって暗に伝えられている情報及び関係性を、その表現形式が変わったときにも保つようにすることである。例えば、コンテンツがスクリーンリーダーによって読み上げられたり、コンテンツ制作者が提供するスタイルシートがユーザー・スタイルシートに置き換えられたりしたときには、表現形式が変わる。
画面を見ている利用者は、様々な視覚的な手がかりによって構造を知覚する。例えば、見出しは大きめで太字のフォントで、次の段落とはスペースを空けて表示されていることがほとんどである。リスト項目は、その先頭に中黒等があって、字下げされていることが多い。段落と段落の間にはスペースがある。共通の特徴を有する条項は、表の行と列で整理されている。フォームの複数のテキストフィールドは、テキストのラベルを共有するグループとして配置されていることがある。異なる背景色を用いて、いくつかのアイテムが互いに関係のあることを示していることもある。特別な意味を持つ語句は、フォントの種類を変えたり、イタリック、下線付きにすることによって示されているなどである。
同様に、聴覚的な手がかりを用いることもある。例えば、チャイム音が新しい節の開始位置を示している。声のピッチや発話のスピードを変えて、重要な情報を強調したり、引用されたテキストを示したりしている、など。
そういった関係性が、ある利用者にとって知覚可能であれば、その関係性をすべての利用者が知覚できるようにすることが可能である。情報をすべての利用者にきちんと提供できたかどうかを判断する一つの方法は、その情報に様々な感覚モダリティで連続してアクセスしてみることである。
用語集にある用語へのリンクを a 要素(又は、使用している技術特有のリンク要素)を用いて実装して、異なるフォントで示していれば、スクリーンリーダーの利用者は、用語集にある用語のところで、たとえフォントの違いに関する情報は受け取れなかったとしても、それがリンクであることが音声読み上げを聞けば分かるだろう。あるオンラインカタログの価格表示では赤い大きなフォントを使用している。スクリーンリーダーの利用者は赤色の情報は得られないが、価格の前に通貨表示を記載することで情報を得ることができる。
ウェブコンテンツ技術の中には、ある種の情報及び関係性をプログラムで解釈する手段を提供していないものがある。そういった場合には、その情報及び関係性を説明するテキストを提供すべきである。例えば、「アスタリスク (*) のある項目はすべて必須項目です。」のように説明テキストを提供する。テキストによる説明は、例えば、その親要素又は隣接する要素内などのように、(そのページをリニアライズした際に)テキストが説明している情報の近くに置くべきである。
また、場合によっては、どんな情報をテキストで示すべきで、何を直接関連付ける必要があるのかは各自の判断に委ねるしかないこともあれば、ある情報を繰り返して提供することが最も適切なこともありえる(例えば、HTML のテーブルでは、そのテーブルの要約を、そのテーブルの前にある段落とそのテーブル自体の summary属性の両方で提供する)。しかし、できる限り、テキストによる説明を提供するのではなく、その情報をプログラムが解釈できるようにしなければならない。
注記: 色の値がプログラムが解釈可能であることは要求していない。色によって伝えられる情報は、その値を明らかにするだけでは、十分に提示することができないからである。そのため、色に特有の問題については、達成基準 1.3.1 ではなく、達成基準 1.4.1 で対処している。
この達成基準は、ユーザーエージェントが個々の利用者のニーズに応じてコンテンツに適応できるようにすることによって、様々な障害のある利用者の役に立つ。
全盲の(スクリーンリーダーを使用している)利用者が、色を用いて伝えられている情報をテキストでも得られるようになる(色を用いて情報を伝えている画像の代替テキストを含む)。
点字ピンディスプレイを使用している盲ろうの利用者は、色に依存した情報を利用できないことがある。
必須項目のある入力フォーム
入力フォームに、いくつかの必須項目がある。必須項目のラベルを、赤で表示している。さらに、各ラベルの最後には、アスタリスクの記号文字 (*) が付いている。フォームへの入力に関する説明文には、「すべての必須項目は赤字で示してあり、アスタリスク (*) が付いています。」と書かれていて、例が後に続いている。
必須項目を示すために色とテキストを用いている入力フォーム
入力フォームに、必須項目と任意項目の両方がある。入力フォームの先頭にある説明文には、必須項目のラベルが赤字になっていて、「必須」という代替テキストのあるアイコンも付いている。赤字とアイコンの両方が、フォームのテキストフィールドとプログラムで関連付けられているので、支援技術の利用者はどれが必須項目なのかが判断できる。
各セルの見出しをプログラムが解釈可能なバスの時刻表テーブル
バスの運行スケジュールが、1列目には縦にバス停の名前が並び、1行目には横に異なるバスが並んでいる表で示されている。各セルには、バスがそのバス停に到着する時刻が書かれている。支援技術が、各セルにある時刻がどのバスとどのバス停とに関連付けられているのかを解釈することができるように、各バス停と各バスのセルは、それぞれの対応する行又は列の見出しとして示されている。
チェックボックスのラベルをプログラムが解釈可能な入力フォーム
あるフォームでは、各チェックボックスに対するラベルが、支援技術によってプログラムが解釈可能になっている。
テキスト文書
構造をプログラムが解釈できるように、シンプルなテキスト文書は、タイトルの前に2行の空行があり、アスタリスクを使ってリスト項目を示し、その他の標準的な書式の決まりに従ってフォーマットされている。
この節にある番号付の項目は、WCAG ワーキンググループがこの達成基準を満たすのに十分であると判断する実装方法、又は複数の実装方法の組合せを表している。WCAG 2.0 適合要件のすべてが満たされている場合にのみ、次に挙げる実装方法により、この達成基準を満たすことができる。
使用法: そのコンテンツに合致する状況を以下から選択すること。それぞれの状況には、WCAG ワーキンググループがその状況において十分であると判断する、番号付の実装方法(又は、実装方法の組合せ)がある。
G115: セマンティックな要素を用いて、構造をマークアップする 、かつ、 H49: セマンティックなマークアップを用いて、強調又は特別なテキストをマークアップする (HTML)
次の実装方法を用いて、表現によって伝えられている情報及び関係性をプログラムが解釈できるようにする
適合するためには必須ではないが、コンテンツをよりアクセシブルにするためには、次の付加的な実装方法もあわせて検討するとよい。ただし、すべての状況において、すべての実装方法が使用可能、または効果的であるとは限らない。
ページレイアウトにはテーブルよりもCSSを用いる(リンク追加予定)
ARIA1: Accessible Rich Internet Applicationを用いたプロパティによって、ラベルを説明し、プログラムが解釈可能にする (ARIA)
ARIA4: Accessible Rich Internet Applicationsを用いてフォーム中の入力が必須のフィールドを明示する (ARIA)
絶対的なラベルを持たないすべてのフォームコントロールにラベルを提供する(リンク追加予定)
以下に挙げるものは、WCAG ワーキンググループが達成基準 1.3.1 に適合していないとみなした、よくある不適合事例である。
F2: 達成基準 1.3.1 の不適合事例 - 適切なマークアップ又はテキストを用いずに、テキストの見た目の表現の変化を用いて情報を伝えている
F17: 達成基準 1.3.1 及び 達成基準 4.1.1 の不適合事例 - HTMLで1対1の関係性を示すためのDOMにおける情報が不十分である(例:同じIDを持つラベル間の関係性)
F33: 達成基準 1.3.1 及び 達成基準 1.3.2 の不適合事例 - プレーン・テキストのコンテンツで、スペースを用いて複数の段組みをしている
F34: 達成基準 1.3.1 及び 達成基準 1.3.2 の不適合事例 - プレーン・テキストのコンテンツで、スペースを用いてテーブルをフォーマットしている
F42: 達成基準 1.3.1 及び 達成基準 2.1.1 の不適合事例 - スクリプトのイベントを用いて、プログラムで解釈できない方法で、リンクをエミュレートしている
F43: 達成基準 1.3.1 の不適合事例 - コンテンツにおける関係を表さない方法で、構造を示すマークアップを用いている
F46: 達成基準 1.3.1 の不適合事例 - レイアウトテーブルで、th要素、caption要素、又は空ではないsummary属性を用いている
F62: 達成基準 1.3.1 及び 達成基準 4.1.1 の不適合事例 - XMLで特定の関係性を示すためのDOMにおける情報が不十分である
F2: 達成基準 1.3.1 の不適合事例 - 適切なマークアップ又はテキストを用いずに、テキストの見た目の表現の変化を用いて情報を伝えている
F68: 達成基準 1.3.1 及び 達成基準 4.1.2 の不適合事例 - ラベルとユーザーインタフェース・コントロールとの関連付けがプログラムで解釈可能ではない
F87: 達成基準 1.3.1 の不適合事例 - CSSの :before や :after 疑似要素及び 'content' プロパティを用いて、装飾目的ではないコンテンツを挿入している
コンテンツ制作者が提供したデータからソフトウェアが解釈できること。またそのときに、 支援技術を含む様々なユーザエージェントが、この情報を抽出して利用者に様々な感覚モダリティで提示できること。
事例 1: マークアップ言語では、一般に入手可能な支援技術が、要素および属性に直接アクセスすることにより解釈できる。
事例 2: 非マークアップ言語では、ウェブコンテンツ技術特有のデータ構造から、一般に入手可能な支援技術がサポートするアクセシビリティ API を通じて支援技術に提供される。
利用者が知覚できる形式でコンテンツをレンダリングすること。
コンテンツの異なる部分間における意味のある関係。
この達成基準の意図は、コンテンツの意味を理解するのに必要な音声読み上げの順序を保ちながら、ユーザーエージェントがコンテンツの代替表現を提供できるようにすることである。重要なのは、意味が通じるコンテンツの順序を、少なくとも一つのプログラムが解釈できることである。この達成基準を満たしていないコンテンツは、支援技術がそのコンテンツを正しくない順序で読み上げたり、代替スタイルシート又はその他の書式変更が適用されたりしたときに、利用者を困惑あるいは混乱させてしまう恐れがある。
コンテンツの並び順を変更すると、コンテンツの意味に影響を及ぼす場合、その順序には意味がある。例えば、あるページに2つの独立した記事がある場合、それらの記事の相対的な順序がそれぞれの意味に影響を及ぼす可能性はない。そのような状況においては、それらの記事自体には意味のある順序があるかもしれないが、それらの記事が入っているテキスト・コンテナには意味のある順序はないかもしれない。
ある要素のプログラムが持つ意味が、そのコンテンツに意味のある順序があるかどうかを定義している。例えば、HTMLでは、テキストには常に意味のある順序がある。テーブル及び順序付きリストには意味のある順序があるが、順序なしリストには意味のある順序がない。
コンテンツの並び順には、常に意味があるとは限らない。例えば、あるウェブページのメイン部分とナビゲーション部分の相対的な順序は、それぞれの意味には影響を及ぼさない。それらは、プログラムで解釈される音声読み上げ順序で、どちらが先にもなりえる。もう一つの例としては、雑誌の記事にはいくつかの補足記事がいくつか含まれている。記事と補足記事の順序は、それぞれの意味に影響を及ぼすことはない。このような場合においては、この達成基準を満たすことのできるウェブページには、異なる音声読み上げ順序が複数あることになる。
この達成基準は、コンテンツを読み上げる支援技術に依存している利用者の役に立つ。デフォルトの表現における情報の並び順で明らかになる意味は、コンテンツを読み上げで提示したときも同じになるはずである。
事例 1:段組をしている文書において、コンテンツをリニアライズした表現は、ある段の先頭から最後へと流れていき、その後次の段の先頭へと流れていく。
事例 2: CSS を用いて、ナビゲーションバー、ページの本文、及び関連記事を配置している。それらの視覚的な表現は、プログラムが解釈できる順序とは合致していないが、そのページの意味はその見た目の順序には依存していない。
この節にある番号付の項目は、WCAG ワーキンググループがこの達成基準を満たすのに十分であると判断する実装方法、又は複数の実装方法の組合せを表している。WCAG 2.0 適合要件のすべてが満たされている場合にのみ、次に挙げる実装方法により、この達成基準を満たすことができる。
ウェブページにあるすべてのコンテンツについては、G57: コンテンツを意味のある順序で並べる
次の実装方法のどれか一つを用いて、コンテンツの並び順を意味のあるものにする、かつ、その並び順については、 G57: コンテンツを意味のある順序で並べる
C27: DOMの順序を表示順序と一致させる (CSS)
適合するためには必須ではないが、コンテンツをよりアクセシブルにするためには、次の付加的な実装方法もあわせて検討するとよい。ただし、すべての状況において、すべての実装方法が使用可能、または効果的であるとは限らない。
左から右へ書き綴る言語は左寄せを使い、右から左へ書き綴る言語は右寄せを用いる(リンク追加予定)
線形化された描画のリンクを提供する(リンク追加予定)
表現順序に影響するスタイルシートの切替を提供する(リンク追加予定)
以下に挙げるものは、WCAG ワーキンググループが達成基準 1.3.2 に適合していないとみなした、よくある不適合事例である。
コンテンツ制作者が提供したデータからソフトウェアが解釈できること。またそのときに、 支援技術を含む様々なユーザエージェントが、この情報を抽出して利用者に様々な感覚モダリティで提示できること。
事例 1: マークアップ言語では、一般に入手可能な支援技術が、要素および属性に直接アクセスすることにより解釈できる。
事例 2: 非マークアップ言語では、ウェブコンテンツ技術特有のデータ構造から、一般に入手可能な支援技術がサポートするアクセシビリティ API を通じて支援技術に提供される。
コンテンツの意味を変更せずに、単語や段落が提示される順序。
1.3.3 感覚的な特徴: コンテンツを理解し操作するための説明を、形、大きさ、視覚的な位置、方向、又は音のような、構成要素が持つ感覚的な特徴だけで提供しない。 (レベルA)
注記: 色に関する要件は、ガイドライン 1.4を参照のこと。
この達成基準の意図は、形又は大きさを知覚できない、あるいは空間的な位置又は方向に関する情報を利用できない場合でも、すべての利用者がコンテンツを利用するための指示にアクセスできるようにすることである。コンテンツによっては、コンテンツの構造からは入手できない対象の形又は位置の知識(例えば、「円いボタン」又は「右のボタン」)に依存していることがある。障害のある利用者は、使用している支援技術の性質のために、形又は配置を知覚できないことがある。この達成基準は、このような情報に依存しているあらゆるものを明確にするために、補足の情報を提供することを要求している。
しかし、形及び/又は位置を用いて情報を提供することは、認知能力の低下している利用者を含む多くの利用者に対しては効果的な手法である。この達成基準は、その情報が他の形でも提供されている限り、形や位置の手がかりを使わないようにするものではない。
ある言語においては、「上記」はコンテンツのその地点よりも前にあるコンテンツを指し、「下記」はその地点よりも後にあるコンテンツを指すことが共通理解となっている。そういった言語では、そのように示されたコンテンツが、読み上げ順序の中で適切な位置にあり、その示し方が曖昧でなければ、「下記のリンクの中から一つ選んでください」あるいは「上記のすべて」といった記述は、この達成基準に適合していることになるだろう。
全盲の利用者及びロービジョンの利用者は、情報が形及び/又は位置によって伝えられている場合、その情報を理解できないことがある。形及び/又は位置以外の情報を補足することで、形及び/又は位置だけで伝えられている情報を理解できるようになる。
事例 1: 重複したイベントのスケジュールに、それぞれのイベント時間を区別するために色と形を使う
テーブルの1行目に時間のリストが表示され、1列目にイベントリストが表示されている表がある。セルは、色と形で定義づけできるため、特定のイベントの時間を背景色とダイヤモンドの形をした記号で表示する。
事例 2: 複数のページによるオンライン調査
複数のページによるオンライン調査では、あるページから次のページへ遷移するためのリンクに緑色の矢印のアイコンを使っていて、それをコンテンツの右下に置いている。矢印には「次へ」というラベルがはっきりと記述されていて、「次の調査へ進むには、最後の質問の右下にある『次へ』というラベルの付いた緑色の矢印のアイコンを選択してください。」という説明文が書かれている。この例では、アイコンを特定できるように、配置、色及びラベルを用いている。
この節にある番号付の項目は、WCAG ワーキンググループがこの達成基準を満たすのに十分であると判断する実装方法、又は複数の実装方法の組合せを表している。WCAG 2.0 適合要件のすべてが満たされている場合にのみ、次に挙げる実装方法により、この達成基準を満たすことができる。
適合するためには必須ではないが、コンテンツをよりアクセシブルにするためには、次の付加的な実装方法もあわせて検討するとよい。ただし、すべての状況において、すべての実装方法が使用可能、または効果的であるとは限らない。
デザイン的にグラフィカルな表現だが異なる意味を持つUnicodeフォントの代わりにグラフィカルなシンボルとして代替えテキストのある画像を用いる(リンク追加予定)
以下に挙げるものは、WCAG ワーキンググループが達成基準 1.3.3 に適合していないとみなした、よくある不適合事例である。
ガイドライン 1.4: コンテンツを、利用者にとって見やすくしたり聞きやすくしたりする。これには、前景と背景を区別することも含む。
代替手法を用いて情報を提示できることに焦点をあてたガイドラインがいくつかあるが、このガイドラインは、デフォルトの表現を障害のある利用者にとってできる限り知覚しやすくすることに関係している。利用者が前景の情報と背景とを区別しやすくすることに主に重点を置いている。視覚的な表現の場合は、背景の上に提示されている情報とその背景とのコントラストを十分に確保しているかどうかを確認する。そして、音声による表現の場合は、前景音が背景音よりも十分に大きいかどうかを確認する。視覚及び聴覚に障害のある利用者は、前景と背景の情報を区別することがかなり困難である。
このガイドラインにある各達成基準を満たすための実装方法は、この後に達成基準ごとに挙げられている。しかし、このガイドラインに対処するための実装方法がどの達成基準にも該当しない場合は、ここで挙げている。そういった実装方法は、どの達成基準を満たす上でも必須ではないし、十分でもないが、ウェブコンテンツの種類によってはより多くの利用者にとってよりアクセシブルにすることができるものである。
読みやすいフォントを用いる(リンク追加予定)
画像化されたテキストが、少なくとも14ポイント以上で、十分なコントラストを持つか確認する(リンク追加予定)
リンク又はコントロールがキーボードのフォーカスを受けるとき、可視的なメカニズムを提供する(リンク追加予定)
1.4.1 色の使用: 情報を伝える、何が起こるか又は何が起きたかを示す、ユーザの反応を促す、もしくは視覚的な要素を区別する唯一の視覚的な手段として、色だけを使用しない。 (レベルA)
注記: この達成基準は、特に色の知覚に関するものである。その他の知覚形態については、色やその他の視覚的な表現のコーディングへのプログラムによるアクセスも含めて、ガイドライン 1.3で網羅されている。
この達成基準の意図は、色の違いによって伝えられている情報、言い換えれば、それぞれの色には割り当てられた意味があり、その色を使うことによって伝えている情報に、すべての利用者がアクセスできるようにすることである。画像(又は、その他の非テキスト形式)で色の違いによって情報を伝えている場合、色弱の利用者はその色が分からないかもしれない。この場合、色で伝えている情報を他の視覚的な手段で提供することで、色の分からない利用者もその情報を知覚することができるようになる。
色は、感覚的な訴求力、ユーザビリティ、そしてアクセシビリティを高めるため、ウェブコンテンツのデザインにおいて重要なものである。しかし、色を知覚しづらい利用者もいる。ロービジョンの利用者は、色覚に限界を感じることがよくあり、年配の利用者の多くも色がよく見えない。さらに、テキストしか表示しない、色数が制限されている、又はモノクロのディスプレイ及びブラウザを使用している利用者は、色だけで提示されている情報を知覚することができないであろう。
色の違いで伝えられている情報の例としては、「必須項目は赤字」、「赤字はエラー」、そして「赤がメアリーの売上、青がトムの売上」などが挙げられる。何が起こるかを示している例では、リンクが新しいウィンドウで開くことやデータベースの入力内容の更新が成功したことを示すのに色を使っていることがある。また、利用者の反応を促している例には、必須項目が未入力であることを示すためにフォームの入力フィールドを反転表示していることが挙げられる。
注記: この達成基準は、ページ上での色の使用、あるいは他の視覚的な表示と重複していても色分けすることを阻むものではない。
ロービジョンの利用者が、色覚の限界を感じることがよくある。
年配の利用者は、色がよく見えないかもしれない。
色弱の利用者が、色で伝えられている情報をその他の視覚的な手段で知覚できるようになる。
テキストしか表示しない、色数の制限された、又はモノクロのディスプレイを使用している利用者は、色に依存している情報を知覚することができないことがある。
必須項目を示すために色とテキストを用いている入力フォーム
ある入力フォームには、必須項目と任意項目の両方がある。 入力フォームの先頭にある説明文には、必須項目のラベルが赤字になっていて、「必須」という代替テキストのあるアイコンも付いている。 赤字とアイコンの両方が、フォームのテキストフィールドとプログラムで関連付けられているので、支援技術の利用者はどれが必須項目なのかが判断できる。
試験
学生が、化合物の SVG イメージを見て、図表に用いられている色に基づいてそこにある化学元素を確認している。代替テキストが、各元素の名前と元素の色を関連付けていて、図表内での元素の配置を示している。色を知覚できない学生は、その化合物について同じ情報を得ている。(この実装方法は、ガイドライン 1.1 のレベル A も満たしている。)
使用不可になっているフォーム要素
マークアップ又はスクリプトによって使用不可になっているフォーム要素は、ユーザーエージェントによってグレー表示され、使用できない。使用不可の状態では、これらの要素はフォーカスを受け取らない。支援技術は、使用不可の状態になっている要素をプログラムが解釈することが可能であろう。色の変化及びフォーカスがあたらないことによって、コントロールの状態に関する情報を視覚的に提供している。
リソースは、情報提供のみを目的としており、推奨を意味するものではない。
この節にある番号付の項目は、WCAG ワーキンググループがこの達成基準を満たすのに十分であると判断する実装方法、又は複数の実装方法の組合せを表している。WCAG 2.0 適合要件のすべてが満たされている場合にのみ、次に挙げる実装方法により、この達成基準を満たすことができる。
使用法: そのコンテンツに合致する状況を以下から選択すること。それぞれの状況には、WCAG ワーキンググループがその状況において十分であると判断する、番号付の実装方法(又は、実装方法の組合せ)がある。
適合するためには必須ではないが、コンテンツをよりアクセシブルにするためには、次の付加的な実装方法もあわせて検討するとよい。ただし、すべての状況において、すべての実装方法が使用可能、または効果的であるとは限らない。
色を冗長的に使って情報を伝える(リンク追加予定)
以下に挙げるものは、WCAG ワーキンググループが達成基準 1.4.1 に適合していないとみなした、よくある不適合事例である。
1.4.2 音声制御: ウェブページ上にある音声が自動的に再生され、その音声が3秒より長く続く場合、その音声を一時停止又は停止するメカニズム、もしくはシステム全体の音量レベルに影響を与えずに音量レベルを調整できるメカニズムを提供する。 (レベルA)
注記: この達成基準を満たさないコンテンツでは、利用者がそのウェブページ全体を使用できない恐れがあるため、ウェブページ上のすべてのコンテンツは他の達成基準を満たすために用いられているか否かにかかわらず、この達成基準を満たさなければならない。適合要件 5: 非干渉を参照のこと。
スクリーンリーダーを使用している利用者は、同時に他の音声が再生されていると、スクリーンリーダーによる読み上げ音声が聞き取りづらくなる。スクリーンリーダーの読み上げ音声が、(今日ではほとんどがそうであるように)ソフトウェアをベースにしたもので、システム全体と同じ音量コントロールによって制御されていると、この状況はさらに悪化する。そのため、重要なのは、利用者が背景音の再生をオフにできることである。注記: 音量コントロールには、その音量をゼロまで下げられることを含む。
注記: 利用者があるページを閲覧し始めた時に音声が自動再生されると、スクリーンリーダーの利用者はその音声を停止させるメカニズムを探しづらくなることがある。なぜなら、スクリーンリーダーの利用者は、読み上げ音声を聞きながらナビゲートしており、自動的に開始した音声がそのナビゲーションを邪魔してしまうかもしれないからである。そのため、WCAG ワーキンググループでは、音声を自動的に再生しないことを推奨し(特に、3秒よりも長く続く場合)、利用者がそのページを閲覧し始めた後、利用者によって音声の再生を停止させるのではなく、利用者の起こしたアクションによって音声が再生されることを勧める。
達成基準 1.4.7 小さい背景音又は背景音なしを理解するも参照のこと。
スクリーンリーダーを使用している利用者が、他に再生されている音声に邪魔されることなく、スクリーンリーダーの音声を聞くことができるようになる。難聴の利用者及びシステム全体の音量制御を用いているスクリーンリーダーの利用者にとっては(システム全体の音量を下げて、スクリーンリーダーの音量を上げるということができないため)特に重要である。
また、この達成基準は、音声が再生されていると、視覚的なコンテンツ(テキストを含む)に集中するのが困難な利用者に対しても役に立つ。
ページを開いたときに、音声ファイルの再生が自動的に開始される。しかし、利用者が、そのページの先頭にある「音を消す」というリンクを選択することで、その音声を停止させることができる。
音声が再生されるFlashのスプラッシュページがあり、3秒以内にその音声が停止する。
音声が自動的に再生されるFlashのスプラッシュページの先頭に、利用者が音声を停止できるコントロールがある。
この節にある番号付の項目は、WCAG ワーキンググループがこの達成基準を満たすのに十分であると判断する実装方法、又は複数の実装方法の組合せを表している。WCAG 2.0 適合要件のすべてが満たされている場合にのみ、次に挙げる実装方法により、この達成基準を満たすことができる。
適合するためには必須ではないが、コンテンツをよりアクセシブルにするためには、次の付加的な実装方法もあわせて検討するとよい。ただし、すべての状況において、すべての実装方法が使用可能、または効果的であるとは限らない。
自動的に再生される音を停止できる、ウェブページの先頭付近に提供されるコントロールに加えて、音声を停止できる広域サイト設定を提供する(リンク追加予定)
以下に挙げるものは、WCAG ワーキンググループが達成基準 1.4.2 に適合していないとみなした、よくある不適合事例である。
結果を得るためのプロセス又は手法。
1.4.3 最低限のコントラスト: テキスト及び画像化された文字の視覚的な表現には、少なくとも 4.5:1 のコントラスト比をもたせる。ただし、次の場合は除く: (レベルAA)
大きな文字: サイズの大きなテキスト及びサイズの大きな画像化された文字には、少なくとも 3:1 のコントラスト比がある。
付随的: テキスト又は画像化された文字において、次の場合はコントラストの要件は該当しない。アクティブではないユーザインタフェース・コンポーネントの一部である、装飾だけを目的にしている、誰も視覚的に確認できない、又は重要な他の視覚的なコンテンツを含む写真の一部分である。
ロゴタイプ: ロゴ又はブランド名の一部である文字には、コントラストの要件はない。
この達成基準の意図は、中度のロービジョンの利用者(コントラストを強化する支援技術を使用していない利用者)がテキストを読めるように、テキストとその背景とのコントラストを十分に確保することである。色弱ではない利用者にとっては、色相及び彩度が文字の読みやすさに影響を与えることはほとんど又は全くないことが読解力による評価の結果からわかっている (Knoblauch et al., 1991)。色弱は、輝度コントラストに多少の影響を及ぼす可能性がある。そのため、この勧告では、色弱の利用者にとってもテキストと背景のコントラストが十分になるように、色が主要因とならないような方法でコントラストを算出している。
装飾を目的にしていて、情報を何も伝えていないテキストは対象外である。例えば、背景でランダムに使われている語句があり、その語句を並び替えたり置き換えたりしても意味が変わらないのであれば、それは装飾を目的にしたものであり、この達成基準を満たす必要はない。
サイズの大きいテキスト及び文字の線幅が広めのテキストは、低めのコントラストでも読みやすい。そのため、サイズの大きいテキストに対するコントラスト要件は、低めになっている。そのため、コンテンツ制作者は、特にタイトルなど、ページのデザインにサイズの大きいテキストを用いる際は、より多くの色の中から選ぶことができる。18 ポイントのテキスト又は太字で 14 ポイントのテキストが、低めのコントラストで十分なサイズの大きさとしている(「関連リソース」にある "The American Printing House for the Blind Guidelines for Large Printing and The Library of Congress Guidelines for Large Print"を参照のこと)。「18 ポイント」及び「太字」は、異なるフォントでは異なる意味合いを持つこともあるが、特別に細い線のフォント又は一般的ではないフォントを除き、十分である。とても多くの様々なフォントがあるため、ここでは一般的な基準を用いることとして、用語集にて装飾的なフォント又は細い線のフォントに関する注記を付けている。
また、前述のテキストに対するコントラストの要件は、達成基準 1.4.3 で述べられているように、画像化された文字(ピクセルで描画され、画像フォーマットで保存された文字)にも適用される。
この要件は、画像化された文字が情報を伝えることを目的としている状況に対して適用される。例えば、写真の中にたまたま入っていた街頭の標識にあるような付随的なテキストは、対象外である。また、何らかの理由で、すべての利用者が視覚的に確認できないことを意図しているテキストも対象外である。企業のロゴなどの定型化されたテキストは、代替テキストの内容を含むことを、それが保証する、あるいは保証しないかもしれないが、そのページでの機能の観点から取り扱われるべきである。ロゴとロゴタイプを超えた企業の視覚的なガイドラインは例外に含まれない。
この達成基準には、「意味のあるその他の視覚的なコンテンツを含む写真の一部分である」という例外がある。この例外は、文字の写っている写真と、特定の見た目にするためにテキストと置き換えられた画像化された文字とを区別することを意図している。
注記 1: 認知の障害のある利用者は、低いコントラストの色の組合せ又は色相を必要とすることがある。そのため、コンテンツ制作者にコンテンツの前景色と背景色を調節するメカニズムを提供することを認め、それを推奨する。選択可能な組合せの中には、この達成基準にあるコントラストよりも低いレベルのコントラストがあってもよい。もし、この達成基準に合わせて設定したデフォルトの値に戻すことのできるメカニズムが提供されていれば、その場合はこの達成基準に反していることにはならない。
注記 2: 画像化された文字は、画素に分解されてしまうので、テキストと同じようにきれいに拡大することができない。また、画像化された文字の前景と背景のコントラスト及び色の組合せを変更できることを必要とする利用者もいるが、テキストよりも困難である。そのため、可能な限り、テキストを用いることを勧めるが、それができない場合には、さらに高い解像度の画像を提供することを考慮すること。
この達成基準は、文字だけに適用されるが、図表やグラフで提示されるデータにも似たような問題が起こる。そのようなデータでも、色のコントラストを十分に確保すべきである。
達成基準 1.4.6 より十分なコントラストを理解するも参照のこと。
3:1 のコントラスト比は、[ISO-9241-3]及び [ANSI-HFES-100-1988]によって推奨されている、標準的なテキスト及び視力における最低限のレベルである。4.5:1 のコントラスト比は、この達成基準では、中度の弱い視力、先天的又は後天的な色弱、あるいは通常、加齢に伴うコントラスト感度の衰えに起因する、コントラスト感度の低下を考慮している。
論理的根拠は、次のことに基づいている。a) ANSI標準規格(American National Standards Institute:米国の国家規格)では、最低限の許容可能なコントラストとして、コントラスト比 3:1 を採用しており、b)集団内では、20/40 の視力は、おおよそ 1.5 のコントラスト感度低下と関連付けられているという経験的事実がある[ARDITI-FAYE]。したがって、視力が 20/40 の利用者は、「3 * 1.5 = 4.5:1」のコントラスト比を必要とするであろう。類似した経験的事実及び同じ論理に沿うと、視力が 20/80 の利用者は、約 7:1 のコントラスト比を必要とすることになる。
色相は、色弱の利用者(先天的及び後天的の両方)によって知覚のされ方が様々なため、色及び相対的な輝度コントラストが色弱ではない利用者とは異なる。このため、有効なコントラスト及び読みやすさは、色弱の利用者に対しては異なったものになる。しかし、色弱は多様であるため、(コントラストのために)量的なデータに基づいて有効で一般的な色の組合せを規定することは、適切であるとはいえない。色の知覚に依存しないコントラストを要求することにより、十分な輝度コントラストを要求することが、この問題に対応している。幸いにも、輝度の寄与のほとんどは、分光感度において大部分が重なる中波長及び長波長の受容体からくるものである。その結果、有効な輝度コントラストが一般的に特定の色弱に関係なく計算できる。ただし、赤色を知覚しにくい1型2色覚の利用者に対して、暗い色(一般的に黒のようである)に対して主に波長の長い色を用いることは除く(この理由から、WCAG ワーキンググループは、黒の背景に赤の前景を使うことを避けるという参考にすべき実装方法を提供している)。より詳細な情報は、[ARDITI-KNOBLAUCH] [ARDITI-KNOBLAUCH-1996] [ARDITI]を参照のこと。
レベル AA で 4.5:1 のコントラスト比を選択したのは、20/40 程度まで視力の低下した利用者におけるコントラスト感度の低下を補うためである(20/40 は約 4.5:1 という計算になる)。また、20/40 は、80歳前後の高齢者の標準的な視力として、よく報告される視力である[GITTINGS-FOZARD]。
レベル AAA で 7:1 のコントラスト比を選択したのは、20/80 程度まで視力の低下した利用者におけるコントラスト感度の低下を補うためである。より視力の弱い利用者は、通常は支援技術を使用して、コンテンツを利用している(その支援技術には、コントラスト増強と画面拡大の機能が搭載されている)。そのため、7:1 というコントラスト比は、一般的に支援技術を使用していないロービジョンの利用者のコントラスト感度の低下を補い、同様に色弱の利用者に対してもコントラストを向上させる。
注記: [ISO-9241-3] 及び [ANSI-HFES-100-1988]における計算は、本文のテキストを想定したものである。それよりもずっと大きいサイズのテキストに対しては、緩いコントラスト比が提供されている。
RGB 値の非線形から線形への変換は、IEC/4WD 61966-2-1[IEC-4WD]及び "A Standard Default Color Space for the Internet - sRGB"[sRGB]に基づいている。
コントラストの計算式(L1/L2)は、[ISO-9241-3]及び[ANSI-HFES-100-1988]の標準規格に基づいている。
ANSI/HFS 100-1988 は、L1 及び L2 の計算に含めるために、周辺光からの寄与を必要としている。用いている 0.05 という値は、[IEC-4WD]の Typical Viewing Flare 及び論文[sRGB](M. Stokes et al) に基づいている。
この達成基準及びその定義では、ウェブコンテンツが光自体を発するわけではないという事実を反映するために、「輝度」ではなく、「コントラスト比」及び「相対輝度」という用語を用いている。コントラスト比は、コンテンツが表示されたときに生じる相対輝度の評価基準(尺度)を与える(それは、比率なので、無次元である)。
注記 1: コントラスト比を用いてウェブコンテンツのコントラストを分析するツールの一覧は、関連リソースを参照のこと。
注記 2: キーボード・フォーカスを示すための実装方法については、 達成基準 2.4.7 視覚的に認識可能なフォーカスを理解するも参照のこと。
注記 3: コンテンツを閲覧するのに特定の色の組合せを必要とする利用者が、好みの色の配置でコンテンツを閲覧できるようにするために、コンテンツ制作者がページの特定の部分に色を指定しないことが役に立つことがある。より詳細な情報は、 達成基準 1.4.5 画像化された文字を理解するを参照のこと。
ロービジョンの利用者は、背景とのコントラストが不十分なテキストを読むのが困難なことがよくある。利用者が色弱でコントラストがさらに弱まってしまう場合には深刻になりえる。テキストと背景に最低限のコントラスト比を持たせることで、たとえ利用者がすべての色を見ることができなかったとしても、テキストをより読みやすくすることができる。また、まれであるが、全く色が見えないという利用者にとっても有用である。
リソースは、情報提供のみを目的としており、推奨を意味するものではない。
この節にある番号付の項目は、WCAG ワーキンググループがこの達成基準を満たすのに十分であると判断する実装方法、又は複数の実装方法の組合せを表している。WCAG 2.0 適合要件のすべてが満たされている場合にのみ、次に挙げる実装方法により、この達成基準を満たすことができる。
使用法: そのコンテンツに合致する状況を以下から選択すること。それぞれの状況には、WCAG ワーキンググループがその状況において十分であると判断する、番号付の実装方法(又は、実装方法の組合せ)がある。
適合するためには必須ではないが、コンテンツをよりアクセシブルにするためには、次の付加的な実装方法もあわせて検討するとよい。ただし、すべての状況において、すべての実装方法が使用可能、または効果的であるとは限らない。
G156: 一般に入手可能なユーザーエージェントで、テキストのブロックの前景及び背景を変更できるウェブコンテンツ技術を用いる
模様のついた背景色にテキストを重ねるためにより高いコントラストの値を用いる(リンク追加予定)
画像化された文字の代わりにUnicodeテキストとスタイルシートを用いる(リンク追加予定)
図表の線に、より高いコントラストの値を用いる(リンク追加予定)
赤と黒の組み合わせによる文字と背景色には、さらに大きなコントラストレベルを用いる(リンク追加予定)
主に中間のスペクトル要素からなる明るい要素とスペクトルの両端(青と赤の波長)からなる暗い要素で構成された色を用いる
両端のコントラストではなく黒文字に白の背景よりも明るいパステルの背景色を用いる(リンク追加予定)
テキストのコントラストを満たしているシンプルな線で描かれたアイコンを使う(リンク追加予定)
グラフやチャートに十分な色コントラストを提供する(リンク追加予定)
デフォルトの表現に3:1のコントラスト比又はそれ以上を用いる(リンク追加予定)
空のテキストフィールドに十分な色のコントラストを提供する(リンク追加予定)
以下に挙げるものは、WCAG ワーキンググループが達成基準 1.4.3 に適合していないとみなした、よくある不適合事例である。
(L1 + 0.05) / (L2 + 0.05) ここでは、
注記 1: コントラスト比は、1~21の範囲になりうる(通常は、1:1~21:1と記述される)。
注記 2: コンテンツ制作者は、テキストのレンダリング(例:フォントのスムージングやアンチエイリアス)に関する利用者の設定を制御できないため、アンチエイリアスをオフにした状態でテキストのコントラスト比を評価してもよい。
注記 3: 達成基準 1.4.3 および 1.4.6 の目的上、コントラストは通常の使用においてテキストがレンダリングされるときに指定されている背景色に対して測定する。もし背景色の指定がない場合は、背景色には白を想定する。
注記 4: 背景色は、テキストが通常の使用においてレンダリングされるときに背景となるコンテンツの色として指定された色である。テキストの色は指定されているが背景色が指定されていない場合、利用者のデフォルトの背景色は未知であり、コントラストが十分かどうかを評価することができないため、問題がある。同じ理由で、背景色が指定されているがテキストの色が指定されていない場合も問題がある。
注記 5: 文字の周囲に縁取りがある場合、その縁取りがコントラストを強めることもあり、文字とその背景色におけるコントラストの計算に用いられる。ただし、文字の周囲の細い縁取りは文字として扱われる。文字の周囲の太い縁取りが、かさ(暈:ハローや後光、ドロップ車道、光彩など)のようになって、文字の細かい字画を埋めていれば、背景色として考慮されることになる。
注記 6: WCAG に適合しているか判断する場合は、典型的な表現において隣接するであろうと制作者が想定するコンテンツで指定された色の組み合わせについて評価しなければならない。制作者は、ユーザエージェントによる色の変更などのように通常とは異なる表現を考慮する必要はない。ただし、それが制作者のソースコードによって起こる場合は除く。
少なくとも18ポイント、又はは14ポイントの太字。あるいは、中国語、日本語、そして韓国語のフォントは、それと同等の文字サイズ。
注記 1: 特別に細い線のフォント、又は文字の形が分かりにくくなるような独特の見た目や特徴のあるフォントは、コントラストが低い場合に特に読みづらい。
注記 2: ここでいう文字サイズは、コンテンツが提供される際のサイズであり、利用者によるサイズ変更は含まれない。
注記 3: 文字の実際のサイズは、コンテンツ制作者が指定したサイズとユーザのディスプレイあるいはユーザエージェントの設定の両方に依存している。多くの主流となっている本文テキストで用いられるフォントにおいて、本文テキストのデフォルトのサイズは、14ポイントと18ポイントは、1.2emと1.5em、または、(本文フォントが100%であると仮定して)デフォルトサイズの120%と150%に、おおよそ同等である。しかし、制作者は、使用する特定のフォントについて、このことをチェックしておく必要がある。フォントが相対単位で定義されている時、実際に表示される文字サイズのポイント数は、ユーザエージェントによって計算される。この達成基準について評価する時には、文字サイズのポイント数は、ユーザエージェントから取得されるべきであり、またはユーザエージェントが行うフォントの計算基準に基づいて計算するべきである。ロービジョンの利用者については、自分で適切な設定を選択することを想定している。
注記 4: フォントサイズを指定せずにテキストを用いる際は、サイズを指定していないテキストに対して主要ブラウザで用いられる最小のフォントサイズをそのテキストのサイズとみなすのが妥当であろう。もし、レベル1の見出しが、主要なブラウザで14ポイントの太字あるいはそれ以上のサイズでレンダリングされるならば、それは「サイズの大きな」テキストであると考えてよい。相対的な拡大縮小は、同様の方法でそのデフォルトのサイズから算出することが可能である。
注記 5: 半角の英数字のテキストにおける18ポイントおよび14ポイントのサイズは、拡大印刷の最小サイズ(14ポイント)と標準的な大きい文字サイズ(18ポイント)に基づいている。例えば、中国語、日本語、韓国語など、その他の文字については、「同等な」サイズはその言語での拡大印刷の最小サイズと拡大印刷でその次に大きな標準のサイズとなる。
訳注: 日本語を含む場合、少なくとも22ポイント、又は18ポイントの太字と考えるとよい。
特定の機能を果たすための単一のコントロールとして利用者が知覚する、コンテンツの一部分。
注記 1: 複数のユーザインターフェース・コンポーネントが、単一のプログラムで実装されることがある。ここでいうコンポーネントは、プログラムに関するものではなく、別々のコントロールとして利用者が知覚するものを指す。
注記 2: ユーザインターフェース・コンポーネントには、スクリプトで生成されるコンポーネントやフォーム要素、リンクが含まれる。
事例 : アプレットには、コンテンツ内を行ごと、ウェブページごと、又はランダム・アクセスを行うために用いられる「コントロール」がある。これらには、いずれも識別名を割り当て、個別に設定できるようにする必要があるため、それぞれが「ユーザインターフェース・コンポーネント」となる。
特定の視覚的効果を得るために非テキスト形式(例えば、画像)でレンダリングされたテキスト。
注記: これには、重要なその他の視覚的なコンテンツを含む画像の一部であるテキストは含まれない。
事例 : 写真に写っている人の名札にある人名は含まれない。
美的な目的だけを果たしていて、情報は提供せず、機能性も備えていない。
注記: その単語を手直ししたり置き換えたりしてもその目的が変わらないのであれば、テキストは単に装飾だけを目的にしたものといえる。
事例 : 背景にとても淡い文字で単語がランダムに並んでいる辞書の表紙。
この達成基準の意図は、軽度の視覚障害のある利用者が、例えば画面拡大ソフトのような支援技術を使わずにそのまま読むことができるように、テキストベースのコントロールを含む視覚的に描画されるテキスト( [ASCIIのようにデータとしての属性を持ち続ける文字ではなく] 視覚的に見ることができるように表示された文字)を問題なく拡大可能にすることである。利用者がメリットを享受できるのは、ウェブページ上のすべてのコンテンツを拡大できることだが、テキストが最も重要な意味を持つ。
コンテンツを拡大縮小することは、第一にユーザーエージェントが果たすべき役割である。UAAG 1.0 チェックポイント 4.1を満たしているユーザーエージェントは、利用者がテキストの拡大及び縮小を設定できるようにしている。コンテンツ制作者が果たすべき役割は、ユーザーエージェントがコンテンツを効果的に拡大縮小できるように、ウェブコンテンツを制作することである。コンテンツ制作者は、コンテンツがユーザーエージェントによるテキストベースのコントロールを含むテキストのサイズ変更を妨げていないことを確認すること、又はテキストのサイズ変更あるいはレイアウトの変更を直接可能にすることによって、この達成基準を満たすことができる。一つの例は、様々なスタイルシートを適用することができるサーバーサイドのスクリプトによって直接可能にすることができるかもしれない。
利用者がユーザーエージェントの拡大縮小機能を使用できない場合、コンテンツ制作者は、HTML コンテンツでこの達成基準を満たすのにユーザーエージェントに依存することはできない。例えば、利用者が IE 6 又は Firefox を使用する必要のある環境で仕事をしている場合などである。
ユーザーエージェントが拡大縮小機能を提供していないウェブコンテンツ技術をコンテンツ制作者が使用している場合、拡大縮小機能を直接提供すること、又はユーザーエージェントの提供する機能と連携するコンテンツを提供することが、コンテンツ制作者の果たすべき役割である。ユーザーエージェントが拡大縮小機能を提供していなくても利用者がテキストの大きさを変更できる場合、テキストの大きさを変更してもコンテンツが利用できる状態のままであるようにすることが、コンテンツ制作者の果たすべき役割となる。
ラベルとしての機能を有し、コンテンツにアクセスするために利用者が起動する必要のあるユーザーインタフェース要素の中には、そのラベルのコンテンツに対応するには幅が十分でないものがある。例えば、ウェブメールのアプリケーションにおいて、考えられうる件名すべてに対応できるほど件名欄の幅が広くないことがある。しかし、件名の見出しを起動することで、利用者は件名見出しとメッセージが全部表示された状態にすることができる。また、ウェブベースの表計算ソフトでは、セルの内容が長すぎて欄の中に表示できない場合には省略され、そのセルの内容の全部は、そのセルがフォーカスを受け取ったときに利用者に提供される。ユーザーインタフェース要素のコンテンツも、利用者が欄の幅を変更できる場合には、ユーザーインタフェース要素の幅よりも広くなってしまうことがある。この種のユーザーインタフェース要素では、行の折り返しは必須ではない。ユーザーインタフェース要素がフォーカスを受け取った時、又は利用者がユーザーインタフェース要素を起動した後にすべてのコンテンツが入手可能になり、この情報はアクセス可能であるということが何らかの方法で利用者に提示されている場合には、省略は許容される。
コンテンツが200%まで、言い換えれば、幅と高さが2倍になるまで、拡大可能であれば、そのコンテンツはこの達成基準を満たしていることになる。コンテンツ制作者はそれ以上の拡大をサポートしてもよいが、コンテンツをそれ以上拡大していくにつれて、アダプティブ・レイアウトはユーザビリティの問題を引き起こす可能性がある。例えば、語句の横幅が広くなりすぎると、省略されてしまうことになる。レイアウト上の制約によって、拡大していったときに、テキストが他のコンテンツと重なり合ってしまうこともある。あるいは、文章中の一つの単語だけが各行にある状態になると、その文章が縦に表示されてしまって読みづらくなってしまう。
WCAGワーキンググループは、広範囲に及ぶデザイン及びレイアウトをサポートできるという点と、最小の拡大率が200%である古い画面拡大ソフトを補完するという点から、200%が妥当ではないかと考えている。200%を超えると、拡大(テキスト、画像、及びレイアウト領域のサイズを変更し、横スクロールと縦スクロールを必要とする可能性のある大きなキャンバスを作り出す)のほうが、テキストのサイズ変更よりも効果的かもしれない。200%を超える状況では、拡大機能専用の支援技術が通常は使用されており、コンテンツ制作者が利用者に直接提供する機能よりもより良いアクセシビリティを提供することができる。
注記: 画像化された文字は、画素に分解されてしまうので、テキストと同じように拡大できない。そのため、可能な限り、テキストを用いることを勧める。また、画像化された文字の前景と背景のコントラスト及び色の組合せを変更することを必要とする利用者もいるが、テキストよりも困難である。
達成基準 1.4.8 視覚的な表現を理解するも参照のこと。
この達成基準により、テキストのサイズを変更できるようにすることで、ロービジョンの利用者がコンテンツのテキストを読むことができるようになる。
視覚障害のある利用者が、ウェブページのテキストの大きさをブラウザで 1 em から 1.2 em に変更している。その利用者は小さいテキストを読むことはできないが、大きいテキストは読むことができる。テキストの大きさが大きくなっても、ページ上のすべての情報は表示されている。
ページを拡大縮小するためのコントロールがウェブページにある。異なる設定を選択すると、そのサイズで最適なデザインとなるようにページのレイアウトが変更される。
利用者が、ユーザーエージェントの拡大縮小機能を使って、コンテンツのサイズを変更している。すべてのコンテンツは均一に拡大し、必要に応じてユーザーエージェントがスクロールバーを提供している。
リソースは、情報提供のみを目的としており、推奨を意味するものではない。
この節にある番号付の項目は、WCAG ワーキンググループがこの達成基準を満たすのに十分であると判断する実装方法、又は複数の実装方法の組合せを表している。WCAG 2.0 適合要件のすべてが満たされている場合にのみ、次に挙げる実装方法により、この達成基準を満たすことができる。
テキストのサイズを変更した際に、テキスト・コンテナもサイズ変更するようにする、かつ、次の実装方法の一つ以上を用いて、コンテンツにあるその他の大きさと相対的な大きさにする
相対的な大きさの実装方法:
テキスト・コンテナのサイズを可変にする実装方法:
G178: 利用者がウェブページ上のすべてのテキストを200%まで徐々に変更できるコントロールをウェブページ上で提供する
G179: 文字サイズを変更しても、テキストコンテナのサイズが変更されない際に、コンテンツ又は機能が損なわれないようにする
適合するためには必須ではないが、コンテンツをよりアクセシブルにするためには、次の付加的な実装方法もあわせて検討するとよい。ただし、すべての状況において、すべての実装方法が使用可能、または効果的であるとは限らない。
デフォルトで大きなフォントを提供する(リンク追加予定)
ページ比率のコンテナーサイズを用いる(リンク追加予定)
ユーザーエージェントのデフォルトよりも小さなサイズのフォント尺度を使わない(リンク追加予定)
注記: コンテンツ制作者は本当のフォントサイズを知ることはできないが、100%よりも小さな値の尺度を避けるべきである
両端揃えは避ける(リンク追加予定)
十分なスペースを持った行間を提供する(リンク追加予定)
アクセシブルな選択肢が提供できない場合、非テキストコンテンツは異なるサイズを提供する(リンク追加予定)
ビットマップ(ラスター画像)の文字の利用を避ける(リンク追加予定)
画像化された文字のサイズ変更にサーバーサイトスクリプトを用いる(リンク追加予定)
少なくとも18ポイント以上のビットマップ(ラスター画像)の文字を保証する(リンク追加予定)
文字サイズを50%に縮小する(リンク追加予定)
C20: カラム幅に相対サイズを用いて、ブラウザの画面サイズを変更しても各行の文字数が平均80字(日本語は40字)以下を維持できるようにする (CSS)
拡大するメカニズムをもつキャプションを提供する(リンク追加予定)
以下に挙げるものは、WCAG ワーキンググループが達成基準 1.4.4 に適合していないとみなした、よくある不適合事例である。
そのメディアのコンテンツを理解するのに必要な、会話及び会話でない音声情報の両方に対する、同期した視覚的表現又は代替テキスト。
注記 1: キャプションは発話のみの字幕と似ているが、次の点において異なる。すなわち、キャプションは、発話コンテンツだけでなく、その番組の内容を理解するために必要となる、発話ではない音声情報と等価な内容も伝える。つまり、効果音、音楽、笑い声、話者の特定、位置なども含まれる。
注記 2: クローズド・キャプションは、プレーヤーによっては表示/非表示を切り替えることのできる等価物である。
注記 3: オープン・キャプションは、非表示にすることのできないキャプションである。例えば、キャプションが映像に埋め込まれた、視覚的に等価な画像化された文字である場合がある。
注記 4: キャプションは、映像の伝えている情報を分かりにくくしたり遮ったりすべきではない。
注記 5: 国によっては、キャプションはサブタイトル(字幕)と呼ばれている。
注記 6: 音声ガイドは既に視覚的に提示されている情報の説明なので、キャプションにしてもよいが、そうする必要があるわけではない。
特定の視覚的効果を得るために非テキスト形式(例えば、画像)でレンダリングされたテキスト。
注記: これには、重要なその他の視覚的なコンテンツを含む画像の一部であるテキストは含まれない。
事例 : 写真に写っている人の名札にある人名は含まれない。
ユーザエージェントとして機能する、又は主流のユーザエージェントと一緒に機能するハードウェア及び/あるいはソフトウェアで、主流のユーザエージェントで提供されている機能以上の機能を、障害のある利用者の要求を満たすために提供するもの。
注記 1: 支援技術が提供する機能としては、代替のプレゼンテーション(例:合成音声や拡大表示したコンテンツ)、代替入力手法(例:音声認識)、付加的なナビゲーション又は位置確認のメカニズム、及びコンテンツ変換(例:テーブルをよりアクセシブルにするもの)などを挙げることができる。
注記 2: 支援技術は、API を用いて監視することで、主流のユーザエージェントとデータやメッセージのやりとりをすることが多い。
注記 3: 主流のユーザエージェントと支援技術とを区別するのに、絶対的な基準などはない。多くの主流のユーザエージェントは、障害者を支援する機能を提供している。基本的な差異は、主流のユーザエージェントが障害のある人もない人も含めて、広く多様な利用者を対象にしているのに対し、支援技術は、特定の障害のある利用者という、より狭く限られた人たちを対象にしているということである。支援技術により提供される支援は、対象とする利用者のニーズにより特化した適切なものである。主流のユーザエージェントは、プログラムのオブジェクトからウェブコンテンツを取り出したり、マークアップを識別可能な構造に解釈したりするような、重要な機能を支援技術に対して提供する場合がある。
事例 : この文書の文脈において重要な支援技術としては、以下のものが挙げられる:
画面拡大ソフトおよびその他の視覚的な表示に関する支援技術。視覚障害、知覚障害、および読書困難などの障害のある人が、レンダリング後のテキストおよび画像の視覚的な読みやすさを改善するために、テキストのフォント、サイズ、間隔、色、音声との同期などを変更するのに使用している。
スクリーンリーダー。全盲の人がテキスト情報を合成音声あるいは点字で読み取るために使用している。
音声変換ソフトウェア。認知障害、言語障害、および学習障害のある人が、テキストを合成音声に変換するために使用している。
音声認識ソフトウェア。何らかの身体障害のある利用者が使用することがある。
代替キーボード。特定の身体障害のある人がキーボードを擬似操作するのに使用している(ヘッドポインタ、シングルスイッチ、呼気・吸気スイッチ、およびその他の特別な入力デバイスを使った代替キーボードを含む)。
代替ポインティングデバイス。特定の身体障害のある人がマウスポインタとボタンを擬似操作するのに使用している。
1.4.5 画像化された文字: 使用しているウェブコンテンツ技術で意図した視覚的な表現が可能である場合は、画像化された文字ではなくテキストを用いて情報を伝える。ただし、次に挙げる場合を除く: (レベルAA)
カスタマイズ可能: 画像化された文字が利用者の要求に応じて視覚的にカスタマイズできる。
必要不可欠: 文字の特定の表現が、伝えようとする情報にとって必要不可欠である。
注記: ロゴタイプ(ロゴ又はブランド名の一部である文字)は必要不可欠なものであるとみなす。
この達成基準の意図は、テキストの特定の視覚的な表現を必要とする利用者が必要に応じてテキストの表現を整えられるようにすることを、特定の視覚的な表現が可能なウェブコンテンツ技術を用いるコンテンツ制作者に推奨することである。テキストに、特定のフォントサイズ、前景色及び背景色、書体、行間、又は配置を求める利用者がいる。
もし、テキストを用いて同じ視覚的な効果が得られるのであれば、コンテンツ制作者は、情報を提示するのに画像を用いるのではなく、テキストを用いるべきである。もしも何らかの理由により、コンテンツ制作者がテキストの書式を整えても同じ効果が得られない場合、その効果が一般に入手可能なユーザーエージェントでは確実に提示できない場合、又は、この達成基準を満たすウェブコンテンツ技術を用いることが達成基準 1.4.4 などの他の達成基準を満たすことの妨げになる場合には、画像化された文字を使ってもよい。例としては、書体のサンプル、ロゴタイプ、ブランドなどのように、伝える情報にとってそのテキストの特定の表現が必要不可欠な場合が該当する。また、画像化された文字は、広く普及していない又はコンテンツ制作者が再配布する権利を持っていない特定の書体を用いる目的で使われることもある。あるいは、そのテキストがすべてのユーザーエージェントでアンチエイリアスをかけた状態になるようにする目的で使われることもある。
利用者が画像化された文字を自分の好みに合わせてカスタマイズできる場合にも、画像化された文字を用いてもよい。
この達成基準を満たすための実装方法は、達成基準 1.4.9 と同じである。ただし、その視覚的な表現がコンテンツ制作者の用いるウェブコンテンツ技術で実現可能な場合に適用されるという点だけが異なる。達成基準 1.4.9 では、利用者がカスタマイズできるときのみ、達成基準を満たすことのできる実装方法が適用される。
達成基準 1.4.9 画像化された文字(例外なし)を理解するも参照のこと。
ロービジョンの利用者(コンテンツ制作者の指定した書体、サイズ、及び/又は色では、テキストが読みづらいことがある)
視線移動に問題のある利用者(コンテンツ制作者の指定した行間及び/又は配置では、テキストが読みづらいことがある)
読字に影響を及ぼす認知の障害のある利用者
スタイルを指定した見出し
特定のフォント及びサイズで見出しを提示するために、ビットマップ画像を用いるのではなく、コンテンツ制作者はCSSを用いて同じ見栄えにしている。
動的に生成された画像
あるウェブページでは、サーバーサイドのスクリプトを用いてテキストを画像として提示している。そのページには、利用者が生成される画像のフォントサイズ及び前景色と背景色を調節することのできるコントロールがある。
引用
あるウェブページに引用がある。その引用部分自体は、イタリックのテキストで、左側をインデントした状態で提示されている。その引用した部分の人名が、引用の下に1.5倍の行間を空けて、左側からさらにインデントした状態になっている。そのテキストの配置、行間スペースの指定、そしてテキストの書体・サイズ・色及び装飾には、CSS を用いている。
ナビゲーション
ウェブページに、ナビゲーション・リンクのメニューがあり、アイコンとテキストの両方でリンク先を示している。CSSを用いて、テキストの書体、サイズ、前景色及び背景色、そしてナビゲーション・リンク間の間隔を指定している。
文字を含んだロゴ
あるウェブサイトには、各ウェブページの左上のコーナーに組織のロゴがある。そのロゴには、ロゴタイプ(ロゴの一部又は全部に文字)がある。 文字の視覚的な表現は、そのロゴのアイデンティティに不可欠であり、その文字の特徴を変更することができないGIF画像である。そして、その画像には、代替テキストがある。
書体のサンプル
ウェブページに、特定の書体に関する情報がある。その書体を他の書体に置き換えると、サンプルとしての目的が損なわれてしまう。そのサンプルは、その文字の特徴を変更することができない JPEG 画像である。そして、その画像には代替テキストがある。
手紙の写し
ウェブページに、手紙の原本を描写したものがある。オリジナルの体裁でその手紙を見せることが、その手紙の書かれた時代に関する情報を伝える上で不可欠である。その手紙は、その文字の特徴を変更することができない GIF 画像である。そして、その画像には、代替テキストがある。
記号的な文字
利用者がテキストのブロックを入力できるフォームがある。そのフォームは、テキストのスタイル指定やスペルチェックなどの機能のボタンをたくさん提供している。ボタンの中には文字を用いたものがあり、その文字に自然言語で何かを表現する並び順はない。例えば、フォントを太字にする機能には"B"、テキストをイタリックにする機能には"I"、そしてスペルチェックの機能には"ABC"が使われている。その記号的な文字は、その文字の特徴を変更することができない GIF 画像としてボタンになっている。そして、そのボタンには代替テキストがある。
画像化された文字のカスタマイズ可能なフォント設定
あるウェブサイトでは、利用者がフォントを設定できるようになっており、このウェブサイトのすべての画像化された文字は、その設定に基づいて提供される。
リソースは、情報提供のみを目的としており、推奨を意味するものではない。
この節にある番号付の項目は、WCAG ワーキンググループがこの達成基準を満たすのに十分であると判断する実装方法、又は複数の実装方法の組合せを表している。WCAG 2.0 適合要件のすべてが満たされている場合にのみ、次に挙げる実装方法により、この達成基準を満たすことができる。
適合するためには必須ではないが、コンテンツをよりアクセシブルにするためには、次の付加的な実装方法もあわせて検討するとよい。ただし、すべての状況において、すべての実装方法が使用可能、または効果的であるとは限らない。
以下に挙げるものは、WCAG ワーキンググループが達成基準 1.4.5 に適合していないとみなした、よくある不適合事例である。
(今のところ、文書化されている不適合事例がない)
もし取り除いてしまうと、コンテンツの情報あるいは機能を根本的に変えてしまい、かつ、情報および機能が WCAG に適合する他の方法では提供することができない。
特定の視覚的効果を得るために非テキスト形式(例えば、画像)でレンダリングされたテキスト。
注記: これには、重要なその他の視覚的なコンテンツを含む画像の一部であるテキストは含まれない。
事例 : 写真に写っている人の名札にある人名は含まれない。
フォント、サイズ、色、および背景を設定可能。
1.4.6 より十分なコントラスト: テキスト及び画像化された文字の視覚的な表現には、少なくとも 7:1 のコントラスト比がある。ただし、次の場合は除く: (レベルAAA)
大きな文字: サイズの大きなテキスト及びサイズの大きな画像化された文字には、少なくとも 4.5:1 のコントラスト比がある。
付随的: テキスト又は画像化された文字において、次の場合はコントラストの要件は該当しない。アクティブではないユーザインタフェース・コンポーネントの一部である、装飾だけを目的にしている、誰も視覚的に確認できない、又は重要な他の視覚的なコンテンツを含む写真の一部分である。
ロゴタイプ: ロゴ又はブランド名の一部である文字には、コントラストの要件はない。
この達成基準の意図は、(コントラストを強化する支援技術を使用していない)中度のロービジョンの利用者がテキストを読めるように、テキストとその背景とのコントラストを十分に確保することである。色弱ではない利用者にとっては、読解力によって評価されるように (Knoblauch et al., 1991)、色相及び彩度が文字の読みやすさに影響を与えることはほとんど又は全くない。色弱は、輝度コントラストに多少の影響を及ぼす可能性がある。そのため、この勧告では、色弱の利用者にとってもテキストと背景のコントラストが十分になるように、色が主要因とならないような方法でコントラストを算出している。
装飾を目的にしていて、情報を何も伝えていないテキストは対象外である。例えば、背景でランダムに使われている語句があり、その語句を並び替えたり置き換えたりしても意味が変わらないのであれば、それは装飾を目的にしたものであり、この達成基準を満たす必要はない。
サイズの大きいテキスト及び文字の線幅が広めのテキストは、低めのコントラストでも読みやすい。そのため、サイズの大きいテキストに対するコントラスト要件は、低めになっている。そのため、コンテンツ制作者は、特にタイトルなど、ページのデザインにサイズの大きいテキストを用いる際は、より多くの色の中から選ぶことができる。18 ポイントのテキスト又は太字で 14 ポイントのテキストが、低めのコントラストで十分なサイズの大きさとしている(「関連リソース」にある "The American Printing House for the Blind Guidelines for Large Printing and The Library of Congress Guidelines for Large Print" を参照のこと)。「18 ポイント」及び「太字」は、異なるフォントでは異なる意味合いを持つこともあるが、特別に細い線のフォント又は文字の形が分かりにくくなるような独特の見た目や特徴のあるフォントについては対象外とする。とても多くの様々なフォントがあるため、ここでは一般的な基準を用いることとして、用語集にて装飾的なフォント又は細い線のフォントに関する注記を付けている。
注記: フォントの見た目を滑らかにするためにアンチエイリアス処理がされている際は、暗さ又は明るさを損なうことがある。それにより、実際のコントラストが引き下げられる可能性がある。フォントの線幅をより太くすれば、この問題を軽減することになるだろう(細い線のフォントでは文字の端の部分よりもむしろ細い部分を明るくすることができる)。大きめのフォントを用いて、ユーザーエージェントのフォント・スムージング機能をオンにして読みやすさをテストすることを推奨する。
また、前述のテキストに対するコントラストの要件は、達成基準 1.4.5 で述べられているように、画像化された文字(ピクセルで描画され、画像フォーマットで保存された文字)にも適用される。
この要件は、画像化された文字が情報を伝えることを目的としている状況に対して適用される。例えば、写真の中にたまたま入っていた街頭の標識にあるような付随的なテキストは、対象外である。また、何らかの理由で、すべての利用者が視覚的に確認できないことを意図しているテキストも対象外である。企業ロゴのようにデザインされた文字は、代替えテキストを含んでいてもいなくてもページ上ではその機能として扱われるべきである。ロゴやロゴタイプを超えて企業の視覚的なガイドラインには例外は含まれない。
この達成基準には、「意味のあるその他の視覚的なコンテンツを含む写真の一部分である」という例外がある。この例外は、文字の写っている写真と、特定の見た目にするためにテキストと置き換えられた画像化された文字とを区別することを意図している。
この達成基準は、テキスト(文字)だけに適用されるが、図表やグラフで提示されるデータにも似たような問題が起こる。そのようなデータでも、色のコントラストを十分に確保すべきである。
3:1 のコントラスト比は、[ISO-9241-3] 及び [ANSI-HFES-100-1988]によって推奨されている、標準的なテキスト及び視力における最低限のレベルである。達成基準1.4.3で用いられる4.5:1 のコントラスト比は、中度の弱い視力、先天的又は後天的な色弱、あるいは加齢に伴うコントラスト感度の衰えに起因する、コントラスト感度の低下を考慮している。
論理的根拠は、次のことに基づいている。a) ANSI標準規格(American National Standards Institute:米国の国家規格)では、最低限の許容可能なコントラストとして、コントラスト比 3:1 を採用しており、b)集団内では、20/40 の視力は、おおよそ 1.5 のコントラスト感度低下と関連付けられているという経験的事実がある[ARDITI-FAYE]。したがって、視力が 20/40 の利用者は、「3 * 1.5 = 4.5:1」のコントラスト比を必要とするであろう。類似した実証的事実及び同じ論理に沿うと、視力が 20/80 の利用者は、約 7:1 のコントラスト比を必要とすることになる。
色相は、色弱の利用者(先天的及び後天的の両方)によって知覚のされ方が様々なため、色及び相対的な輝度コントラストが色弱ではない利用者とは異なる。このため、有効なコントラスト及び読みやすさは、色弱の利用者に対しては異なったものになる。しかし、色弱は多様であるため、(コントラストのために)量的なデータに基づいて有効で一般的な色の組合せを規定することは、適切であるとはいえない。十分な輝度コントラストを要求することで、色の知覚に依存しないコントラストを要求し、この問題に対応している。幸いにも、輝度の寄与のほとんどは、分光感度において大部分が重なる中波長及び長波長の受容体からくるものである。その結果は、有効な輝度コントラストが一般的に特定の色弱に関係なく計算できるということである。ただし、赤色を知覚しにくい1型2色覚の利用者の場合、暗い色(一般的に黒のようである)に対して主に波長の長い色を用いることは除く(この理由から、WCAG ワーキンググループは、黒の背景に赤の前景を使うことを避けるという参考にすべき実装方法を提供している)。より詳細な情報は、[ARDITI-KNOBLAUCH] [ARDITI-KNOBLAUCH-1996] [ARDITI] を参照のこと。
レベル AA で 4.5:1 のコントラスト比を選択したのは、20/40 程度まで視力の低下した利用者におけるコントラスト感度の低下を補うためである(20/40 は約 4.5:1 という計算になる)。また、20/40 は、80歳前後の高齢者の標準的な視力として、よく報告される視力である [GITTINGS-FOZARD]。
レベル AAA で 7:1 のコントラスト比を選択したのは、20/80 程度まで視力の低下した利用者におけるコントラスト感度の低下を補うためである。より視力の弱い利用者は、通常は支援技術を使用して、コンテンツを利用している(その支援技術には、コントラスト増強と画面拡大の機能が搭載されている)。そのため、7:1 というコントラスト比は、一般的に支援技術を使用していないロービジョンの利用者のコントラスト感度の低下を補い、同様に色弱の利用者に対してもコントラストを向上させる。
注記: [ISO-9241-3]、及び、[ANSI-HFES-100-1988]における計算は、本文のテキストを想定したものである。それよりもずっと大きいサイズのテキストに対しては、緩いコントラスト比が提供されている。
RGB 値の非線形から線形への変換は、IEC/4WD 61966-2-1 [IEC-4WD]及び "A Standard Default Color Space for the Internet - sRGB" [sRGB]に基づいている。
コントラストの計算式(L1/L2)は、[ISO-9241-3]及び[ANSI-HFES-100-1988]の標準規格に基づいている。
ANSI/HFS 100-1988 は、L1 及び L2 の計算に含めるために、周辺光からの寄与を必要としている。用いている 0.05 という値は、[IEC-4WD]の Typical Viewing Flare 及び 論文[sRGB](M. Stokes et al) に基づいている。
この達成基準及びその定義では、ウェブコンテンツが光自体を発するわけではないという事実を反映するために、「輝度」ではなく、「コントラスト比」及び「相対輝度」という用語を用いている。コントラスト比は、コンテンツが表示されたときに生じる相対輝度の評価基準(尺度)を与える(それは、比率なので、無次元である)。
注記 1: コントラスト比を用いてウェブコンテンツのコントラストを分析するツールの一覧は、関連リソースを参照のこと。
注記 2: キーボード・フォーカスを示すための実装方法については、 達成基準 2.4.7 視覚的に認識可能なフォーカスを理解するも参照のこと。
ロービジョンの利用者は、背景とのコントラストが不十分なテキストを読むのが困難なことがよくある。利用者が色弱でコントラストがさらに弱まってしまう場合には深刻になりえる。テキストと背景に最低限のコントラスト比を持たせることで、たとえ利用者がすべての色を見ることができなかったとしても、テキストをより読みやすくすることができる。また、まれであるが、全く色が見えないという利用者にとっても有用である。
リソースは、情報提供のみを目的としており、推奨を意味するものではない。
この節にある番号付の項目は、WCAG ワーキンググループがこの達成基準を満たすのに十分であると判断する実装方法、又は複数の実装方法の組合せを表している。WCAG 2.0 適合要件のすべてが満たされている場合にのみ、次に挙げる実装方法により、この達成基準を満たすことができる。
使用法: そのコンテンツに合致する状況を以下から選択すること。それぞれの状況には、WCAG ワーキンググループがその状況において十分であると判断する、番号付の実装方法(又は、実装方法の組合せ)がある。
適合するためには必須ではないが、コンテンツをよりアクセシブルにするためには、次の付加的な実装方法もあわせて検討するとよい。ただし、すべての状況において、すべての実装方法が使用可能、または効果的であるとは限らない。
G156: 一般に入手可能なユーザーエージェントで、テキストのブロックの前景及び背景を変更できるウェブコンテンツ技術を用いる
模様のある背景にはよりハイコントラストな値の文字を用いる(リンク追加予定)
画像化された文字の代わりにUnicodeテキストとスタイルシートを用いる(リンク追加予定)
ダイヤグラムの線にハイコントラストな値を用いる(リンク追加予定)
赤と黒の組み合わせによる文字と背景色には、さらに大きなコントラストレベルを用いる
主に中間のスペクトル要素からなる明るい要素とスペクトルの両端(青と赤の波長)からなる暗い要素で構成された色を用いる
両端のコントラストではなく、黒文字に白の背景よりも明るいパステルの背景色を用いる(リンク追加予定)
テキストのコントラスト規定を満たしているシンプルな線で描かれたアイコンを使う(リンク追加予定)
グラフやチャートに十分な色コントラストを提供する(リンク追加予定)
デフォルトから3:1のコントラスト比又はそれよりも高い比率を用いる(リンク追加予定)
空のテキストフィールドに十分な色のコントラストを提供する(リンク追加予定)
以下に挙げるものは、WCAG ワーキンググループが達成基準 1.4.6 に適合していないとみなした、よくある不適合事例である。
(L1 + 0.05) / (L2 + 0.05) ここでは、
注記 1: コントラスト比は、1~21の範囲になりうる(通常は、1:1~21:1と記述される)。
注記 2: コンテンツ制作者は、テキストのレンダリング(例:フォントのスムージングやアンチエイリアス)に関する利用者の設定を制御できないため、アンチエイリアスをオフにした状態でテキストのコントラスト比を評価してもよい。
注記 3: 達成基準 1.4.3 および 1.4.6 の目的上、コントラストは通常の使用においてテキストがレンダリングされるときに指定されている背景色に対して測定する。もし背景色の指定がない場合は、背景色には白を想定する。
注記 4: 背景色は、テキストが通常の使用においてレンダリングされるときに背景となるコンテンツの色として指定された色である。テキストの色は指定されているが背景色が指定されていない場合、利用者のデフォルトの背景色は未知であり、コントラストが十分かどうかを評価することができないため、問題がある。同じ理由で、背景色が指定されているがテキストの色が指定されていない場合も問題がある。
注記 5: 文字の周囲に縁取りがある場合、その縁取りがコントラストを強めることもあり、文字とその背景色におけるコントラストの計算に用いられる。ただし、文字の周囲の細い縁取りは文字として扱われる。文字の周囲の太い縁取りが、かさ(暈:ハローや後光、ドロップ車道、光彩など)のようになって、文字の細かい字画を埋めていれば、背景色として考慮されることになる。
注記 6: WCAG に適合しているか判断する場合は、典型的な表現において隣接するであろうと制作者が想定するコンテンツで指定された色の組み合わせについて評価しなければならない。制作者は、ユーザエージェントによる色の変更などのように通常とは異なる表現を考慮する必要はない。ただし、それが制作者のソースコードによって起こる場合は除く。
少なくとも18ポイント、又はは14ポイントの太字。あるいは、中国語、日本語、そして韓国語のフォントは、それと同等の文字サイズ。
注記 1: 特別に細い線のフォント、又は文字の形が分かりにくくなるような独特の見た目や特徴のあるフォントは、コントラストが低い場合に特に読みづらい。
注記 2: ここでいう文字サイズは、コンテンツが提供される際のサイズであり、利用者によるサイズ変更は含まれない。
注記 3: 文字の実際のサイズは、コンテンツ制作者が指定したサイズとユーザのディスプレイあるいはユーザエージェントの設定の両方に依存している。多くの主流となっている本文テキストで用いられるフォントにおいて、本文テキストのデフォルトのサイズは、14ポイントと18ポイントは、1.2emと1.5em、または、(本文フォントが100%であると仮定して)デフォルトサイズの120%と150%に、おおよそ同等である。しかし、制作者は、使用する特定のフォントについて、このことをチェックしておく必要がある。フォントが相対単位で定義されている時、実際に表示される文字サイズのポイント数は、ユーザエージェントによって計算される。この達成基準について評価する時には、文字サイズのポイント数は、ユーザエージェントから取得されるべきであり、またはユーザエージェントが行うフォントの計算基準に基づいて計算するべきである。ロービジョンの利用者については、自分で適切な設定を選択することを想定している。
注記 4: フォントサイズを指定せずにテキストを用いる際は、サイズを指定していないテキストに対して主要ブラウザで用いられる最小のフォントサイズをそのテキストのサイズとみなすのが妥当であろう。もし、レベル1の見出しが、主要なブラウザで14ポイントの太字あるいはそれ以上のサイズでレンダリングされるならば、それは「サイズの大きな」テキストであると考えてよい。相対的な拡大縮小は、同様の方法でそのデフォルトのサイズから算出することが可能である。
注記 5: 半角の英数字のテキストにおける18ポイントおよび14ポイントのサイズは、拡大印刷の最小サイズ(14ポイント)と標準的な大きい文字サイズ(18ポイント)に基づいている。例えば、中国語、日本語、韓国語など、その他の文字については、「同等な」サイズはその言語での拡大印刷の最小サイズと拡大印刷でその次に大きな標準のサイズとなる。
訳注: 日本語を含む場合、少なくとも22ポイント、又は18ポイントの太字と考えるとよい。
特定の機能を果たすための単一のコントロールとして利用者が知覚する、コンテンツの一部分。
注記 1: 複数のユーザインターフェース・コンポーネントが、単一のプログラムで実装されることがある。ここでいうコンポーネントは、プログラムに関するものではなく、別々のコントロールとして利用者が知覚するものを指す。
注記 2: ユーザインターフェース・コンポーネントには、スクリプトで生成されるコンポーネントやフォーム要素、リンクが含まれる。
事例 : アプレットには、コンテンツ内を行ごと、ウェブページごと、又はランダム・アクセスを行うために用いられる「コントロール」がある。これらには、いずれも識別名を割り当て、個別に設定できるようにする必要があるため、それぞれが「ユーザインターフェース・コンポーネント」となる。
特定の視覚的効果を得るために非テキスト形式(例えば、画像)でレンダリングされたテキスト。
注記: これには、重要なその他の視覚的なコンテンツを含む画像の一部であるテキストは含まれない。
事例 : 写真に写っている人の名札にある人名は含まれない。
美的な目的だけを果たしていて、情報は提供せず、機能性も備えていない。
注記: その単語を手直ししたり置き換えたりしてもその目的が変わらないのであれば、テキストは単に装飾だけを目的にしたものといえる。
事例 : 背景にとても淡い文字で単語がランダムに並んでいる辞書の表紙。
1.4.7 小さい背景音又は背景音なし: 収録済の音声しか含まないコンテンツで、(1) 前景に主として発話を含み、(2) 音声CAPTCHA 又は音声ロゴではなく、かつ、(3)例えば、歌やラップなどのように、主として音楽表現を意図した発声ではないものについては、次に挙げる事項のうち、少なくとも一つを満たしている: (レベルAAA)
背景音なし: 音声は背景音を含まない。
消去:背景音を消すことができる。
20デシベル: 背景音は、前景にある発話のコンテンツより少なくとも20デシベルは低い。ただし、継続時間が2秒以内で発生頻度が低い背景音は除く。
注記: デシベルの定義によれば、この要件を満たす背景音は、前景にある発話のコンテンツの約4分の1の大きさになる。
この達成基準の意図は、発話ではないあらゆる音が、音声の聞こえづらい利用者が発話を背景音又は前景にある不要な他の発話コンテンツと区別することができるようにすることである。
20 dB(デシベル)という値は、 Large area assistive listening systems (ALS): Review and recommendations [LAALS]と、In-the-ear measurements of interference in hearing aids from digital wireless telephones [HEARING-AID-INT] に基づいている。
音声の聞こえづらい利用者は、発話と背景音を区別しづらいことがしばしばある。
この節にある番号付の項目は、WCAG ワーキンググループがこの達成基準を満たすのに十分であると判断する実装方法、又は複数の実装方法の組合せを表している。WCAG 2.0 適合要件のすべてが満たされている場合にのみ、次に挙げる実装方法により、この達成基準を満たすことができる。
適合するためには必須ではないが、コンテンツをよりアクセシブルにするためには、次の付加的な実装方法もあわせて検討するとよい。ただし、すべての状況において、すべての実装方法が使用可能、または効果的であるとは限らない。
前景音と背景音のレベルを独立して調節できる方法を提供する(リンク追加予定)
以下に挙げるものは、WCAG ワーキンググループが達成基準 1.4.7 に適合していないとみなした、よくある不適合事例である。
(今のところ、文書化されている不適合事例がない)
Completely Automated Public Turing test to tell Computers and Humans Apart(コンピュータと人間とを判別する完全自動化されたチューリングテスト)の頭文字語。
注記 1: CAPTCHA のテストは、わざと不明瞭にした画像又は音声ファイルによって提示されるテキストを、利用者に入力するように求めることが多い。
注記 2: チューリングテストは、人間とコンピュータを判別するために設計されたテストの仕組みである。その名は、これを考案した有名なコンピュータ科学者のアラン・チューリングにちなんで名付けられた。この用語は、カーネギーメロン大学の研究者たちによる造語であった。[CAPTCHA]
ライブではない情報。
1.4.8 視覚的な表現: テキスト・ブロック(テキストの一文より長いもの)の視覚的な表現には、次を実現するメカニズムを提供する: (レベルAAA)
利用者が、前景色と背景色を選択できる。
1行の長さを、半角文字(英数字以外も含む)で80文字以内(日本語、中国語、韓国語の場合は、40文字以内)に収めることができる。
テキストが、均等割り付けされていない(両端揃えではない)。
段落中の行送りは、少なくとも1.5文字分ある。そして、段落の間隔は、その行送りの少なくとも1.5倍以上ある。
支援技術を用いなくても、テキストのサイズを200%まで変更できて、利用者が全画面表示にしたウィンドウで1行のテキストを読むときに横スクロールする必要がない。
この達成基準の意図は、視覚的に描画されるテキストを、そのレイアウトにより読みやすさを損なうことなく、知覚できるように提示することである。認知の障害、言語の障害、及び学習障害のある利用者やロービジョンの利用者は、彼らにとってテキストが読みづらい方法で提示されていると、そのテキストを知覚できなかったり、どこを読んでいるのかが分からなくなったりすることがある。
視覚障害又は認知の障害のある利用者は、テキストの色及び背景色を選択できる必要がある。彼らは、その障害のない利用者にとっては分かりにくいとも思える組合せを選んでいることがある。そして、その組合せは、コントラストがとても低いこともある。また、とても限定された色の組合せしか有効でないこともある。色又はテキストの表現におけるその他の外観を制御できるかどうかによって、そういった利用者の読解力には大きな差が生じる。
読字障害又は視覚障害のある利用者にとっては、長い行のテキストは大きな障壁となりうる。彼らは、自分が読んでいる位置を把握し続けることや、テキストの行送りを目で追うことが苦手である。テキストのブロックの幅を狭くすることで、そういった利用者はテキストのブロックを読んでいるときに次の行へ読み進めていきやすくなる。そのため、行の幅は文字又はテキストを記述する構造上の構成要素である図形記号を含めて80文字以下(中国語、日本語、韓国語の場合は、40文字以下)とすべきである。諸研究によれば、中国語、日本語、及び韓国語の文字は、アルファベット文字と同じ読みやすさで表示すると、幅がほぼ2倍になる。そこで、中国語、日本語、及び韓国語の文字の場合は、行の長さの最長を半分にしている。
認知の障害のある利用者は、行送り幅(行間隔)が接近していると、テキストを目で追うのが困難である。行送り幅及び段落の間隔をさらに空けることで、次の行へ移動しやすくなり、段落の終わりにたどりついたことも認識しやすくなる。例えば、行送り幅には1.5倍と1行おきというように、様々な選択肢があるのが最もよい。段落中の行送り幅が1.5文字分あるというのは、ある行のベースラインと次の行のベースラインとが、テキストが「シングルスペース」(そのフォントでのデフォルトの行送り幅)の150%離れていることを意味する。そして、段落の間隔が行送り幅の1.5倍広いというのは、ある段落の最終行のベースラインが次の段落の最初の行のベースラインから250%離れていることを意味する(言い換えれば、2つの段落の間に、シングルスペースの空行の150%に相当する、空行が1行あるということである)。
いくらかの認知の障害のある利用者は、均等割り付けされているテキストを読むのに問題を抱えている。左右両端を揃えた状態で行ごとに単語間(日本語では文字間)がまちまちの場合に、空白が「白い川」のようにページの下のほうへ流れているように見えると、テキストが読みづらくなり、全く読めなくなることもありうる。また、テキストの均等割り付けは、単語間が近くなりすぎて、単語と単語の分かれ目が分かりづらくなってしまうこともある。
テキストのサイズ変更は、視覚的に描画されるテキスト(視覚的に見ることができるように表示されたテキストの文字 [対ASCIIのようにデータとしての属性を持つテキスト])を、利用者がすべてのコンテンツを見るのに左右にスクロールすることのないように、問題なく拡大可能にすることである。それが可能なようにコンテンツが制作されていると、コンテンツは折り返しになる。これにより、ロービジョンの利用者及び認知の障害のある利用者は、混乱することなく、テキストのサイズを拡大することができるようになる。
コンテンツを拡大することは、第一にユーザーエージェントが果たすべき役割である。UAAG 1.0 チェックポイント 4.1 を満たしているユーザーエージェントは、利用者がテキストの拡大及び縮小を設定できるようにしている。コンテンツ制作者が果たすべき役割は、ユーザーエージェントがコンテンツを効果的に拡大できるように、そして表示されているビューポートの横幅の中でコンテンツが折り返すように、ウェブコンテンツを制作することである。テキストのサイズ拡大に関するその他の情報は、 達成基準 1.4.4 テキストのサイズ変更を理解するを参照のこと。
横スクロールする必要がないという要件は、長い語句を1行に表示すると利用者が横にスクロールする必要があるような、小さい画面の端末に適用することを意図していない。この要件の目的のためには、コンテンツ制作者は、標準的なデスクトップ/ラップトップの画面でブラウザのウィンドウを最大化した状態で、コンテンツがこの要件を満たすようにしなければならない。利用者は一般的に何年も自分のコンピュータを使い続けるので、この基準をテストする際には、最新のデスクトップ/ラップトップの画面解像度ではなく、数年間にわたって普及しているデスクトップ/ラップトップの画面解像度を考慮すべきである。
一つの単語が全画面の幅の半分以上になるほど長くない限り、折り返して全体を表示することが可能である。とても長いURIは、拡大された画面からはみ出してしまうかもしれないが、URI は「読む」ためのテキストではないとみなされるので、この基準に反することはない。
この基準は、利用者が横スクロールをする必要が絶対にないということを意味するわけではない。単に、1行のテキストを読むために、利用者が横スクロールを繰り返す必要がないということを意味しているだけである。例えば、テキストが同じ幅の二段組になっているページは、この基準を自動的に満たしていることになるだろう。ページを拡大するというのは、一つめの段が画面上に全部見えていて、利用者がページを縦にスクロールするだけで読むことができるということを意味する。2つめの段を読むには、利用者は右へ横スクロール移動して、右側の段が画面の幅の中に完全に見える状態にして、それ以上は横にスクロールすることなく、その段を読むであろう。
この達成基準は、コンテンツの表現はそのままでテキストを読めるようにすることにより、ロービジョンの利用者の役に立つ。テキストのブロックの色及びサイズを調節できるようにすることにより、ロービジョンの利用者は、自分が見やすくなるようにテキストを調節することができるようになる。
この達成基準は、認知の障害、言語の障害、及び学習障害のある利用者がテキストを知覚して、テキストのブロック内での位置を把握できるようにする。
認知の障害のある利用者は、自分に最適な前景色と背景色の組合せを選ぶと、テキストをより読みやすくすることができるようになる。
認知の障害のある利用者は、テキストのブロックの幅が狭く、行送り幅及び段落の間隔を調整できると、自分の読んでいる位置をより容易に把握できるようになる。
認知の障害のある利用者は、単語と単語の間隔が均一になっていると、テキストをより容易に読めるようになる。
次の画像は、段落内で行間の幅を変えたテキストの例を示している。左から1行送り幅、1.5行送り幅、及び2行送り幅になっている。



図形記号の例としては、「A」、「→」(矢印の記号)、そして「さ」(日本語の文字)などが挙げられる。
リソースは、情報提供のみを目的としており、推奨を意味するものではない。
Developing sites for users with Cognitive disabilities and learning difficulties
MULTIFUNK: Bringing computer-supported reading one step further, Date: April 2002, ISBN: 82-539-0491-6, Author: Gjertrud W. Kamstrup, Eva Mjovik, Anne-Lise Rygvold og Bjorn Gunnar Saltnes
Cognitive difficulties and access to information systems - an interaction design perspective, Peter Gregor and Anna Dickinson, Applied Computing, University of Dundee
Case Study of a Dyslexic Person's Visual Perceptual Problems: A Fizz Effect, Nigel Beauchamp, IMPACT Research Group, Computer Science, Loughborough University
A Dyslexic Perspective on e-Content Accessibility Peter Rainger, Date of Publication: 20/01/03
Legge, G.E., Pelli, D.G., Rubin, G.S., & Schleske, M.M.:Psychophysics of reading. I. Normal Vision,Vision Research, 25, 239-252, 1985.
Legge, G.E., Rubin, G.S., Pelli, D.G., & Schleske, M.M.:Psychophysics of reading. II. Low Vision,Vision Research, 25, 253-266, 1985.
Osaka,N. and Oda, K. (1991). Effective visual field size necessary for vertical reading during Japanese text processing. Bulletin of Psychonomic Society,29(4),345-347.
Beckmann, P.J. & Legge, G.E. (1996). Psychophysics of reading. XIV. The page-navigation problem in using magnifiers. Vision Research, 36, 3723-3733.
川嶋英嗣・小田浩一(2003).読書におけるスクロール方向とウィンドウ幅の影響 日本心理学会第67回大会, 502.
小田浩一・今橋真理子(1995). 文字認知の閾値と読みの閾値. VISION, 7, 165-168.
Osaka,N. (1994). Size of saccade and fixation duration of eye movements during reading: psychophysics of Japanese text processing. Journal of Optical Society of America A, 9(1), 5-13.
山中今日子・小田浩一 (2007). 漢字の画数と書体のウェイトが視認性に及ぼす 影響. 視覚学会2007年夏季大会ポスター 1p1 Vision, P.167.
The Disability Discrimination Act, Developing an Accessible Information Policy (PDF)
Cognitive Disabilities and the Web: Where Accessibility and Usability Meet?
An Accessibility Frontier: Cognitive disabilities and learning difficulties
この節にある番号付の項目は、WCAG ワーキンググループがこの達成基準を満たすのに十分であると判断する実装方法、又は複数の実装方法の組合せを表している。WCAG 2.0 適合要件のすべてが満たされている場合にのみ、次に挙げる実装方法により、この達成基準を満たすことができる。
使用法: これは複数の要件から成る達成基準なので、次の要件それぞれについて、番号付きの項目の中から1つを満たさなければならない。
閲覧中のウィンドウ幅を狭くしたときに、ユーザーエージェントによるテキストの折り返しを阻まない(リンク追加予定)
G146: リキッドレイアウトを用いる かつ次の実装方法の一つ以上を用いて、コンテンツにあるその他の大きさと相対的な大きさにする:
C12: パーセントを用いてフォントサイズを指定する (CSS) 又は、
C13: キーワードを用いてフォントサイズを指定する (CSS) 又は、
C14: em単位を用いてフォントサイズを指定する (CSS) 又は、
C24: コンテナのサイズにCSSのパーセント値を用いる (CSS) 又は、
SCR34: テキストサイズに応じて拡大するように、サイズ及びポジションを定める (Scripting) 又は、
C26: 利用者が1行のテキストを読むのに横スクロールしないですむレイアウトに変換するオプションをコンテンツ内で提供する (CSS)
適合するためには必須ではないが、コンテンツをよりアクセシブルにするためには、次の付加的な実装方法もあわせて検討するとよい。ただし、すべての状況において、すべての実装方法が使用可能、または効果的であるとは限らない。
パラグラフ、リスト又はテーブルセルをハイライトするのにHover効果を用いる (HTML, CSS)(リンク追加予定)
sans serif フォント又はそれを達成できるメカニズムを提供する(CSS)(リンク追加予定)
インラインリストよりもリスト(ビュレット又は番号順)を用いる(リンク追加予定)
テキスト言語の綴りの慣習に従って上付又は下付を用いる(リンク追加予定)
デフォルトを大きな文字で提供する(リンク追加予定)
ビットマップ(ラスター画像)の文字利用を避ける(リンク追加予定)
ユーザーエージェントの初期値よりも小さなサイズのフォント尺度を使わない(リンク追加予定)
十分なスペースを持った行間を提供する(リンク追加予定)
中心揃えの文字を使わない(リンク追加予定)
イタリックテキストをたくさんを使わない(リンク追加予定)
個々のページやサイト内で異なるスタイルを乱用しない(リンク追加予定)
視覚的に異なるリンクを用いる(リンク追加予定)
拡張的なビュレットを提供する(リンク追加予定)
ビュレットポイントを見せる又は隠す(リンク追加予定)
文の後はemスペース又は2スペースをあてる(リンク追加予定)
以下に挙げるものは、WCAG ワーキンググループが達成基準 1.4.8 に適合していないとみなした、よくある不適合事例である。
一文よりも長いテキスト。
結果を得るためのプロセス又は手法。
最も一般的なデスクトップ/ラップトップのディスプレイで、ビューポートを最大化した状態。
注記: ユーザは一般的にコンピュータを数年間使い続けるので、最新のデスクトップやラップトップの画面解像度を基準にするのではなく、数年間にわたって一般的なデスクトップやラップトップの画面解像度を考慮するのが望ましい。
この達成基準の意図は、テキストの特定の視覚的な表現を必要とする利用者が、必要に応じてテキストの表現を整えられるようにすることである。テキストに、特定のフォントサイズ、前景色及び背景色、書体、行間、又は配置が必要な利用者がいる。
これは、テキストをその表現が変更できるように実装すること、又は利用者が代替の表現を選択できるメカニズムを提供することを意味する。画像化された文字を使用することは、すべての利用者がテキストの表現を変えることができない実装の一例である。
ある状況においては、文字の特定の視覚的な表現がその情報を伝える上で不可欠である。その特定の視覚的な表現でないと、その情報が損なわれてしまうことになる。そのような場合は、テキストを変更できるような方法で実装する必要はない。例えば、ある書体を紹介する際のようにテキストの特定の視覚的な様相を示す場合や、企業ロゴにある文字のようにアイデンティティを伝える文字などが挙げられる。
装飾を目的にした文字は、その表現を変更できるように実装する必要はない。
ロービジョンの利用者(コンテンツ制作者の指定した書体、サイズ、及び/又は色では、テキストが読みづらいことがある)
視線移動に問題のある利用者(コンテンツ制作者の指定した行間及び/又は配置では、テキストが読みづらいことがある)
読字に影響を及ぼす認知の障害のある利用者
引用
あるウェブページに引用がある。その引用部分自体は、イタリックのテキストで、左側をインデントした状態で提示されている。その引用した部分の人名が、引用の下に1.5倍の行間を空けて、左側からさらにインデントした状態になっている。そのテキストの配置、行間スペースの指定、そしてテキストの書体・サイズ・色及び装飾には、CSS を用いている。
ナビゲーション
ウェブページに、ナビゲーション・リンクのメニューがあり、アイコンとテキストの両方でリンク先を示している。CSSを用いて、テキストの書体、サイズ、前景色及び背景色、そしてナビゲーション・リンク間の間隔を指定している。
文字を含んだロゴ
あるウェブサイトには、各ウェブページの左上のコーナーに組織のロゴがある。そのロゴには、ロゴタイプ(ロゴの一部又は全部に文字)がある。 文字の視覚的な表現は、そのロゴのアイデンティティに不可欠であり、その文字の特徴を変更することができないGIF画像である。そして、その画像には、代替テキストがある。
書体のサンプル
ウェブページに、特定の書体に関する情報がある。その書体を他の書体に置き換えると、サンプルとしての目的が損なわれてしまう。そのサンプルは、その文字の特徴を変更することができない JPEG 画像である。そして、その画像には、代替テキストがある。
手紙の写し
ウェブページに、手紙の原本を描写したものがある。オリジナルの体裁でその手紙を見せることが、その手紙の書かれた時代に関する情報を伝える上で不可欠である。その手紙は、その文字の特徴を変更することができない GIF 画像である。そして、その画像には、代替テキストがある。
記号的な文字
利用者がテキストのブロックを入力できるフォームがある。そのフォームは、テキストのスタイル指定やスペルチェックなどの機能のボタンをたくさん提供している。ボタンの中には文字を用いたものがあり、その文字に自然言語で何かを表現する並び順はない。例えば、フォントを太字にする機能には"B"、テキストをイタリックにする機能には"I"、そしてスペルチェックの機能には"ABC"が使われている。その記号的な文字は、その文字の特徴を変更することができない GIF 画像としてボタンになっている。そして、そのボタンには代替テキストがある。
リソースは、情報提供のみを目的としており、推奨を意味するものではない。
この節にある番号付の項目は、WCAG ワーキンググループがこの達成基準を満たすのに十分であると判断する実装方法、又は複数の実装方法の組合せを表している。WCAG 2.0 適合要件のすべてが満たされている場合にのみ、次に挙げる実装方法により、この達成基準を満たすことができる。
適合するためには必須ではないが、コンテンツをよりアクセシブルにするためには、次の付加的な実装方法もあわせて検討するとよい。ただし、すべての状況において、すべての実装方法が使用可能、または効果的であるとは限らない。
以下に挙げるものは、WCAG ワーキンググループが達成基準 1.4.9 に適合していないとみなした、よくある不適合事例である。
(今のところ、文書化されている不適合事例がない)
もし取り除いてしまうと、コンテンツの情報あるいは機能を根本的に変えてしまい、かつ、情報および機能が WCAG に適合する他の方法では提供することができない。
特定の視覚的効果を得るために非テキスト形式(例えば、画像)でレンダリングされたテキスト。
注記: これには、重要なその他の視覚的なコンテンツを含む画像の一部であるテキストは含まれない。
事例 : 写真に写っている人の名札にある人名は含まれない。
美的な目的だけを果たしていて、情報は提供せず、機能性も備えていない。
注記: その単語を手直ししたり置き換えたりしてもその目的が変わらないのであれば、テキストは単に装飾だけを目的にしたものといえる。
事例 : 背景にとても淡い文字で単語がランダムに並んでいる辞書の表紙。
ガイドライン 2.1: すべての機能をキーボードから利用できるようにする。
すべての機能がキーボードを用いて利用可能であれば、キーボードの利用者、(キーボード入力を生成する)音声入力、(オンスクリーン・キーボードを使用する)マウス、及び出力として疑似的な打けんを生成する様々な支援技術により、その機能を実現することができる。キーボード入力が時間に依存しない限り、柔軟性があり、広く一般にサポートされて、そして様々な障害のある利用者が操作可能な入力形態は他にはない。
汎用キーボードの入力を提供することは、他の入力方法をサポートしないという意味ではないことに留意してほしい。最適化された音声入力、最適化されたマウス/ポインタ入力などもまた有効である。重要な点は、キーボード入力及びそれと同等の操作方法を提供することである。
例えば、PDA又は携帯電話のような機器の中には、もともとキーボードを搭載していないものもある。しかし、これらの機器にウェブ閲覧機能がある場合には、テキスト又は「打けん」を生成する何らかの手段があるはずである。このガイドラインでは、キーボード、キーボード・エミュレータ、又はキーボード入力やテキスト入力を生成するその他のハードウェアもしくはソフトウェアで生成される打けんにより、ウェブコンテンツが制御される必要があることを認識するために、「キーボード・インタフェース」という用語を用いている。
このガイドラインにある各達成基準を満たすための実装方法は、この後に達成基準ごとに挙げられている。しかし、このガイドラインに対処するための実装方法がどの達成基準にも該当しない場合は、ここで挙げている。そういった実装方法は、どの達成基準を満たす上でも必須ではないし、十分でもないが、ウェブコンテンツの種類によってはより多くの利用者にとってよりアクセシブルにすることができるものである。
2.1.1 キーボード操作: コンテンツのすべての機能は、個々のキーストロークに特定のタイミングを要することなく、キーボード・インタフェースを通じて操作可能である。ただし、その根本的な機能が利用者の動作による始点からの終点まで続く一連の軌跡に依存して実現されている場合は除く。 (レベルA)
注記 1: 上記の例外は、コンテンツの根本的な機能に関するものであり、入力手法に関するものではない。例えば、テキスト入力に手書き入力を用いるのであれば、その入力手法(手書き)は利用者の動作による軌跡(例えば、手書き入力に用いるマウスの動き)に依存した入力を必要とするが、その根本的な機能(テキスト入力)は利用者の動作による軌跡に依存した入力を必要とするものではない。
注記 2: これは、キーボード操作に加えて、マウス入力又はその他の入力手段を提供することを禁ずるものでも妨げるものでもない。
この達成基準の意図は、可能な限り、コンテンツをキーボード又は(代替キーボードが利用できるような)キーボード・インタフェースで操作できるようにすることである。コンテンツがキーボード又は代替キーボードで操作可能であれば、(目と手を一緒に使うマウスのようなデバイスを使用できない)全盲の利用者にも、代替キーボード又はキーボード・エミュレータのような入力デバイスを使用しなければならない利用者にも操作できることになる。キーボード・エミュレータには、音声認識入力ソフトウェア、呼気/吸気操作ソフトウェア、オンスクリーン・キーボード、スキャニングソフトウェア、そして様々な支援技術及び代替キーボードがある。ロービジョンの利用者は、ポインタを目で追うのが困難なことがあり、キーボードでソフトウェアを操作できれば、ソフトウェアがとても使いやすくなる(又は、単に使えるようになる)。
「個々のキーストロークに特定のタイミング」の事例としては、利用者が短時間のうちに複数の打けんを繰り返す又は実行する必要がある状況、又は打けんが受け付けられるまでは長い間キーを押下していなければならないような状況がある。
「ただし、その根本的な機能が単に利用者の動作の終点に依存しておらず、利用者の動作による軌跡に依存して実現されている場合は除く。」というフレーズがあるのは、キーボードから無理なく操作することができないものとを区別するためである。
ポインティング・デバイスにより実行される操作のほとんどは、キーボードでも実行可能である(例えば、クリックする、選択する、動かす、拡大・縮小する)。しかし、ポインティング・デバイスでは可能だが、ものすごく多くの打けんでないと、あらゆる知られた方法でキーボードでは不可能な入力がある。手書き描画、水彩画、及び障害物訓練コースでのヘリコプター操縦は、どれも軌跡に依存した入力を要する機能の事例である。直線や規則的な幾何学的図形を描くこと、ウィンドウのサイズを変更すること、及びある位置へオブジェクトをドラッグして移動させること(その位置への軌跡に意味がない場合)は、軌跡に依存した入力を必要としない。
(テンキーでマウスポインタを操作する)マウスキーを使用することでは、この達成基準を満たしたことにはならないだろう。なぜなら、アプリケーションに対して、キーボードと同等ではなく、マウスと同等だからである(つまり、アプリケーションからはマウスのように見えるためである)。
利用者の入力機能を設計する際に、利用者がそのオペレーティング・システムのキーボード・アクセシビリティ機能を使用する可能性があることを考慮するのは当然のことである。例えば、修飾キーがロックされているかもしれない。しかし、修飾キーのロックとぶつかるイベントを送って予期しない結果が生じることのないように、コンテンツはそのような環境においても機能し続ける必要がある。
(目と手を一緒に使うマウスのようなデバイスを使用できない)全盲の利用者
(画面上のポインタを見つけたり、目で追ったりするのが困難である)ロービジョンの利用者
マウスを使うのがとても困難なため、通常はキーボードを使用している手に震えのある利用者。
事例 1: 描画プログラム
描画プログラムは、利用者がキーボード操作でオブジェクトの作成、サイズ変更、配置及び回転をすることが可能である。
事例 2: ドラッグアンドドロップ機能
ドラッグアンドドロップを用いるアプリケーションは、オブジェクトを移動させるための「カット」及び「ペースト」、又はフォーム・コントロールをサポートしている。
事例 3: 離れている点の間の移動及び接続
点を結ぶプログラムは、利用者が画面上の点間を移動し、スペースキーで現在の点と直前の点を結ぶことができる。
事例 4: 例外 - お絵描きプログラム
水彩画を描くプログラムは、ひと筆の動きが移動の速度及び持続時間にかなり依存して変化するため、例外の一つとして認められる。
事例 5: 例外 - 模型ヘリコプター操縦訓練シミュレータ
ヘリコプター操縦訓練シミュレータは、シミュレータの性質上、模型ヘリコプターの動作をリアルタイムで教えるものであるため、例外の一つとして認められる。
事例 6: オプションのキーボード付き PDA
通常スタイラスペンで操作する PDA は、オプションで接続可能なキーボードがある。そのキーボードは、標準的な方法ですべてのウェブ閲覧を行うことが可能である。ウェブコンテンツはキーボードのみでも利用できるように設計されているので、そのキーボードでも操作可能である。
この節にある番号付の項目は、WCAG ワーキンググループがこの達成基準を満たすのに十分であると判断する実装方法、又は複数の実装方法の組合せを表している。WCAG 2.0 適合要件のすべてが満たされている場合にのみ、次に挙げる実装方法により、この達成基準を満たすことができる。
次の実装方法の一つを用いて、キーボードで操作できることを保証する。
次の実装方法の一つを用いて、 G90: キーボードがトリガーとなるイベント・ハンドラを提供する :
SCR20: キーボードとその他のデバイス特有の機能を両方とも用いる (Scripting)
SCR35: アンカー及びボタンのonclickイベントを用いて、アクションをキーボードで操作可能にする (Scripting)
SCR2: キーボード及びマウスのイベント・ハンドラを両方とも用いる (Scripting)
適合するためには必須ではないが、コンテンツをよりアクセシブルにするためには、次の付加的な実装方法もあわせて検討するとよい。ただし、すべての状況において、すべての実装方法が使用可能、または効果的であるとは限らない。
インタラクティブなユーザーインタフェース・コンポーネントとして静的な要素に再度目的を持たせる場合、XHTMLの役割、状態、及び値の属性を使用する(リンク追加予定) 及び SCR29: HTMLの静的な要素に、キーボードで操作可能なアクションを追加する (Scripting)
重要なリンク及びフォームのコントロールへのキーボード・ショートカットを提供する(リンク追加予定)
一覧表の各項目を始めるために固有の文字の組合せを使用する(リンク追加予定)
もっとも抽象的なイベント・ハンドラを選択する(リンク追加予定)(Scripting)
OnActivateイベントを使用する(リンク追加予定)(Scripting)
他の目的で、一般的なユーザーエージェントのキーボード・コマンドの使用を避ける(リンク追加予定)
以下に挙げるものは、WCAG ワーキンググループが達成基準 2.1.1 に適合していないとみなした、よくある不適合事例である。
キーストローク入力を取得するためにソフトウェアが用いるインターフェース。
注記 1: キーボードがもともと存在しない技術であっても、キーボード・インターフェースによって、利用者がキーストローク入力をプログラムに提供できる。
事例 : タッチスクリーンを搭載している PDA には、外部キーボードへのコネクタとあわせて、その OS に組み込まれたキーボード・インターフェースがある。PDA 上のアプリケーションはそのインターフェースを用いて、外部キーボード、あるいは手書き解釈プログラムや「キーボード・エミュレーション」機能付きの音声テキスト変換アプリケーションのような擬似キーボード出力を提供する他のアプリケーションのいずれかからキーボード入力を取得することができる。
注記 2: マウスキーのようなキーボード操作によるマウス・エミュレータによるアプリケーション(又は、そのアプリケーションの一部)の操作は、キーボード・インターフェースからの操作とは見なさない。なぜならば、この場合、プログラムの操作は、キーボード・インターフェースからではなく、そのポインティング・デバイス・インタフェースからの入力によって行われるからである。
利用者の操作により実現可能なプロセスおよび結果。
2.1.2 フォーカス移動: キーボード・インタフェースを用いてキーボード・フォーカスをそのウェブページのあるコンポーネントに移動できる場合、キーボード・インタフェースだけを用いてそのコンポーネントからフォーカスを外すことが可能である。さらに、その操作が修飾キーを伴わない矢印キー、修飾キーを伴わない Tab キー、又はフォーカスを外すその他の標準的な方法で可能な場合を除き、キーボード・フォーカスをそのコンポーネントから外す方法を利用者に知らせる。 (レベルA)
注記: この達成基準を満たさないコンテンツでは、利用者がそのウェブページ全体を使用できない恐れがあるため、ウェブページ上のすべてのコンテンツは他の達成基準を満たすために用いられているか否かにかかわらず、この達成基準を満たさなければならない。適合要件 5: 非干渉を参照のこと。
この達成基準の意図は、コンテンツがウェブページ上の一部分にキーボード・フォーカスを「閉じ込める」ことのないようにすることである。これは、1ページ中に複数のフォーマットが組み合わされていて、プラグイン又は埋め込みアプリケーションで描画される際によく起こる問題である。
ただし、その状態を抜け出してフォーカスを「閉じ込められない」ようにする方法を利用者が分かっているのであれば、ウェブページの機能がフォーカスの移動をコンテンツの一部分に限定しているときがあってもよいのかもしれない。
全盲の利用者及び身体障害のある利用者など、キーボード又はキーボード・インタフェースだけを使用している利用者がウェブコンテンツを利用できるようになる。
カレンダーのプログラム
カレンダーのプログラムは、利用者がキーボードを用いてそのカレンダーに項目の追加、削除又は更新することができるようになっている。プログラムにあるコントロールは、ウェブページ内の Tab キーによるフォーカス移動の一つで、あらゆるリンク又はコントロールと同様に利用者がプログラムのコントロールもTabキーで移動できる。
パズルのアプレット
利用者が Tab キーでフォーカスをアプレットの中に入れると、そこから先のフォーカス移動及びその他の打けんはアプレットが処理することになる。そして、そのアプレットから抜け出すのに用いる打けんに関する命令は、そのアプレットの中にあるのと同様に、アプレットに入る前に提供されている。
モーダル・ダイアログボックス
ウェブアプリケーションが、ダイアログボックスを立ち上げる。そのダイアログボックスの下部には、「キャンセル」と「OK」の二つのボタンがある。ダイアログボックスが開くと、フォーカスはそのダイアログボックスから外へ抜け出せなくなる。ダイアログボックスの最後のコントロールで Tab キーを押すと、フォーカスはダイアログボックスの最初のコントロールへ移動する。「キャンセル」ボタン又は「OK」ボタンを押下すると、そのダイアログボックスは閉じられる。
この節にある番号付の項目は、WCAG ワーキンググループがこの達成基準を満たすのに十分であると判断する実装方法、又は複数の実装方法の組合せを表している。WCAG 2.0 適合要件のすべてが満たされている場合にのみ、次に挙げる実装方法により、この達成基準を満たすことができる。
適合するためには必須ではないが、コンテンツをよりアクセシブルにするためには、次の付加的な実装方法もあわせて検討するとよい。ただし、すべての状況において、すべての実装方法が使用可能、または効果的であるとは限らない。
(まだ文書化されていない)
以下に挙げるものは、WCAG ワーキンググループが達成基準 2.1.2 に適合していないとみなした、よくある不適合事例である。
キーストローク入力を取得するためにソフトウェアが用いるインターフェース。
注記 1: キーボードがもともと存在しない技術であっても、キーボード・インターフェースによって、利用者がキーストローク入力をプログラムに提供できる。
事例 : タッチスクリーンを搭載している PDA には、外部キーボードへのコネクタとあわせて、その OS に組み込まれたキーボード・インターフェースがある。PDA 上のアプリケーションはそのインターフェースを用いて、外部キーボード、あるいは手書き解釈プログラムや「キーボード・エミュレーション」機能付きの音声テキスト変換アプリケーションのような擬似キーボード出力を提供する他のアプリケーションのいずれかからキーボード入力を取得することができる。
注記 2: マウスキーのようなキーボード操作によるマウス・エミュレータによるアプリケーション(又は、そのアプリケーションの一部)の操作は、キーボード・インターフェースからの操作とは見なさない。なぜならば、この場合、プログラムの操作は、キーボード・インターフェースからではなく、そのポインティング・デバイス・インタフェースからの入力によって行われるからである。
2.1.3 キーボード操作(例外なし): コンテンツのすべての機能は、個々のキーストロークに特定のタイミングを要することなく、キーボード・インタフェースを通じて操作可能である。 (レベルAAA)
この達成基準の意図は、すべてのコンテンツをキーボードで操作可能にすることである。例外が認められないということを除いては、達成基準 2.1.1 と同じである。ただし、その根本的な機能が単に利用者の動作の終点に依存しておらず、利用者の動作による軌跡に依存した入力を必要とするコンテンツ(つまり、達成基準 2.1.1 では例外とされていたコンテンツ)をキーボードで操作可能にするということではない。正しくは、そういったアナログで時間の経過に依存した入力を用いるコンテンツは、この達成基準に適合することができないため、ガイドライン 2.1 にレベル AAA で適合することはできないということである。
この節にある番号付の項目は、WCAG ワーキンググループがこの達成基準を満たすのに十分であると判断する実装方法、又は複数の実装方法の組合せを表している。WCAG 2.0 適合要件のすべてが満たされている場合にのみ、次に挙げる実装方法により、この達成基準を満たすことができる。
この達成基準には、特に追加された実装方法があるわけではない。達成基準 2.1.1 の実装方法を参照のこと。アナログで時間の経過に依存した入力があるためにその実装方法が不可能な場合は、このレベル AAA の達成基準に適合することはできない。
キーストローク入力を取得するためにソフトウェアが用いるインターフェース。
注記 1: キーボードがもともと存在しない技術であっても、キーボード・インターフェースによって、利用者がキーストローク入力をプログラムに提供できる。
事例 : タッチスクリーンを搭載している PDA には、外部キーボードへのコネクタとあわせて、その OS に組み込まれたキーボード・インターフェースがある。PDA 上のアプリケーションはそのインターフェースを用いて、外部キーボード、あるいは手書き解釈プログラムや「キーボード・エミュレーション」機能付きの音声テキスト変換アプリケーションのような擬似キーボード出力を提供する他のアプリケーションのいずれかからキーボード入力を取得することができる。
注記 2: マウスキーのようなキーボード操作によるマウス・エミュレータによるアプリケーション(又は、そのアプリケーションの一部)の操作は、キーボード・インターフェースからの操作とは見なさない。なぜならば、この場合、プログラムの操作は、キーボード・インターフェースからではなく、そのポインティング・デバイス・インタフェースからの入力によって行われるからである。
利用者の操作により実現可能なプロセスおよび結果。
ガイドライン 2.2: 利用者がコンテンツを読んだり使用したりするのに十分な時間を提供する。
障害のある利用者の多くは、障害のない利用者と比べると、タスクを完了するのにより長い時間を必要とする。それは、身体的に反応するのに時間がかかることがある、何かを読むのに時間がかかることがある、ロービジョンのために何かを見つけたり読んだりするのに時間がかかることがある、又は、より時間を要する支援技術を使用してコンテンツを利用していることがあるからである。このガイドラインは、利用者がコンテンツに要求されるタスクを利用者の必要とする時間をかけて完了できるようにすることに焦点を当てている。主なアプローチとして、制限時間を取り除くこと、又はタスクを完了するために十分な時間を利用者が追加できるようにすることを挙げている。ただし、それが不可能な場合に対する例外が認められている。
このガイドラインにある各達成基準を満たすための実装方法は、この後に達成基準ごとに挙げられている。しかし、このガイドラインに対処するための実装方法がどの達成基準にも該当しない場合は、ここで挙げている。そういった実装方法は、どの達成基準を満たす上でも必須ではないし、十分でもないが、ウェブコンテンツの種類によってはより多くの利用者にとってよりアクセシブルにすることができるものである。
2.2.1 調整可能な制限時間: コンテンツに制限時間を設定する場合は、次に挙げる事項のうち、少なくとも一つを満たしている: (レベルA)
解除: 制限時間があるコンテンツを利用する前に、利用者がその制限時間を解除することができる。又は、
調整: 制限時間があるコンテンツを利用する前に、利用者が少なくともデフォルト設定の10倍を超える、大幅な制限時間の調整をすることができる。又は、
延長: 時間切れになる前に利用者に警告し、かつ少なくとも20秒間の猶予をもって、例えば「スペースキーを押す」などの簡単な操作により、利用者が制限時間を少なくとも10倍以上延長することができる。又は、
リアルタイムの例外: リアルタイムのイベント(例えば、オークション)において制限時間が必須の要素で、その制限時間に代わる手段が存在しない。又は、
必要不可欠な例外: 制限時間が必要不可欠なもので、制限時間を延長することがコンテンツの動作を無効にすることになる。又は、
20時間の例外: 制限時間が20時間よりも長い。
注記: この達成基準は、制限時間の結果として、コンテンツ又は状況の予期せぬ変化を引き起こさないように利用者がタスクを完了できるようにするためのものである。この達成基準は、利用者のアクションの結果としてのコンテンツ又は状況の変化を制限する 達成基準 3.2.1と併せて考慮すること。
この達成基準の意図は、障害のある利用者がウェブコンテンツを操作するのに十分な時間の提供を、可能な限り保証することである。全盲、ロービジョン、巧緻性障害、及び、認知能力の低下している利用者は、コンテンツを読んだり、オンラインフォームに記入したりするような操作を実行するのに、より長い時間を必要とする場合もある。そのため、ウェブコンテンツの機能が時間の経過に依存している場合、制限時間内に必要な操作を実行することが困難な利用者もいるだろう。このことは、サービスをそういった利用者に対してアクセシブルではないものにしてしまう。そこで、機能を時間の経過に依存しないように設計することで、障害のある利用者がその操作を完了させやすくなる。制限時間を解除する、制限時間の長さを調整する、又は時間切れになる前に制限時間を延長するための選択肢を提供することは、作業を無事に終えると見込まれているよりも多くの時間を必要とする利用者の助けになる。利用者にとって最も有用なものから順に選択肢を挙げている。時間切れになる前に制限時間を延長できるようにすることよりも、制限時間の長さを調整できるようにすることのほうが望ましく、さらにそれよりも制限時間を解除できるようにすることのほうが望ましい。
利用者による起動がなく、設定時間後又は定期的に発生する処理は、どれも制限時間を表す。コンテンツの一部又は全部の更新(例えば、ページのリフレッシュ)、コンテンツの変更、利用者が入力の要求に対応するウィンドウの有効期限などが含まれる。
また、利用者が読んだり、理解したり、又はその両方をすることができない速度で進んだり更新したりするコンテンツも含まれる。言い換えれば、アニメーションや動画のコンテンツ、動きのあるコンテンツ、又はスクロールするコンテンツは、利用者がコンテンツを読むのに制限時間を課することになる。
しかし、ある場合において、(例えば、オークション又は他のリアルタイムのイベントの)制限時間を変更することは不可能であり、それゆえこれらの場合における例外が提供されている。
サーバーの制限時間に関する注記
制限時間のあるサーバーのリダイレクトは、以下にある「よくある不適合事例」の中で述べられている。
ログインの有効期限のようなサーバーによる制限時間は、達成基準 2.2.5で扱う。
制限時間のないサーバーのリダイレクト(例: HTTPレスポンスコード 3xx)は、時間の制限がなく、瞬時に作動するので、この達成基準は適用されない。
この達成基準は、コンテンツ自体が設定する制限時間だけに適用される。例えば、ユーザーエージェント又はインターネット固有の要因などにより、コンテンツ以外のものが設定する制限時間は、コンテンツ制作者が制御できるものではなく、WCAG への適合要件の対象とはならない。ウェブサーバーにより設定される制限時間は、コンテンツ制作者が制御できるものであり、達成基準 2.2.5が対応している。
デフォルトの10倍は、臨床的経験及び他のガイドラインに基づいて選んでいる。例えば、利用者が反応してスイッチを押すのに15秒間与えられていたら、たとえ問題があったとしても、150秒はすべての利用者がスイッチを押すのに十分な時間であろう。
また、20秒間も、臨床的経験及び他のガイドラインに基づいている。「あらゆるスイッチ」を押すのに、20秒あれば、痙性(麻痺している筋肉が自分の意思に関わらず勝手に緊張して収縮する症状)のある利用者も含むほとんどすべての利用者にとって十分である。中にはそれでも足りない利用者もいるかもしれないし、時間をどれだけ延ばしても足りない利用者もいるだろう。任意の長い時間にしてしまうと、あるアプリケーションに対して障害のある利用者を含むすべての利用者を危険な状態にするため、時間の延長を要求するのに妥当な時間を定める必要がある。例えば、金融取引に用いられるキオスク端末又は端末装置は、利用者が取引を終了せずにその場を離れてしまうことが非常によくある。そのままでは、端末を次の人に不正利用されやすい状態にしておくことになる。利用者の確認をせずに休止状態を長時間与えて、長時間にわたって利用者がその場にいるという状態にしておくことは、端末を不正利用の危険にさらすことになる。何も動きがなければ、システムはそこに利用者がいるかどうかを確認しなければならない。そのため、システムは、利用者がそこにいることを確認するように求め(「どれかキーを押してください」)、誰もが応じることができるだけの長さで利用者の反応を待つべきである。「どれかキーを押してください」に対して、20秒という時間は、この条件を満たすであろう。もし利用者が自分はまだそこにいるということを示せば、その端末は利用者に確認する前と同じ状況を利用者に再び提示しなくてはならない。
一日に起きている時間よりも長いので、上限として20時間を選んだ。
制限時間が本質的な要件ではなく、利用者に制限時間のあるイベントを制御できるようにすることが、その結果を無価値にするような場合には、第三者がその利用者のために制限時間を調整することができる(例えば、試験に2倍の時間を与える)。
達成基準 2.2.3 制限時間なしを理解するも参照のこと。
身体障害のある利用者は、反応したり、入力したり、タスクを完了したりするのに、より長い時間を要することが多い。ロービジョンの利用者は、画面上で何かを探したり、読んだりするのに時間がかかる。全盲でスクリーンリーダーを使用している利用者は、画面のレイアウトを理解したり、情報を見つけたり、そしてコントロールを操作したりするのに時間がかかるかもしれない。認知能力の低下、又は言語の障害のある利用者は、読んだり、理解したりするのに時間がかかる。音声が聞こえなくて手話でコミュニケーションしている利用者は、(彼らにとっては第二言語のようなものかもしれない)テキストで書かれた情報を読むのに時間がかかるかもしれない。
手話通訳者が、デフの利用者に音声コンテンツを通訳しているような状況では、制限時間を制御できることも重要である。
読字障害、認知の障害及び学習障害のある利用者は、情報を読んだり、理解したりするのに時間がかかることがあり、コンテンツを一時停止させることによって、その情報を読む時間を延長することができる。
ウェブサイトは、クライアントサイドの制限時間を用いて、コンピュータから離れてしまう可能性のある利用者を保護している。何も活動がないと、ウェブページは利用者がまだ時間が必要かどうかを確認する。もし利用者からの反応がなければ、そこでタイムアウトになる。
ウェブページには、巡回手段で最新のニュース見出しを自動的に更新するフィールドがある。利用者は更新する時間をデフォルトの10倍の長さに延ばすことができるインタラクティブなコントロールがある。そのコントロールは、マウス又はキーボードのどちらかで操作可能である。
ウェブページには、至るところに現れては消えるテキストが組み込まれたアニメーションがある。テキストがスクロールして画面を横切るものもあれば、表示されると短時間で背景に消えていくものもある。テキストを読むのが困難な利用者がテキストの消えてしまう前に読むことができるように、そのページには一時停止ボタンがある。
オークションにおいて、利用者が入札しなければならない時間に期限がある。その制限時間は、特定に品目に入札したいと思っているすべての利用者に適用されるので、特定の利用者の誰か1人だけに制限時間の延長を認めると公平ではなくなる。そのため、制限時間はこの種のコンテンツには必須であり、この達成基準によって、制限時間の延長、調整、又は解除を要求されることはない。
オンラインチケット購入サイトでは、利用者が席を確保して購入内容を確認するのに2分間の制限時間が与えられている。そのようなサイトのチケットはすぐに売り切れてしまうため、それ以上チケットを確保しておくと、サイト本来の機能を発揮できない可能性がある。そのため、これは制限時間が必要不可欠で、コンテンツを無効にすることなく時間延長することができない事例の一つである。しかし、そのサイトは、時間制約のある段階に入る前に、例えば氏名、支払方法などの必要な情報を利用者が提供できるようにするなどして、できる限り多くのプロセスを制約時間外で行えるようにしている。
チケット購入サイトは、利用者が選択した席の購入を確認するために2分間の制限時間を与えているが、時間切れが近づくと利用者に警告を出し、例えば、「時間を延長する」ボタンを押すなどの簡単な操作で、利用者がこの制限時間を何倍か延長できるようにしている。
リソースは、情報提供のみを目的としており、推奨を意味するものではない。
(まだ文書化されていない)
この節にある番号付の項目は、WCAG ワーキンググループがこの達成基準を満たすのに十分であると判断する実装方法、又は複数の実装方法の組合せを表している。WCAG 2.0 適合要件のすべてが満たされている場合にのみ、次に挙げる実装方法により、この達成基準を満たすことができる。
使用法: そのコンテンツに合致する状況を以下から選択すること。それぞれの状況には、WCAG ワーキンググループがその状況において十分であると判断する、番号付の実装方法(又は、実装方法の組合せ)がある。
適合するためには必須ではないが、コンテンツをよりアクセシブルにするためには、次の付加的な実装方法もあわせて検討するとよい。ただし、すべての状況において、すべての実装方法が使用可能、または効果的であるとは限らない。
制限時間がある場合、サーバーに問いかけるためにスクリプトを使用し、利用者に通知する。(リンク追加予定)(Scripting)
利用者の注意を集中させるために音を使用する。(リンク追加予定)
以下に挙げるものは、WCAG ワーキンググループが達成基準 2.2.1 に適合していないとみなした、よくある不適合事例である。
もし取り除いてしまうと、コンテンツの情報あるいは機能を根本的に変えてしまい、かつ、情報および機能が WCAG に適合する他の方法では提供することができない。
2.2.2 一時停止、停止、非表示: 動きのある、点滅している、スクロールする、又は自動更新する情報に対しては、次のすべての事項を満たしている: (レベルA)
動き、点滅、スクロール: 動きのある、点滅している、又はスクロールしている情報が、(1) 自動的に開始し、(2) 5秒よりも長く継続し、そして (3) その他のコンテンツと並行して提示される場合、利用者がそれらを一時停止、停止、又は非表示にすることのできるメカニズムがある。ただし、その動き、点滅、又はスクロールが必要不可欠な動作の一部である場合は除く。
自動更新: 自動更新する情報が、(1) 自動的に開始し、 (2) その他のコンテンツと並行して提示される場合、利用者がそれを一時停止、停止、もしくは非表示にする、又はその更新頻度を調整することのできるメカニズムがある。ただし、その自動更新が必要不可欠な動作の一部である場合は除く。
注記 1: 画面がちらつく、又は閃光を放つコンテンツに関する要件は、ガイドライン 2.3を参照のこと。
注記 2: この達成基準を満たさないコンテンツでは、利用者がそのウェブページ全体を使用できない恐れがあるため、ウェブページ上のすべてのコンテンツは他の達成基準を満たすために用いられているか否かにかかわらず、この達成基準を満たさなければならない。適合要件 5: 非干渉を参照のこと。
注記 3: 周期的にソフトウェアによって自動的に更新されるコンテンツ、又はユーザエージェントにストリーム配信されるコンテンツでは、コンテンツ再生の一時停止と再開の操作の間に生成又は受信される情報を保持したり、提示したりする必要はない。これは技術的に不可能であることが考えられ、多くの状況において利用者の混乱を招くことにつながる可能性があるためである。
注記 4: コンテンツの読み込み中やそれに類似した状況の一部として表示されるアニメーションについては、この段階ですべての利用者に対していかなる対話も発生する可能性がなく、かつコンテンツ読み込みの進行状況を表示しないことが利用者の混乱を招いたり、コンテンツが動作を停止した、又はコンテンツが破損しているという誤解を生じたりする可能性がある場合には、必要不可欠なものと考えることができる。
この達成基準の意図は、利用者がウェブページとやりとりしている間、他の事に注意をそらされないようにすることである。
「動き、点滅、スクロール」は、目に見えるコンテンツが動きの印象を伝えているコンテンツのことを指している。一般的な例は、動画、同期したメディアの表示、アニメーション、リアルタイムのゲーム、スクロールする株価表示などがある。「自動更新」は、あらかじめ設定された間隔で更新したり、消えたりするコンテンツのことを指している。一般的な時間の経過に伴って変化するコンテンツは、音声、自動的に更新される天気情報、ニュース、株価更新、及び自動進行する表示やメッセージなどがある。動き、点滅、スクロールするコンテンツと自動更新するコンテンツに対する要件は、次のものを除いて同じである:
コンテンツが自動的に更新される際に、コンテンツ制作者が利用者に更新頻度を制御する手段を提供するという選択肢がある、
5秒間だけ自動更新をして,その後に停止するのはほとんど意味がないので、自動更新には5秒という例外はない。
訳注: 原文では "three second" と記述されているが、達成基準に記載されている内容から「5秒」が正しい値であると判断し、秒数を修正している。
動きのある又は自動更新するコンテンツは、動かないテキストを素早く読むのが困難な利用者及び動きのあるオブジェクトを目で追うのが困難な利用者にとっての障壁となることがある。また、スクリーンリーダーの利用者にも問題を引き起こすことがある。
動きのあるコンテンツは、ある利用者にとっては深刻なかく乱を引き起こすことがある。特に注意力欠如障害のある利用者などは、点滅しているコンテンツに気を取られてしまい、ウェブページのそれ以外の部分に集中するのが困難になってしまう。5秒を基準として選んだのは、利用者の注意を引くには十分な長さであり、なおかつ、ページを利用することが必要であれば、利用者が気が散らされるのを待てない長さではないからである。
一時停止したコンテンツは、リアルタイムで再開するか、利用者が一時停止したところから再生を続けるかのどちらかである。
一時停止した後、利用者が一時停止したところから再開することが、コンテンツを読むために一時停止したいと思う利用者にとっては最適であり、コンテンツがリアルタイムのイベント又は状態に関係のないときには最も良い方法である。
注記: 読むための制限時間に関するその他の要件については、 達成基準 2.2.1 調整可能な制限時間を理解するを参照のこと。
一時停止した後、(一時停止を解除した時に)最新の表示へ移ることが、リアルタイム又は本来の「状態」にある情報にとってよりよいことである。例えば、気象レーダー、株価表示、交通情報カメラ、又はオークションのタイマーなどは、コンテンツ再開時に一時停止したことで古い情報が表示されると、誤った情報を提供してしまうことになる。
注記: コンテンツを非表示にすることは、一時停止した後、(一時停止を解除した時に)最新の表示へ移るのと同じ効果が得られる。
注記: 「点滅」と「閃光」は、同じコンテンツを指すこともある。
「点滅」は、利用者の注意を散漫にさせる問題を引き起こすコンテンツを指している。点滅は、それを停止する(又は停止させることができる)限り、短時間であれば許容することができる。
「閃光」は、(1秒間に3回よりも多く、大きさと明るさが十分な場合には)光過敏性発作を引き起こす恐れのあるコンテンツを指している。これは、光過敏性発作を引き起こす恐れがあるため、たとえ1秒間だけであったとしても許容されない。光過敏性発作は利用者が止める前に引き起こす恐れがあるため、閃光を止めることも選択肢にはならない。
通常、点滅は1秒間に3回以上の頻度では起こらないが、点滅を1秒間に3回以上の頻度で起こすこともできる。点滅が1秒間に3回以上の頻度で起こる場合には、それも閃光とみなされるであろう。
5秒後に点滅を停止するコンテンツを提供すること、又は利用者が点滅するコンテンツを停止できるメカニズムを提供することで、特定の障害のある利用者がウェブページと情報のやりとりをできるようになる。
点滅するコンテンツの一つの使い方は、そのコンテンツへ利用者の注意を引くことである。これは画面を見ているすべての利用者に対して効果的な実装方法ではあるが、点滅が続くとある利用者に対しては問題を引き起こす恐れがある。読み書き能力の低い利用者、読字障害及び知的障害のある利用者、及び注意力欠如障害のある利用者などにとっては、点滅するコンテンツは残りのウェブページとの情報のやりとりを困難にしたり、ときには不可能にしてしまうことがある。
利用者の行動に影響を与えずに一時停止できる基本的なアニメーション
あるウェブサイトは、プロセスを説明するアニメーションによって、利用者が「どのように機能するか」を理解するための手助けをしている。アニメーションには「一時停止」と「再開」のボタンがある。
株式相場表示機
株式相場表示機には、「一時停止」と「再開」のボタンがある。株式相場表示機を一時停止すると、現在表示している株価のところで一時停止する。再開すると、株式相場表示機は停止したところから再開するが、表示が遅れていることを示す注意書きが表示される。株式相場表示機の目的は、通常はリアルタイムの情報を提供することなので、株式相場表示機を最新の取引株価に進めるボタンもあるかもしれない。
利用者がリアルタイムで競い合うのではなく、交代で行うように設計されたゲーム
一つのグループが、ゲームの競争での形勢を無効にすることなく、ゲームを一時停止することができる。
ウェブ広告
広告は、閲覧者の注意を引くために点滅するが、5秒後に停止する。
フォームのプロンプト
フォームは、利用者がフォームへの記入を終えても送信ボタンを押下しないと、送信ボタンの近くにある矢印が点滅する。その点滅は5秒後に停止する。
アニメーション
アニメーションはページの上部で再生されるが、アニメーションの下側には「アニメーションを一時停止する」ボタンがある。
「読み込み中」のアニメーション
再生を開始するまでに大容量のファイルの何パーセントまでがダウンロードされたかを要求するページ上に、読み込み中であることを示すアニメーションが表示されている。ページ上のコンテンツはそのアニメーションだけで、映像を読み込んでいる間、利用者にしばらく待つ必要があることを知らせている。接続回線の遅い利用者に対してアニメーションが5秒以上再生されていたとしても、その動きのあるコンテンツは他のコンテンツと同時に表示されていないので、アニメーションを一時停止、停止、又は非表示にするメカニズムを提供する必要はない。
全面広告
サイトは、利用者がサイトで利用できる無料コンテンツにアクセスする前に、すべての利用者に15秒の広告を閲覧することを要求している。広告を閲覧することはすべての利用者に対する要求であり、他のコンテンツと同時に表示されていないので、広告を一時停止、停止、又は非表示にするメカニズムを提供する必要はない。
リソースは、情報提供のみを目的としており、推奨を意味するものではない。
(まだ文書化されていない)
この節にある番号付の項目は、WCAG ワーキンググループがこの達成基準を満たすのに十分であると判断する実装方法、又は複数の実装方法の組合せを表している。WCAG 2.0